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推しのアイドルが所属しているグループのメンバーが俺の家に入り浸る  作者: 揚羽常時


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第187話:朝の一時


「あ♡ あ♡ あ♡ おにーさん♡ サヤポンもう……♡」


 …………。


「さて、飯作るか」


 今日は四人分だ。ベッドで寝ているのは俺を含めて四人だった。で、俺は肉体が早朝に起きるように出来ていて。そのまま夢の残骸を処理して、南無三と十字を切る。仏教とキリスト教の混合だが、まぁここ日本だし。


「~♪ ~♪」


 オメガターカイトのシングルを鼻歌で歌いながら、朝飯を作る。今日は卵御飯と納豆と冷奴とサラダと味噌汁。うーん。大豆だらけ。でも大豆って豆なのに糖質が無いので、血糖値や肉付きに対しては結構最適解というか。


「むにゃ」


「…………むにゅ」


「ふわぁ」


 で、俺がご飯の準備が終わり、それから洗濯を始め。その途中でルイとタマモとサヤカが現れた。ベッドから起き上がってきたらしい。


「飯は出来てるぞ」


「わーい」


「…………いただきます」


「にゃーよー」


 で、全員で朝食に移る。そのままご馳走様して、それから三人とも登校準備。確か今日は来月のネット動画収録があって、全員が集まるのどうのこうの。とすると当然ながら杏子もだよなー。スマホでタレントの状況を確認して、その様に受け取る。


「じゃ、行ってきまーす」


 とは言っても、午前中は学校があるので、そこはそれ。学業も頑張ってもらわないと。そうして全員登校して。駅近マンションだし駅まで数分。それから電車に乗ってそれぞれの高校へ。


「さ~く~ら~く~ん?」


 俺は覚えるのも簡単な地名をそのまま校名にしている進学校の校門に向けて登校をしていたのだが。待ち受けていた杏子がジト目で俺を見た。もちろんやましいことは無いので堂々としていればいい。


「どうかしたか?」


「女の子とデートしたのは本当ですか?」


 この丁寧語は嫌味だろう。皮肉が大好きな説教する教師とかで良く見られる言葉使い。


「本当だぞ」


 虚偽報告する手段も考えたが、今更杏子に臆することもないし。


「なんでよー」


「モテる男って辛いな」


「佐倉くんが言うとシャレになっていないんだけど」


 俺はシャレのつもりだったが。でもまぁ確かに現状俺がモテないというのは机上の空論だろう。オメガターカイトの恋愛を加味すれば、と限定条件は付くが。なんでオメガターカイト全員から惚れられているんだ? 俺は……。


「言い訳は?」


「特にないな」


 する義理も無いし。


「マジで言ってる?」


「そりゃもう」


 今更何を弁解しろというのか。


「佐倉くんってそういうところあるよね」


「いやー。照れる」


「褒めてないから」


 それも知ってる。


「寝たの?」


「まさか」


 俺がそんなアホな真似を……しているかもしれないが星空野シータとはありえない。


「聞くけど。童貞だよね」


「間違いないな」


 それは本当。


「じゃあ何で私に靡かないのー」


「特に宇宙真理に答えは載ってないな」


「私ならエッチさせてあげるよ?」


「興味ないです」


「本気で言ってる?」


 もう間に合ってるし。休憩日を設けても週六で稼働している。とは言っても一人は稼働していないのだが。アイツの寝取られ癖についてはもう医学的に敗北しているのでこの際ツッコまない。


「不能とか?」


「不名誉だぞ」


 起訴はしないが。


「示威行為はしてるんだよね」


「まぁなぁ」


 最近はしていないが、それを馬鹿正直に言う労力も存在せず。


「その……私じゃダメ?」


「ダメ♪」


 音符付きで俺はそう言った。


「だからあのことはゴメンってー」


「そっちについては何とも思ってないから気にすんな」


 既に俺にはルイとタマモという素敵な彼女がいるのでな。


「今日は収録だから、佐倉くんも来るよね?」


「残念ながらな」


「残念なんだ」


「オメガターカイトの青春は愛より出でて愛より青しは放送日にネタバレ無しで見たかった」


「じゃあ同行しなければいいのに……」


「撮影現場を見るのもワクワクする」


 つまり収録を見た後、記憶を消して家のテレビで再度見たい。これって一種のファン心理。


「春休みもライブするんだろ?」


「あー。結構大きいところでね」


 ライブ会場が、ではなく、おおきなショッピングセンターのイベント会場で、という意味だ。もちろん俺もファンとして見届けるし、既にサイリウムの準備も万端だ。


「で、デートするなら私とね。だいたい佐倉くんはカッコ良すぎるから変な虫が……」


 杏子にとっても俺はイケメンらしい。ま、別にいいんだけど。


「それで佐倉くん?」


「何か?」


「私はパフォーマンスが落ちています」


「じゃあレッスンコーチを頼れ」


「分かっていて言わないでー!」


 ガクンガクンと俺の襟首を掴んで振り回す。俺の頭もガクンガクン。


「まさに自業自得だろ」


「そんな寂しいこと言わないでよー」


 いや。もう俺、彼女いるし。


「エッチしてあげるから。ね?」


「興味ないっす」


「ゲイ?」


「マジで訴えるぞ」


「私を差し置いて彼女とか作ってないよね?」


 作ってますよー。それも二人も。ついでにオメガターカイトのメンバー全員となんだかなぁですがな。


「私ならいつでもいいからね」


「今は動画の収録に意識を向けろ。っていうか給料貰っているとはいえ何で俺が……」


 オメガターカイトのマネージャーをしているのか。と思っている時点で敗北なのだろう。


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