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推しのアイドルが所属しているグループのメンバーが俺の家に入り浸る  作者: 揚羽常時


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182/220

第182話:総括マネージャーは大変じゃない


「――――ッ ――――ッ ――――ッ」


 今日はオメガターカイトのダンスレッスンの日。俺はホケッとソレを眺めていた。うーん。普通に色々と感動するな。いかんいかん。俺は総括マネージャー。でもなぁ。ルイもタマモも可愛いんだよなー。


「ふぅ」


 そうして一旦ダンスレッスンが休憩になって。俺はスポドリをオメガターカイトに頒布してまわった。


「ありがとうございます。マネージャー」


 ルイがニコッとして受け取る。それからスポドリを飲みながら俺の隣に座る。


「どうだった? ダンス」


「素人目には何とも。ただ最高だとしか言えないな」


「最高かー」


 だってオメガターカイトのダンスだぜ? 最高以外に何があるんだよ?


「タマモのおっぱい見てたでしょ」


「ミテナイヨー」


「はぁい。ギルティ」


 クスクスとルイが笑う。俺も笑った。こういう時間があるならマネージャーも悪くない。しっかしやっぱり壁には鏡があるんだな。こういうのって知識として知っているけど実際に見るとな。まぁんなこと言ったら既にマネージャーとして見てはいるんだが。何度見ても感動というか、なんかファン心理が疼く。


 そうしてダンスレッスンが終わって、そこからは解散。とは言っても、杏子以外は全員同じマンションなのだが。


「マネージャー。一緒に帰りませんか?」


 で、杏子がニコッと笑んでくる。ま、いいか。


「…………」


 ルイとタマモが面白くなさそうに見てくる。そこはご勘弁を。


「佐倉くんってさー」


 で、ワゴンに乗って杏子の家まで送る。


「何か?」


「どこに住んでるの?」


「黙秘」


「そこはスクールメイトのよしみとしてさぁ」


「学校で会えるだけでもいいだろ」


「私と会えること。嬉しいんだ」


「そりゃアイドルが学校にいればな」


「みんな私に夢中だもんね」


 否定はしない。オメガターカイトの角夢杏子がいるだけで学校はバラ色だろ。


「佐倉くんも幸せだね」


「そーかもなー」


「ちょっと淡白過ぎない? 佐倉くぅん?」


「別に理由はないぞ」


「無いの?」


 あるかもしれない。


「とりあえずだ。杏子もこれから頑張れよ」


「佐倉くんが応援してくれるならねー」


「応援しなくても頑張れ」


「佐倉くんの応援が欲しいの。あ、パンツいる?」


「欲しい」


「そっかー。じゃああげるね」


 ジョークのつもりだったんだが。


「佐倉くんが欲しいって言ったんだよ?」


 否定も難しく。で、脱ぎたてパンツを渡される。


「おー」


 愛らしい柄のおパンツだった。広げてちょっと感動。


「ちなみに今のお前って……」


「ノーパンだよー」


 やはりそうなるか。


「興奮する?」


「しない方が男としてどうかと思うぞ」


「じゃあさぁ。私の部屋で一勝負」


「はい。お疲れ様でしたー」


 ワゴンが杏子の家につく。


「寄っていかない?」


「お断り申し上げます」


「タレントのモチベーション維持もマネージャーの仕事だと思うけど」


「商品価値を維持するのもマネージャーの仕事だ」


 チュッと杏子は投げキッスをした。


「愛してるよー。佐倉くん」


 あーはいはい。


「本気だからね?」


「じゃな。夜の夢に」


「出てきてくれるの?」


「さて、どうだろう」


「むー。佐倉くんは意地悪だ」


「否定も難しいな」


 実際に俺が意地悪なのは議論の余地もなく。だからソレを改めようと思っていなくて。


「他の子推しにしちゃダメだよ?」


「それは今後次第ということで」


 ルイとタマモのことを言うわけにもいかず。もちろんサヤカとイユリとアワセとリンゴのこともな。そうしてワゴンから杏子を下ろして。そのままマンションまで。


「マアジ~?」


 ポケットの中のパンツをどういう風に処理すべきか悩んだが。後ルイの声が怖い。


「何もしてないぞ?」


「愛を囁かれなかった?」


「それはもちろん」


「マアジは嫉妬という感情を知らないの?」


「存分にご承知していますが」


「その上で杏子と一緒したの?」


 断る理由も無いしな。


「どうせ帰ったらルイがいる」


 俺はギュッとルイを抱きしめた。


「ま、マアジ……」


「大好きだぞ。ルイ。お前に夢中だ」


「は、はわわ……」


「…………むー」


 で、あちらが立てばこちらが立たず。タマモが不満そうにしていた。


「はいはい。来ていいぞ」


「…………マアジ♡」


 そうしてタマモも俺に抱き着いた。いやー。恵まれているな俺。


「これってサヤポン自重するところ?」


「そこは自重してくれ」


「むー。おにーさんは意地悪だ」


 俺の推しはルイとタマモ。これは譲れない。その上でオメガターカイトが俺を好きだというのなら、それについては何も言わない。


「じゃ、飯にするか」


「今日は何?」


「冷や麦」


 ただし釜揚げの熱々の奴な。


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