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第249話 黄道五宮

「プセウドテイ、随分と平和的なやり方を選んだのだな」

「アモン王、我々はエリアス陛下(へいか)お1人に手も足も出ませんでした」

「見たところ連れている女もそこそこ出来るようだ。山脈の向こう側の民族はレベルが高そうだな」

「私もエリアス陛下(へいか)の奥様と婚約者の3人しかお会いしておりません。しかし我が魔王軍の兵士よりレベルが高そうでした」

「そうか。おい、おまえ、残りの五代将軍を呼べ」

「はっ、ただいま!!」

 魔王アモンは控えている兵士に残りの五代将軍を呼ぶことを命じた。


 しばらくすると次々と黄道五宮(こうどう ごきゅう)が集まり出した。

「お呼びでしょうかアモン王」


 最初に現れたのはウァサ。

 通称『双児宮のジェミニ』。

 音の翼を持ち一人で兄弟二人の人格を持つ男性。

 弟の方が魔力は強く兄は科学に明るい。


 そしてウルトレス・スケロルム。

 通称『巨蟹宮のキャンサー』。

 鳳凰の翼と蟹の鋏を持つ 瞳は七色の女性。

 言葉は少ないが、思いやりのある性格。


 次はプレアスティギアトレス。

 通称『獅子宮のレオ』。

 危機に陥る程、燃え上がり力を発揮する逆境に強いタイプの男性。

 よく雄叫びをあげ、熱くなりやすく血気盛んな熱血漢。

 飽きやすく非常に子供っぽい気まぐれな性格。


 既にテントの中に居るのはスピリトゥス。

 通称『金牛宮のタウロス』。

 落ち着きのある凛とした雰囲気を持つ美しい女性。

 土の翼と牛の角を持つ瞳の色は金髪で策略に長ける。

 肉弾戦も得意で心身共に忍耐強い。

 のんびりするのが好きでどこか天然な一面もある。

 将軍の中では良きお姉さん的存在。


 それからプセウドテイだ。

 通称『白羊宮のアリエス』。

 三対六枚の翼を持ち、炎の短剣を持つ蛇の顔。

 我が強いがその分リーダーシップもある。

 燃え上がりやすく直情的で、自分の実力には自信がありプライドが高い。

 

 その5人を纏めるのがフクロウ頭、オオカミの肉体とヘビの尾を持つ魔王アモンだ。


「人族についてはそう言う訳だ。お前たちはどう思う?」

「私はしばらく様子を見れば良いと思うわ」

「どうしてそう思う、ウルトレス?」

「だってアモン王。私達は山脈の向こう側のことを知らないから情報が欲しいわ」

「まずは拠点を安定させてから領地を拡大すれば良いと思う」

「面白味のない答えだなウァサ」

「ではどうしろと?」


「俺は反対だ!角無しなど我らが向かえば敵なしだ。今まで通り奪いつくせばいい」

「相変わらず脳筋ね、プレアスティギアトレスは」

「ではスピリトゥス、そう言うお前はどうなんだ?!」

「私はそうねー、しばらく様子を見るのもいいかな。彼らから得るものがあるかもしれないし。それに山脈の向こうはウルトレスの言う通り、我々にとっては今のところ未知だもの。それを知ってからでも制圧は遅くないわ」

「プセウドテイ、おまえはどう思う?」


「はっ!アモン王。私もスピリトゥス達の意見に賛成です。山脈の向こうの原住民は未知数です。まずはそこから確認しなければなりません」

「そうか。お前がそう言うなら、まずは友好関係を築くことにしよう。皆の者、それでいいな!!」


「「「 はっ!!アモン王の仰せのままに 」」」



 その時、アモン王は思った。

 原住民は角も翼も無い。

 そんな醜い容姿の種族と友好を築くことが可能なのか、と。


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