第250話 互いの容姿
俺達はアモン王に促され、案内係りに誘導されてテントを移動した。
そこには小さなテーブルと椅子があり、オルガさんと俺は腰かけた。
「彼らをどう思いますか、オルガさん」
「そうだな、とても好戦的だ。遊牧民と言うだけあって、1つのところに定住して国作りをする感じではない」
「えぇ、そうですね。しかし、こちらに来るなら、定住してもらわないと困ります」
「それならこちらのやり方に慣れてもらうしかないだろう」
「まずは、この魔界から住民と家畜の移動ですね」
「そして農業、酪農、林業を教えていくのか。それだと結果が出るまでには年単位は掛かるな」
「開墾に必要な農機具はこちらから提供しようと思っています。彼らが順調に開拓が進めば、他国を侵略や略奪などと考えないでしょうから」
「開拓の方が苦労があるが実りもあると教える訳だな、エリアス」
「そうですオルガさん。しかし問題は彼等の『容姿』です」
「一理あるな。彼らの場合、人族から異種族と呼ばれる域を超えている。明らかに明らかに『異形』だ。きっと関わり合ってもうまく行かないだろう」
「当初は鉄道を引き物資のやり取りをと思いましたが、逆に彼らの場合は国が落ち着くまではあえて僕達以外の人とは関わり合わず、周りを知らないほうがうまく行くのではないかと思います」
「私達が丁度良い具合に、調節していくと言うことか?」
「そうなりますね」
「国である以上は兵士ばかりではないだろう。1つのところで争いもなく開拓をして生活が出来るなら、その方が良いと思ってもらわなくてはならないな」
「オルガさん。そう思ってもらうためには俺達が彼らと同等か、それ以上の力を持っていると思ってもらわないといけませんね」
「そうだなエリアス。相手が出来そうなのがお前と私、アリッサとエリザくらいまでか」
「他は少し劣りますが、仕方がありませんね。国作りが落ち着くまでは魔族領から出ないでしょう。それまでセトラー国の住人も鍛えておきましょうか?」
しばらくそんな話をしているとテントの幕が開いた。
「やあ、お待たせしたね」
そこにはアモン王と5人の魔人が居た。
黄道五宮だと言う、残りの人達に俺達は紹介され挨拶をかわす。
しかし彼らは人族に比べ大きく容姿が異なっている。
そんな彼らを交え席に座り再び会議が始まる。
黄道五宮プセウドテイが口を開く。
「エリアス陛下、まずは今回手に入れた魔族領に移住することに関しまして、魔界の住民に説明し納得してもらう必要があります」
「そうでしょうね。いきなり移住と言っても無理でしょうから」
「住民に説明し納得してもらうまで、プセウドテイが新天地の魔族領に赴き指揮を執らせましょう」
「よろしくお願いいたします。エリアス陛下」
「こちらこそよろしくお願いします、プセウドテイさん」
「では、さっそく用意をしますので準備が出来次第、参りましょう」
そして俺達は指揮官のバジムさん、従者のエイベルさん、アルフさん。
五代将軍の1人プセウドテイさんと連れ魔族領に戻って行く。
目の届く限り遠くの空間を繋げ移動していく。
移動にも慣れたようで、数回行うだけで山脈を超えることができた。
「アモン王!!」
「わかっている。あのエリアス陛下の能力は脅威だ。一瞬で食料や大軍を移動させ攻め込むことが出来る。あれこそ戦略向きのスキルだ。しばらくは様子を見て友好を築くのだ」
「 ははっ!! 」




