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第194話 耳年増 女神ゼクシー

「しかし、どうしてエリザちゃんだけ、この世界にこれたのかな?」

「そうなのですか?エリアス様」

「あぁ、そうだよエリザちゃん。アリッサさん達は来れなかった」

「エリアスそれはね、その子の心が純真だからよ。あなたを信じ無垢な心だから、ここに来れたのかもしれないわ」

「無垢だなんて。嬉しいですゼクシーお母さま」

「まあ、お母さまだなんて。この子ったら」

 バン、バン、バン、

 かあさんは嬉しさのあまり、テーブルを叩いている。


「でもここに来たことは、他の奥さん達には内緒にしてね」

「わかりました、ゼクシーお母さま」

「まあ、なんて可愛い子なんでしょ (⋈◍>◡<◍)。✧♡」

 クネ、クネ、クネ、


「そ、そうだわ。エリアスの妻になるなら加護をあげないと」

「加護を頂けるのですか、ゼクシーお母さま」

「えぇ、そうよ。では行くわよ『手熊熊谷崑《テクマクマヤコン》』、ええい!!」

 エリザは女神ゼクシーの祝福を受け、【加護】『知力』、『魔力』が2割UPした。

「それから20日、30日はお客さま感謝デーだから、これも付けておくわ」

 ジャジャジャジャーン!!

 エリザは【加護】の他に魔女の【称号】得た。

 

「まあ、ゼクシーお母さま。魔女の称号を頂けるなんて…!!」

「でも称号が付いたからって、努力を怠ってはいけないわよ」

「はい、ゼクシーお母さま。頑張ります!!」

「ではさっそく特訓よ」

「はい!!」


 それから女神ゼクシーとの猛特訓は始まった。

 重いコンダラを引き、もとい重い整地用ローラーを引きながらグラウンドを走る。

 ウサギ飛びでグラインドを毎日10周する日々。

 苦しくたって~♬悲しくたって~♪コートの中では平気なの。

 ワンツー、ワンツー、アタック。

『だけど涙がでちゃう女の子だもん』

 そんなことを口ずさみながら、エリザは日々の修行に耐えていく。

 (判る人だけわかるネタです)


 今いるこの場所、現世とあの世の狭間《はざま》では時間が経過しない。

 それを良いことに1年、2年、~5年、10年と修行に励む日々。

 その中で教わったことは大きく分けると魔法は、『攻撃魔法』『回復魔法』『補助魔法』の3つに分かれること。

 属性は気にする事はなく、拘《こだわ》るとできることが限られてしまう。

 だから『何でもできる』と思えば、出来ることは出来ると教えられた。


 そして20年を経過した頃、エリザは遂に魔道を極めた。

「やったわね!!エリザ」

「はい、ゼクシーお母さま」

「これであなたも免許皆伝よ」

「ありがとうございました!!」

 そう言いながら2人は抱き合い喜ぶのであった。


 



 女神ゼクシーに別れを告げ現実世界に俺達は戻って来た。

 エリザちゃんを左腕に抱きかかえ、アスケルの森を走りセトラー国に向かう。

 港町マンフレートに寄り海産物をたくさん買った。

 ストレージの中に入れておけば駄目にならないからね。



 俺とエリザちゃんはセトラー国に戻って来た。

 アリッサさん、オルガさん、ノエルさんにラードルフ国での貿易の件を話した。

 そしてまた年明けに行く必要があると。


 その夜は海老や貝、魚などの海産物をみんなで食べた。


「エリザ。エリアスとの道中はどうだった?」

「はいアリッサお姉さま。楽しい毎日でした」

「あれ?エリザ、随分大人びたわね」

「そうでしょうか?」


 現世とあの世の狭間《はざま》で過ごした時間は20年。

 見た目は11歳のエリザは、精神年齢31歳。


 エリアスと2人で出かけて戻って来てから急に大人びた。

 道中きっと何かがあったと勘違いされ、エリザはそれから本妻扱いになった。



 そして大人びた話し方をするようになったエリザは、みんなから『耳年増』と言われるようになったとさ。

 めでたし、めでたし…ん?


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