↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
193/254

第193話 ドンマイ!! 女神ゼクシー

 マジスカ公爵に宝くじの話をした。

 準備が必要となり今からだと、販売は年末になる。

 最初は反響を見るために賞金額は少額で始める事を提案した。


 当選番号を決めるのは年明けとなり大きな広場に人を集め屋台を出し、ルーレットを使い大々的にイベントとして行うことを勧めた。

 そして貿易の話は宝くじの結果が出る、年明けの1月末くらいに再び伺うことを約束して公爵家を後にした。


 そのままデリク商会に立ち寄り、貿易の話は年明けになることを話した。

 これからは定期的にデリク商会にも取引を行う。

 貿易が始まりエリアス商会の支店が出来たらキラービーの蜜蠟だけではなく、シャンプーやボディソープ、キックボード、農機具を卸すのも良いな。


 そう言えばここのところ教会に行ってないことに気づいた。

 ジリヤ国のアレン領以外の教会には行ったことが無い。

 この機会に寄って行こうか。

 デリクさんに教会の場所を聞き、年明け1月末くらいにまたやってくることを話し俺達は店を出た。

 

◇  ◆  ◇  ◆  ◇  ◆  ◇  ◆  ◇  ◆  ◇  ◆  ◇


 聞いた場所に向かうと古ぼけた作りの教会が見えて来た。

 ジリヤ国のアレン領の教会に比べると随分とみすぼらしい。

 まあ、そうだろうな。

 アレン領のシャルエル教はエリアス商会と手を組み技術を持っている信徒さんを集め、木工や製鉄産業を教会がやっていること自体が普通ではないからね。

 貿易が始まったら支店を置くから、調味料作りでもお願いしてようかな。

 そうすれば、少しは生活が豊かになるかもしれないな。


 そんなことを思いながら門の中に入って行く。

 孤児だろうか?

 子供達が庭の掃除をしている。

 やはり暮らしは裕福ではなさそうだな。


 俺とエリザちゃんは教会の中に入った。

 礼拝に来ている人達が何人かいる。


 女神ゼクシーの盛ってある像の前にエリザちゃんと跪き目を閉じ祈る。

 するといつもの白い霧のようなものに包まれた場所にいた。

「は~い、久しぶりねエリアス」

「ゼクシーかあさん、ご無沙汰しております」

「まあエリアスはモテモテだから、かあさんのことなんて二の次なのね。もう妬けてしまうわ、プンプンよ」

「い、いえ、そんなことはありませんから」

「なんてね。さあ入って」

 そう言われ俺達はカウンターの奥のドアを開け、かあさんの家に行った。

 二階建てのリビングにある木製のテーブルの椅子に座る。


 

「どう?元気にしてた」

「えぇ、相変わらずです」

 そんな他愛のない話を、ゼクシーかあさんとして時間は過ぎていく。


「エリアス様」

「なんだいエリザちゃん?」

「先ほどからお話しているこちらの女性はどなたでしょうか?それにここはどこですか?」

「え?!」

 そう言えばこの現世とあの世の狭間《はざま》には、人は来れないはずだ。

 しかしエリザちゃんは、普通に付いて来ている。

 これはいったい?


「エリアス。この女の子はだあれ?」

「あ、はい、かあさん。この子はエリザと言って俺の婚約者です」

「はぁ?婚約者ですって!!あんたいったい何人、妻を娶れば気が済むのよ!!」

「そ、それは!!」

「しかも、幼女よ、幼女。あんたどんな性癖しているのよ!!」

「エ、エリアス様。この方がお母さまなのですか?」

「そうだよエリザちゃん。ゼクシーかあさんだ」

「ゼクシー様ですか?女神ゼクシー様とお名前が似ておりますが…」

「そ、それは…」

「私の知っている女神ゼクシー様は、プロポーションが良くて。しかしあまりにも伝え聞いているのとは大幅に違いますけど…」


 それは仕方がないことだ。

 女神が緑の長い髪をポニーテールに束ねた、20歳くらいのスレンダーなメガネ女子では見栄えが悪い。

 だから信仰心を得るために偶像は、ボンキュッキュに盛っているのだから。



「何を隠そう私が女神ゼクシーよ。これには事情があるの」

 そう言うとかあさんはエリザちゃんに話し始めた。

 

 エリアスを生み母子家庭で、働きながら母乳で育てる。

 この子だけは、この子のためにと、仕事に追われ生活に疲れる毎日。

 日に日に大きくなるエリアスに、お乳を吸われどんどん萎んでいく。

 まるで風船が萎んで行くように…。


 どんなに良い女でも、子供を産むと体形が崩れるのよ…。

 話していることは、そんな内容だった。


 でも普通は痩せるのではなく、『ふくよか』になると思うのだが…。

「まあ、子育てのご苦労は想像を絶するのですね…グズン」

 エリザちゃんは涙ぐんでいる。


「ごめんよエリザちゃん。アリッサさん達には話してあるけど俺は転移者なんだ」

「転移者ですか?」

 俺は今まで黙っていたことを話した。

 この世界は背中合わせで、似たような世界がたくさんあり他の世界で35歳で病気で亡くなり、時の狭間《はざま》で女神ゼクシーに会った。

 そしてこの世界に転移を勧められたこと。

 エリアス・ドラード・セルベルトは、その時に女神ゼクシーに付けてもらった名前だと言うこと。


「凄いですわエリアス様!!女神ゼクシー様の『愛し子』だなんて。ではここで生まれ15歳になるまでオッパイを、チュウチュウ吸って育てられたのですね」

 いや、違います。

 転生ではなく、転移て言いましたよね?


 親のすねを噛ることはあっても、オッパイを15歳まで吸うことはありません。

 でもそれを否定すると、ゼクシーかあさんの容姿の言い訳が出来ない。

 仕方がない。


「そ、そうなんだよ。あははははは」

「そんなにお乳好きだったのですね。だからアリッサお姉さま達のオッパイを毎晩、交代で吸っていたのですね」

「あ、いえ、それは…」

「アリッサお姉さま達が出産されるのは、来年の秋頃と伺いました。それまで我慢ですね、エリアス様」

 な、なにか勘違いしていないか?

 俺は妊婦の母乳を吸うのが好きだと思ったのか?

 

「私も後4年すれば成人いたします。それまで待っていてくださいね。頑張って早めに成人しますから」

 いや、頑張っても早く歳を取ることはないと思うけど。

「でも、どうしても我慢できなければ、たまになら良いですよ」

 な、何を言っているんだこの子は?

『赤ちゃんプレイ』通《つう》だと思われたのか?


 まあでも11歳のエリザちゃんの胸は、ゼクシーかあさんよりはありそうだけど。

 ドンマイ!!


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
読んで頂いてありがとうございます。
もし面白いと思って頂けたら、★マークを押して応援して頂けると今後の励みになり、とても嬉しいです。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。