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分かっているから、やりたい事

ジェントル


「引け、ジェントル」


今日が初めてだ、初めて真っ向から

主の真剣な命令に反発する。

今までは主の意見は多少なりとも汲み取っただが、

だが、これだけは聞けなかった。


「何でだよ、引いてくれよ、逃げてくれよ」


だがジェントルは引かなかった

迫りくる敵に真っ向から立ち向かおうとしているのだ。

そして守ってきた不殺、そう約束を破ろうとしていた。

だから、仕方が無かったんだ。


(ウォ―ル)


「主様、この壁をどかして下さい」


《ワープホール》


ジェントルの後ろに黒い球体ができる

その球体に触れると指定した所に飛ぶ魔法だ。


主は返答もせぬままダンジョンの中核ダンジョンコアに

走り去る。

私は仕方なく他の仲間達を避難させる。

そして最後の一人になった時ジェントルに問いかける


「ジェントル様、行かれるんのですか?」

「えぇ、皆さんも知っているでしょう?

主様は私がいなければだめなんですから」




そして大きな音がダンジョン内に響き渡る。

そしてジェントルは魔法を唱える。


《ショックウェーブ》


衝撃波が起き壁が破壊される。


「もう時間です、行ってきます」

「死にませんよね!!」


その言葉に反応しジェントルが振り返る。


「死にませんよ、私はね?」







そして私は傍観した

魔王と魔神対勇者パーティの対決を



そして勇者最後の攻撃《地獄の道(ヘル・ロード)

そして主は死んだ、不殺を貫いた。

そして不殺の称号を持つのは仲間でも

私だけになってきていた。


「確かに主は不殺を貫きましたね

命を奪うという事を考えそして力に溺れないためと言っていました

ですが、私は貫けそうにありませんね」


私はそう言い生き残りの賢者、そして虫の息の勇者に襲いかかった



だが、目の前に大きな岩が落ちる

そう、ダンジョンの崩落が始まったのだ。


私は仕方なく主の作ったワープホールの所に走り出す。

まだ効果時間が続いているので急いで避難する。






ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



「正直に言うと、そうですね

元主様が人を殺すのを躊躇った所

それと実力不足が大きかったです、私のね」


その返答にラットは気に食わないとばかりに

短い息を吐き出す。


「まあ、そんなことは今はどうでも良い過去のこと

別に不殺どうこうは任せよう。

我輩は関係無い、だが考えておけ?

誰かを殺める覚悟を…………」


俺は考える

自分に何かを殺す覚悟はあるのか?

コボルトを殺す時だけでも吐き気がした。

何度も断末魔が頭に響いていた。

そしてコボルトを殺して高揚していた自分が嫌になる。

人に限りなく近い見た目のコボルトを殺し、興奮した

事に強い嫌悪感を感じていた。


「そんな事、できるのか?

覚悟なんていくらでもしたさ

でも、勇気が無いんだ」


「そうだな………

良い事を教えてやろう、俺の爺の言葉だがな

いい言葉だ。

『この世界はな!根性でどうにかなんだよ!!』

そしてこう我輩が反論する。

根性でどうにもできなかったらどうするんだ、と

そしたら『そんときゃ!気合で何とかしろ!』

納得いかなかった吾輩は更に反論した。

気合でどうにもできなかったらどうするんだ、と

『そりゃ!根性でどうにかするしかねえな!』

そして吾輩は最後の反論に出る。

気合と根性でどうにもできなかったらどうするんだよ!っとな

そしたらあろうことかこう言ったんだ。

『気合が無いなら根性でカバーしろ!

根性が足りねえなら気合でカバーしろ!

どっちともねえならどっちともひねり出せ!

そうしたら相乗効果とやらで無限に根性と気合が

出てくる

つまり、無敵ってことよ!!』

どうだ?いい言葉であろう?」



「えっとつまり、根性が無いなら気合で

気合が無いなら根性で何とかしろと?」


ラットは深く頷き

ネズミだから表情が見えにくいが不敵に笑った気がする。


「まぁ、そうである

それでだ。

今日から地獄の猛特訓をするのであるよな?」


「え?」

思わず言葉が漏れる


「だからトレーニングだ

実力とかも見たいからな。

ステータスだけでは分からないことが色々とあるである

それと、いい指導者を育てるには何から一番良いか分かるか?」


「えっと、良い指導者の元で学ぶ?」


「その通りだ!!

今できる最善策はそれである!それに最高の指導者が

目の前にいるではないか!」


「ジェントルの事?」


「そうだ!一匹オオカミの我輩とは違い

多くの部下を率いていた事のある

我輩の仇敵にして旧友!!ジェントルだ!!」



俺はジェントルの方を見るその表情は

清々しい笑顔をしていた。

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