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死んだ彼氏を生成システムで復元します③

 仕事から帰ると、ジョナサンはソファでリラックスして、映画を見ていた。私が働ていいる間も、こうやってのんびりしていたのだろう。



「ねぇ、ジョナサン。一緒に行きたいところがあるのだけれど」


「どこだい? 君が行きたいところは、僕も気に入るだろうな」



 すぐに体を起こして、嬉しそうに微笑んでくれる。私の知っている、優しいジョナサンみたいだ。


 でも……これは偽物。


 どんなに装っても、偽物なのだ。早く処分しないと。


 私は森の中にジョナサンを誘う。



「こんなところに素敵なお店が本当にあるのかい?」


 素直なジョナサンも、私の嘘を怪訝に思っているようだった。早くしないと……。


「あっちかしら。いえ、こっちだったかも」



 私は迷うふりをしながら言う。



「ジョナサン、あっちの様子を見てきて。私はこっちを見てくるから」


「分かったよ。でも、次は道くらいちゃんと調べてくれよ?」



 不満を言いながらも、ちゃんと様子を見に行くジョナサン。私は別の方角に歩いて行ったふりをして、すぐに折り返し、ジョナサンの背後に忍び寄る。直前で振り返ったジョナサン。


 青い瞳が私を捉えるが、止められなかった。ナイフによる一刺しに、彼の体は崩れた。



「失敗作は……廃棄しないと」



 私はジョナサンによく似た復元個体をしっかり燃やして処分した。風に吹かれる灰を眺めながら、優しかったジョナサンの笑顔を思い出す。


 このまま、終わっていいのだろうか。諦めて、ジョナサンのいない人生を受け入れるしか……。



「いいえ、失敗したのなら……また作り直せばいい」



 私は再びユグドラシルに向かった。



「死んだ恋人を生成……復元したいの」


『承知しました。恋人のお名前や外見など、思いつく限りのことを教えてください』



 そこからは、前回と同じことの繰り返し。ミーミルに思い出せる限りの情報を伝える。そして、ミーミルは再び私に提案した。



『ちなみに、貴方たちとジョナサンが恋人同士になったきっかけを教えてください』


「それはいいの。ジョナサンには必要のないことだから」



 誰にだって、思い出したくないことの一つや二つくらいある。私はミーミルにあの女(・・・)に関する情報を伏せて、ジョナサンをクリエイトするのだった。


 しかし、結果は一緒。最初こそ優しかったジョナサンは、再び私に暴力を振るうようになってしまう。



「また、失敗なの……?」



 私はジョナサンを復元して廃棄という行為を何度も繰り返さなければならなかった。愚かな行為は、すぐに発覚する。そんな簡単なことに気付くこともなく、ひたすらに復元と廃棄を繰り返したのである。

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