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女子プラモ部  作者: 志村けんじ


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まずは中身から

♢


「でも、このままだど、どこが何処なのかわからないよね」

 まだ、各パーツごとに組み上げられただけの内部フレームを見て、環季が言う。


「まぁ、腕か脚かだけはわかりますけどね」

 そう真唯《マイ》が言う。


「じゃあ、舞花《まいか》ちゃん。一度このパーツを全部組んでみようか」

 そう悠希が言う。


 舞花《まいか》は、その丸いジョイント部分を合わせて、少し押し込むように差し込む。


 小さいパーツなので、そんな力がいるわけではないが、それでも舞花《まいか》は慎重にジョイント部分を差し込んだ。


「頭とお腹はないですけど、なんだかこれだけでも、ガイコツ感がありますな」

 テーブルに置かれた、その内部フレームを見て、そう環季が言う。


「ガイコツ……」

 それを聞いて、舞花《まいか》が呟く。


 頭部のパーツは、また内部フレームとは構造が違うので、まだ手は付けていない。


 お腹のパーツがないのは、そこに「コアファイター」という飛行機が変形して合体するパーツをまだ組んでいないからだ。


「これが、ガンダムの内部構造かぁーー」

 このまだ中途半端な形ではあるが、この途中まで組み上がった内部フレームをマジマジと見て、そう真唯《マイ》が言う。


 

「考えてなかったけど。この先、ロボット工学というのも面白いかもしれませんね」

 そう真唯《マイ》は、そう言った。


「なら。どの方向に進学するのか、兄さんがなにか言ってくる前に早く決めておくのよ、真唯《マイ》」

 そう絢子《じゅんこ》さんが真唯《マイ》を窘《たしな》める。


「はーーい。それは、わかってますーー」

 そう真唯《マイ》は、答える。


「でも、絢子《じゅんこ》さん、これを見てるだけで、楽しいですか」

 そう悠希は聞いた。


「楽しいわよ。十分に。それに女子でも、プラモ作りにハマる理由も、なんとなくだけど、わかる気がするわ」

 そう言った。


「でも、アレよね。少し勿体《もったい》ないないわよね。中身の回路みたいなのは見えないなんて」

 そう絢子《じゅんこ》さんは言った。


「えっ。それって、どういう意味でですか」

 そう悠希が聞く。


「だって、見えなくっても、中の部品に、スミ入れだっけ? それしてみてもいいじゃない。それって、初めての初心者には難しいのかしら」

 そう言った。


「いや。難しくはないとは思いますけど、そこまでする人は、なかなかいないので」

 そう悠希は答える。


 舞花《まいか》は、上半身と下半身に別れたままの、二つの内部フレームを手に取って見つめている。


「これは、もう一度みんなで話し合う必要がありますね。

 そう真唯《マイ》が言う。


「おぉーー。なんだか、文化祭の準備的な雰囲気がありますな」

 そう、環季が言った。


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