プラモ作りの楽しみ方
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「スジボリはした方がいいですか」
そう真唯が聞く。
「う~ん。どうしようか。内部フレームのパーツは、最初からミゾがそれなりに深いからしなくても大丈夫だと思うし。外装パーツは、ランナーに付いた状態で塗装するから、それでスジボリするのは経験者でも難しいかな」
そう言った。
「パーツを切り出してから、塗装した方がいいですか」
そう舞花が不安そうに聞く。
プラモデルの作り方に、こうした方が良いはあっても、必ずこうしなければいけないは存在しない。
「舞花ちゃんは、スジボリもしてみたい?」
そう聞いた。
「できれば……」
そう舞花は答える。
悠希は、このランナーにパーツが付いたままの塗装を、これまでしたことがない。
だけど、塗装自体の要領はわかっている。
塗装すると、わずかではあるが塗装の厚み分、スジのラインは浅くなる。それはどうしようもないことだ。
外装パーツがランナーに付いたまま、すじ彫りタガネで、ミゾのラインをスジボリするのは難易度が高い。
どうすればいいのかを、悠希は考える。
そして、あるアイディアが浮かんだ。
「絶対とは言えないけど、外装のランナーパーツの下に、柔らかいタオルなんかを折って敷いて、それでミゾのラインをすじ彫りタガネでなぞってみるのはどうかな。それだったらできるかも」
そう言った。
それを聞いて、舞花の顔が緩む。
「それ、やってみてもいいですか」
そう言った。
「もちろんだよ。舞花ちゃんが作りたいプラモデルなんだから」
そう言った。
「なんか。聞いてるだけで、ワクワクしますな」
自分が作るわけでもないのに、環季がそう言う。
「あーーっ。なんか、凄く楽しそう。こんなんだったら、わたしが一番って言っとけば良かった」
そう真唯が、冗談で言う。
舞花は、それを聞いて笑う。
「抜け駆けはずるいですぞよ」
そう環季も、冗談を言う。
そのあと舞花は、悠希に教えてもらいながら、内部フレームのパーツを説明書通りに切り出して、普通のニッパーと片刃のニッパーを使って、ゲートの二度切りをする。
それでもゲート痕が少し残っているところはスポンジの「神ヤス!」を使って、きれいに無くしていく。
そして、そのパーツの一つ一つを、丁寧に組んでいく。
そのパーツをハメるときの、「パチッ」という感触が気持ちいい。
なんだか、自分がプラモデルに生命を与えていくような感じがする。
そう舞花は思った。




