↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
女子プラモ部  作者: 志村けんじ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
54/60

みんなで一緒に作ります

♢


 この環季が言った「大先生」とは、遥香のことである。


 遥香は、現在は岩手県盛岡市の実家に住んでいるが、悠希の叔父の鉄二と結婚したあとは、東京で生活が決まっている。


「遥香さんは、それで良いって?」

 悠希は、一応それを確認する。


「当然、確認済みです」

 環季は、そう自信満々に答える。


「なんだかんだと。悠希ちゃんは、先生から部長に格下げになっちゃうかもだけどねー」

 そう言った。


「いや。それは別にかまわないけど……」

 そう悠希は呟く。


「希実《のぞみ》さんも、あとでマネージャーとして合流するって言ってましたしね」

 そう真唯《マイ》が言った。


「えっ!? 松下さんも!?」

 次から次へと、自分の知らないところで進んでいた話に、悠希の頭が追いつかない。


「なんでも、義理の妹が顧問を務めて、義理の姪が部長を務める女子プラモ部に、自分が参加しないわけにはいかないって言ってましたよ」

 真唯《マイ》はそう言った。


「なにも、そこまで律義にしなくても、いいとは思うけど……」

 そう悠希は呟く。


「そういうことで、悠希さんの部屋のドアに掛かっているという、「女子プラモ部」のプレートと同じものをあとでくださいね」

 そう真唯《マイ》は言った。


「じゃあ。せっかくだから、わたしにも同じものをお願い」

 そう環季が言う。


 舞花《まいか》は、黙って悠希を見つめる。


「じゃあ、三つ。「女子プラモ部」のプレートが欲しいということで……」

 そう悠希が確認する。


「じゃあ、それは近いうちに……」

 そう言った。


「最初に、アレを作るのにどれぐらい掛かるのかを教えてもらえれば、先にお金は用意しておくわ」

 そう絢子《じゅんこ》さんが言った。


 正直言って、それはかなり助かる。


 すでに鋳造用の原版があるとはいえ、社会人一年目の会社員には、まとめて三枚はちょっとキツイ。


「それじゃ、三人分。お願いね」

 そう絢子《じゅんこ》さんは言った。


 どうやら、取りあえずは絢子《じゅんこ》さんが、そのお金を出してくれるようだ。


「ところで部長。舞花《まいか》の話にもありましたけど。みんな一度、部長に自分がどんな風に作りたいのか相談してから、作っていく方が良くないですか」

 そう真唯《マイ》が言った。


「わたしは別に、急いで作りたいわけではなく、じっくりと観察しながら作りたい派なんで、時間の方は特に気にしてないです」

 真唯《マイ》はそう言う。


「環ちゃんはどうしたいの?」

 悠希は、いつも勢いで行動している感のある環季にそう聞いてみる。


「わたしは……。わたしはみんなと一緒にプラモデル作りを楽しみたい」

 そう言った。


「舞花《まいか》ちゃんはどうしたいかな?」

 そう聞く。


「……」

 舞花《まいか》は、なにも答えられずに黙ったままだ。


「舞花《まいか》。さっきはちゃんと自分で聞けたんだから、やっぱり。ちゃんと自分の言葉で言った方がいいよ」

 そう真唯《マイ》が言った。


「作りたい……。みんなと一緒にプラモデルが作りたい」

 そう舞花《まいか》は言った。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。