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女子プラモ部  作者: 志村けんじ


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新入部員加入

♢


「それじゃ、もう一回。仕切り直しということで……」

 そう、悠希が言う。


「あの。先に聞いておきますけど。みなさん、塗装はどうしますか?」

 そう真唯《マイ》が聞く。


「わたしは、元々塗装する前提ですけど、みなさんはどうしますか? 悠希さんはしますよね」

 そう聞く。


「あたしは、もちろんするつもりだけど、みんなは?」

 そう悠希が聞く。


「どうすればいいですか」

 舞花《まいか》が、そう聞く。


「どうすればいい……のかなぁ……」

 悠希は、その答えに迷う。


 詰まるところ、どんな風に作りたいか。どこまで手を入れて作るかは、その本人次第だ。


「わたしは、せっかくだから塗装もやってみたい」

 そう環季が言った。


「あの……。これを見てもらってもいいですか」

 そう言って舞花《まいか》は、スマホでYouTube《ユーチューブ》動画を見せる。


 その動画は、舞花《まいか》がこれから作るガンプラと同じ、「RG リアルグレード 1/144 RX78‐2 ガンダム Ver.2.0 」の製作動画だ。


 この動画の中で、エアブラシで塗装をしているのだが、外装パーツはランナーに付いたまま塗装している。


 その理由は、特に語られてはいなかったが、アンダーゲートタイプなので、それでも個人的には問題ないと決めたのだろう。


 他の外装パーツ以外の内部フレームは、部分ごとにパーツを組み立ててから塗装している。


 プラモデルに、こうした方が良いという組み方はあるが、説明書外の絶対にこうしなければいけないという組み方はない。


「舞花《まいか》ちゃんは、これをしてみたいの?」

 そう聞いてみる。


 舞花《まいか》は何も言わずに、大きく首を縦に二回振る。


「じゃあ、やってみようか」

 悠希は、そう言った。


「あっ……。でも、エアブラシ。真唯《マイ》ちゃんが買った一つしかないよね。じゃあ、あたしのを……」

 そう悠希が言うと。環季は右手の人差し指を立てて、左右に振る。


 その環季の笑顔を見るに、何をしたのか、もう予想がつく。


「せっかくなんで、わたしも買っちゃいました!」

 やはり予想通りだ。


「しかもーー!」

 この環季の言葉のあとには続きがある。


「大丈夫ですよ。悠希さん。すでに塗装ブースのための部屋も用意してますから」

 そう真唯《マイ》が言う


「いやーー。たくさん部屋が余ってて、困ってたんですよねーー。絢子《じゅんこ》叔母さんも、二つ返事でOKしてくれました」

 そう言った。


「真唯《マイ》。私がどうしたって?」

 そう言って、絢子《じゅんこ》さんが、四人分のお茶と茶菓子をおぼんに乗せて部屋に入ってくる。


「絢子《じゅんこ》叔母さんも、これから時々参加しますから」

 そう真唯《マイ》が言う。


「えっとぉ……。その時々というのは? 絢子《じゅんこ》さんも一緒にガンプラを作るんですか?」

 そう悠希が聞く。


「まさかぁ。環季ちゃんと一緒に、美少女プラモを作ることにしたの」

 絢子《じゅんこ》さんは、そう言った。


「そういうことです」

 環季もそう言う。


「と、いうことは……」

 悠希はすでに予想がついていた。


「そうです。ここに大先生もお迎えして。女子プラモ部、本格始動です!」

 そう環季が言った。


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