みんな本気です
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「それじゃ、みんなそれぞれ工具も揃えてきたみたいだし、作ってみようか」
悠希が言った。
「あっ。ちょっと待ってください、先生!」
それを一旦、真唯が止める。
「どうしたの?」
環季が聞いた。
「あの。基本みんな初心者なんで、最初はしっかりと基礎から教えてほしいんですけど」
そう言った。
「でも、みんなYouTubeでいろいろ勉強してたみたいだし、そういうのは特に必要ないような……」
悠希はそう答える。
「いやいや。やっぱり動画でただ見るのと、実際に目の前で教えてもらうのでは、全然違いますよぉーー」
真唯はそう言う。
「確かに……。言われてみれば、そうかも」
環季がこれに共感する。
「Teach me please!《教えてください》」
舞花も言う。
「でも……あたしには、それをどこまで教えたらいいのか判断つかなくって……」
問題はそこだ。みんな初心者といっても、環季は以前に美少女プラモを一緒に作ったことがあるし、みんながどこまで作りたいのかもわからない。
「環ちゃんは、一度作り方を教えてるけど、どうしようか?」
そう聞いてみる。
「おぉーー。そう来ますかぁーー。先生。わたしとしては、ガンプラは人生初なので、最初から詳しく教えてほしいです!」
そう言った。
「そぉ……なんだね。真唯ちゃんは、エアブラシまで買ってるから、もちろんそこまでだよね?」
そこは一応確認しておく。
「もちろんですよぉーー。そうじゃないと意味ありませんから」
そう真唯は答える。
「そう……だよね。舞花ちゃんは?」
舞花にも確認する。
「そこはもちろん、フルコースでお願いします」
そう。日本語ではっきりと答えた。
舞花の《まいか》今までの英語キャラはどこに行ったのかと、ちょっと引っ掛かったが、そうなると初心者としてのハードルはだいぶ高くなるのは確実だ。
「それじゃー、三人とも。最初に作るガンプラのハードルが、かなり高くなるけど、それでということで?」
恐るおそる聞いてみる。
「ハイ。悠希先生の、簡単じゃない、本気で作るガンプラを教えてください」
そう真唯が言った。
これはあの「お茶会」のときに、悠希が真唯に言った、「本気で作るガンプラは、そんなに簡単じゃないから」から来ているのだろう。
確かにそれは紛れもない事実。今さらそれを否定するつもりもない。
それでも、真唯はなにを狙って言ったのかがわからないので、そこがちょっと不安だ。
「みんなビックリすると思う。ガンプラ歴10年の悠希ちゃんの本気は、ハンパないからねぇーー」
そう環季が言う。
「その本気のガンプラ作りを、わたしたちに教えてください」
真唯は、あらためてそう言った。




