ガンプラ選び
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「そっかぁー。最初に作りたいのは、一番初めのガンダムなんだねー」
悠希は感慨深く言った。
「あの完成したときは、あたしも感動したなぁー」
これは悠希の大きなひとり言だ。だからみんなに聞こえている。
だから環季が、「悠希ちゃん。みんなに聞こえてるよ」と教えてくれた。
それで悠希は、照れ隠しで笑う。
「それじゃ、舞花が、そのガンダムを作るなら、わたしは赤い彗星のザクを作りますね」
と真唯が言う。
「う~ん。そうなると、わたしはなにを作るべきなのかぁー」
と、悠希の隣で環季が悩む。
「ちょっと、待っててね」
そう言って環季は、スマホで「ネット通販サイト」を開いて、「ガンダムシリーズのプラモデル」を調べ始める。
「ちょっと、待っててくださいなぁーー。えーと、どれがいいかなぁーー」
と環季は、スマホの画面を指でスクロールさせていく。
「環ちゃん……。環ちゃんは別に、ガンダムのプラモデルを作らなくても……」
そう悠希が言うと、環季は。
「いやいや。ここは乗り掛かった舟でしょう」
と答える。
「そりは、どんな船?」
と、悠希は呟いた。
「ヨーシ。それならわたしは、コレにする!」
そう言って環季は、選んだプラモデルの画像を見せた。
その環季が選んだ「ガンダムシリーズのプラモデル」は、「機動戦士Zガンダム」と「機動戦士ガンダムZZ」の作中で活躍した、「百式」のプラモデルだった。
「この色が、金色っていうところが気に入ったぜ!」
そう環季が、男言葉で言った。
この環季が選んだ「百式」というのは、前にも「お茶会」のときに、悠希と絢子さんの間で話しが出た、「クアトロ・バジーナこと、シャア・アズナブル」の愛機だった機体でもある。
そんなことは、当然この画面には書かれてはいないので、もちろん環季は色だけで選んだのだろう。
そのことを環季に教えると、環季はニヤリと笑う。
「やっぱり、わたしは目の付け所が違う」
環季は、鼻高々に言った。
「でも、環ちゃん。この環ちゃんが選んだの、「ガンダムベース」限定の、マスターグレードのメカニカルコアメッキだから、価格が17600円もするよ。それに、初心者用っていうわけでもないし……。これ……たぶん転売で、20000円以上になってるし……」
そう悠希が教える。
この「ガンダムベース」というのは、バンダイスピリッツ・ホビーディビジョンが運営している、ガンプラの公式総合施設で、ガンプラのすべてが集まる聖地である。
悠希たちが住んでいる東京には、江東区にある「ダイバーシティ東京」のプラザ7階に、約600坪の巨大フロアの「ガンダムベース東京」と、その2階に「ガンダムベース東京・アネックス」がある。
ここでは、ガンプラの展示や限定品の販売されていて、イベントも行われていて、製作スペースも用意されている。
このことも、環季には教える。
「だったら、尚のこと行ってみたい! それにほら、隣に先生もいるし。ねー、みんな!」
そう環季は、前に座っている二人にも同意を求める。そして「隣にいる先生」とは、もちろん悠希のことだ。
「なんで、環ちゃんが、こんなノリノリ!?」
真唯と舞花は、お互いに顔を見合わせると、ニヤリと笑う。
「それじゃー、先生! その際は、よろしくお願いします!」
そう真唯は言った。




