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女子プラモ部  作者: 志村けんじ


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この状況はどう説明すればいいものか


 そして、悠希と環季が目指すのは、秋葉原駅から、徒歩3分の「コトブキ堂・秋葉原店」だ。


 このお店は、アニメ、フィギュア・プラモデルが、全部揃う総合ホビーショップで、フロアごとにジャンルが分かれている。


 それなので、見やすく、フィギュアやキャラクターグッズをはじめ、多種多様なプラモデルや模型用品も豊富に揃っている、初心者から上級者まで満足させられるお店なのだ。


 行き方は、JR秋葉原駅の北側の「電気街口」の改札口を出ると、正面にアニメショップやラジオ会館が見える。


 だから、二人が待ち合わせしたのも、当然、「電気街口」だ。


 電気街口を出たら、右方向へ万世橋方面へ進み、秋葉原のメインストリートである「中央通り」に向かって進む。


 そして「中央通り」に出たら、左に曲がり。するとアニメショップが並ぶエリアに入る。


 そのまま直進して行くと、右手に、「コトブキ堂・秋葉原店」のビルだ。


 このビル全体が、「コトブキ堂・秋葉原店」の店舗で、入口は正面1階だ。


 1階が、キャラクター雑貨やアニメグッズのフロアで、人気のアニメグッズや、コトブキ堂限定のアイテムが置いてある。


 2階は、フィギュアや完成品モデルのフロアで、美少女フィギュアやメカ系フィギュアが置いてあり、日本製だけでなく、海外メーカーの取り扱いもされている。

 そして3階が、プラモデルと模型用品のフロアだ。


 ここには、多種多様なプラモデルやキャラモデル。工具、塗料に、各種の材料。初心者向けのスターターキットもあり、コトブキ堂の自社キットまである。


 その上の4階は、イベントスペースになっていて、作品展示がされていたり、限定品の販売、コラボイベントが行われていたりする。


 そしてなにより、この「コトブキ堂・秋葉原店」は、店内が明るく清潔で、キャラ雑貨やカワイイ系アイテムも豊富で、女性客も多い。


 さらに、スタッフの対応も丁寧なことから、女子にも入りやすい、「オタクのお店」なのである。

 そして、この「オタクのお店」に向かう途中も、悠希と環季の顔は、ニヤついたままだった。


 それは恋心にも似た、「大好きな人」に会えるような感覚でもあった。


 環季に至っては、もう少しで、「スキップしてしまう寸前のところ」を悠希に止められたほどだった。


 1階の入口を入って、さっそく環季が、お目当てだったアニメグッズと、可愛いキャラクターグッズに目を奪われる。


「可愛い。あっ、これも。カワイイ。みんな欲しくなっちゃうよ」

 そういう環季に、歯止めをかけるのも、悠希の役目だ。 


たまちゃん。取りあえず、全部見てから決めよ」

 そう言って、環季をたしなめる。


「えーーっ。でも、そうする」

 わがままを言うかと思いきや、環季も悠希に従う。


 環季は、顔をほころばせながら、悠希と一緒に1階フロアを隅々まで見て回った。


 次の2階のフロアで、透明のアクリルケースの中に飾られた、一体の美少女フィギュアの前で、環季の目が留まる。


 これは完成品だが、悠希が見る限り。おそらく、プラモデルのフィギュアから、プロが仕上げた一点物だろう。


 価格は、74000円。おそらく環季は、この値段に目が留まったのだと思う。


「どうしたの、たまちゃん?」

 それでも一応、確認のために聞いてみる。


「カワイイ。凄ーく、可愛い!」

 環季が目に留まったのは、値段ではなかった。


「良いなー! 欲しいなぁー! でも、高すぎるなぁー!」

 環季は、上から下から、左右から、まるで舐めまわすように、その美少女フィギュアを見つめる。


 これは「ブルーアーカイブ」という、萌え系ゲームアプリのキャラクターの一人、「トキ」のはずだ。


 そしてこれは、悠希の知る限りでは、「PLMATEAシリーズ」のフィギュア・プラモデルで、定価は、確か7800円ぐらい。 


 金髪で、黒いメイド服に白いエプロンをしたミニスカートをはためかせて、大きな機関銃を構える、この美少女のフィギュアに、「ゴスロリ好き」の環季は、共感したのかもしれない。

 

悠希は、その製作者のモデラーの名前を見て、目が留まった。


「HARUKAさん!?」

 思わず、大声を上げてしまった。


 環季が、不思議そうに悠希の顔を見る。


「どうしたの?」


「いや……。ちょっと……」

 悠希は、これをどう答えようかと迷った。


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