表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
紫雲の國の玉水の恵み  作者: テディ
二の巻
46/153

技巧

 この國の鍛冶屋は、刀鍛冶と呼ばれる明確な区切りはないらしい。

商品は、色々なものがあって依頼されれば作りますよという感じ。

だから、生活用品が多いんだって。料理包丁や、農具のクワやスキ、

草刈り用のカマとか、お鍋や、フライパンのような物。

カナヅチや、カンナ削り、クギのような大工用具。


では刀はどうしているのかと思ったら、鍛冶屋さんの中から、

その時々で、依頼されたり職人の推薦があった人が、

刀身をうつんだって。

とは言っても、やっぱりそこは人情で、お気に入りの鍛冶屋さんだったり、

評判の鍛冶屋さんに頼むのが多くなるみたい。


小春は、何百年も前の文献を調べてくれているの。

彼女の専門は、何と植物だった。植物を分類し、

元の世界にはあって当たり前だった図鑑を作っているのよ。

本当は、植物がどういった進化を遂げたのかを研究したいらしいんだけど、

図鑑がないから、そこからなんだって。外国の文献も読んでいて、

絵師と相談しながら、綿密な打ち合わせは、本当に大変そう。

でも、その合間をぬって、私自身に興味があるからと、

召喚された過去の人物を調べてくれているの。

文献が、あまりにも少なくて不思議だって話してた。


他の國には、こう言う召喚の術ってあるの?って聞いたら、

小春は、まじまじと私を見て

「そうね、他の國でもあったけど隠しているかもしれないわよね」

と言って、橙矢様と相談してみるって決めていた。


それぞれが思案し出したとき、変わらなかったのは伊吹様。

それはそうよね、思いつく限りのことを他の祈りの民に考えてもらっていて、

必要があれば、彼にはお話に来る人がいるんだもの。

やっぱりニコニコしている人がいるとホッとするものね。

それだけで、あ、焦んなくて良いんだって立ち止まって一息つける。


うん、この一息つくって大切なんだと思う。

私とかは特にね。好きなことだと夢中になってのめり込んじゃうから。

顔をあげると、他の景色を見て良いんだって思えるの大切にしようと思った。


そして、稽古は……。ええ、難しいことが増えました……。

動態視力をあげる必要が……。ついでに、走る速さも早くする必要が……。

特に私は、隼を帯同しているから歩くのも、やっと慣れた所なんだもの。

実道様が、にっこりと私に言うのよ。

「雫、大丈夫です。私が走る稽古に付き合いましょう。

コツがあるのですよ。そのうち速さも距離も伸びてきます」

……はい、頑張ります……。


そんな準備で毎日明け暮れているうちに、秋の大祭の時期になっていた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ