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ついに王子様とヒロインが出会うパーティーがはじまるようです!?

「これが、ノクス先輩がイザベラ様のために書かれた本です」


 和解騒動のあと、俺の指導に使われていたイザベラ様のための本は、無事彼女に渡ることになった。


「お兄様。どうして私への贈り物を彼に渡したりしたんですか」

「お前は私が教えずとも、一人で本を読んだだけで全てすぐに覚えてしまったんだ」


 ノクス先輩は、思い出して悲しくなったのか遠い目をした。


「でも、これはもともと私のために用意されたんでしょう? なのに彼に――他の人間に渡すなんて! お兄様はひどいですわ!」


 イザベラ様は拗ねてみせ、見事にノクス先輩を翻弄していた。

 やはり彼は、だいぶ生きるのが下手である。

 イザベラ様のほうが一枚上手だ。


「あの、そろそろ今日の話の本題に入ってもいいですか」

「そうね。そうしましょう」


 イザベラ様は、頭を抱える兄を置いて、すぐに俺に話を合わせてくれた。


「招待状、貴方にも届いたのね。マリー」


 『一〇〇本の薔薇を君に』マリーさんと王子様が出会う建国祭のパーティーの招待状が、ついにここにいる四人全員に届いたのだ。


「服は用意すると書いてありますが、本当に用意しなくてもいいのでしょうか?」

「成績優秀者を招待する時は、学校側が用意するので心配しなくていいわ。勿論、私が準備していいなら、貴方に一番似合う服を私が贈るわ。貴方の良さを一番理解しているのは私だもの。ねえ、そうでしょう?」

「イザベラ様……っ」


 甘い言葉を吐かれたマリーさんの顔は真っ赤だった。 ノクス先輩は、そんなやり取りを見て固まっていた。


「ノクス先輩、顔、顔」


 二人の仲は認めても、シスコンの彼には刺激が強いのかもしれない。


「イザベラ様! ノクス先輩に話があるので、少しお借りしてもよろしいですか?」

「好きになさい」


 イザベラ様の了承を得て、俺は彼を連れてその場を離れた。


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