コード274「ギルティ・ハンマー」
第274話
前回、レオナールが誕生して
レオナールが誕生し、倉庫雲の天井が吹き飛んだその時、
ソリナメンバーらもその魔力を感知しており、
更なる異常事態が起こっている事が分かってしまった。
「お姉様…。」
ミアリーゼは魔術強化悪魔の魔術を光の盾で防ぎながら、
前方を見て、不安を抱いていた。
「おい!こっちを見ろよ!お前!なんで俺の魔術がそんな簡単に防がれんだよ!てめぇみてぇなちんちくりんによ!」
ちんちくりんと言われ、少しショックを受けてしまうミアリーゼだったが、
姉の安否の方が大事でありそんな事はどうでも良かった。
サイファーはそんなミアリーゼを見て、この子は今後化けるだろうと思っていた。
(それよりもさっきの魔力の爆発…。一体何が…。)
一方、その頃、悪魔の背中に乗っていたカナリーは
飛行強化悪魔の羽を自分で操作し、空飛ぶ乗り物を手に入れていた。
「あっち行きますよ!飛んでください!」
カナリーは羽をぎゅっと引っ張り、
悪魔は痛そうにしながらも勝手にそっちの方に進んでしまっていた。
視点はクラウディオスに戻り、
「レオノーラ…いや、レオナール。貴様を拘束し、必ず浄化してレオノーラを取り戻す。私はもう間違わない。」
クラウディオスは過去をではなく、今を取る。
過去に救えなかった者よりも、今目の前で救える可能性にかけた。
私は…もう間違えないから…。
ごめん…。ごめんな…ニンナ。
「天光解放…。覚悟しろ。レオナール。私の全てを使ってでも、お前をなんとしてでも浄化する。」
それぞれの場所で戦闘が開始し、激化する中。
白竜は進化する為の祈りを…溜め切る。
そうして、白竜が進化を始める。
光が集まり、体が一瞬透明になり、全身が輝いた。
[おめでとうございます。ホワイトワイバーンの経験値が進化条件を満たしました。進化を果たします。進化後の姿は<ワイバーン・レクス>です。祝福します。]
都市の方で傍観していた龍眼ノ魔女がニヤリと笑い、彼女は動き出す。
「面白そうな事してる。天龍を目指してるなんて。なら…これは私からのささやかなプレゼントよ。」
リュカは大きな魔術を行使し、それの対象をワイバーン・レクスへ向ける。
ワイバーン・レクスは祈りの力を更に吸収し、リュカの力をも受け、
更なる輝きを放ち始める。
[おめでとうございます。ワイバーン・レクスの経験値が進化条件を満たしました。進化を果たします。進化後の姿は<エンシェントワイバーン>です。祝福します。]
龍眼ノ魔女はまだまだ足りないと、ありったけの魔力を込め、
更にエンシェントワイバーンに力を送っていく。
[おめでとうございます。エンシェントワイバーンの経験値が進化条件を満たしました。進化を果たします。進化後の姿は<ドラゴン>です。祝福します。]
「ふぅ~~、連続進化させれた。これ以上やると、奴らに捕捉されかねないし…私が直接触れれば、まだ進化させられたかもしれないけど…。ま、いっか。相手があの方ならあの龍も運が悪いわね。あの子も頑張れば…光龍にまではなれそうなのに。残念ね。」
龍眼ノ魔女は空を見つめる。
天龍は……既に………。いや、無粋か。
若い子達が頑張ってるんですもの。
それなら、私は応援するだけ。
ただ…どれだけ頑張っても、天龍になる事は出来ないでしょうけどね。
白竜は連続で進化を続け、ドラゴンにまで上り詰めた。
「あぁ……ついに、やっと僕も、ドラゴンだ!!!ははっ!グォォォォォーッ!!!」
体も大きくなり、白竜から、角龍へ進化する事が出来た。
「だけど…まだ足りない…!僕は天龍になりたいんだ!!まだ…こんなんじゃ…全然…そうだ!へイヴベルのみんなから直接貰えばいいんだ!僕が天龍だって嘘をついて…悪魔さんに祈って貰うよう誘導してもらえれば!」
角龍はレオナールに交渉を始める。
「あぁ?まぁ~別に良いぞ。つーか、悪魔さんじゃなくて、レオナール様って呼んでくれよ。オレにはもうレオナールっていう高貴な名前があるんだからなぁ。」
レオノーラの体を乗っ取り、魔力を操作しながら角龍と話す。
「分かった。ごめん。レオナール様。ね、お願い。今の君ならこの都市全体に今、祈らせる事って出来るでしょ?」
レオナールはニヤリと笑い、良いぜ。と答える。
クラウディオスがそんな2人に向かうのだが、
力関係で言えば、ほぼレオナールと互角だろうが、
奴の魔術がかなり厄介であり、意識を逸らされてしまう。
「ははっ、お前じゃ今のオレには勝てねぇよ!そこで寝てろよ!この体を試すか!」
レオナールは魔力を溜め、魔術を発動させる。
「魔力解放。暗槌之魔術<スペル・黒棍閃撃>!ぶっ潰れろ!!!」
膝蹴りを受け、更に黒いハンマーで叩きつけられてしまい、気絶させられてしまった。
「この体、マジ最高だな。手加減しなかったら、破壊力やべ~。流石は三柱。数で力関係が上下じゃないんだな。ま、女の方が頑丈な奴多いし、当たり前と言えばそうか。」
レオナールは角龍の背中に乗り共に都市へと向かって行った。
悪魔の背中に乗っていたカナリーはそれを目撃し、追跡を開始する。
「あ!飛び出してきました!悪魔さん!あっちです!早く!」
「いでで!そこ掴むな!いってぇ!構造的に勝手に体が…!クソッ!お前…覚えてろよ…!」
カナリーはギュっと翼を掴み、
痛がる悪魔はそれに従っているわけじゃないのに、
体が勝手に動いてしまい、都市の方へ追いかけていく。
カナリーがレオナールの後を追うと、
都市では異様な光景が広がっていた。
人々が夜空に飛ぶ白い角の生えた龍に向かって
まるで神を見るかのように祈り崇め称えていた。
「あぁ…天龍様…。」
「お美しい…。」
「我らの願いを…。」
レオナールになってから、力が増したのか催眠能力も格段に強化されていた。
角龍が翼を広げ空を飛び、レオナールが催眠魔術を発動すると、
へイヴベルの住民が角龍を天龍と誤認するように仕向けられてしまった。
「ははっ!お前ら!祈れ!天龍様になぁ!」
傍観していたリュカは興味深そうに角龍達を見上げる。
(ふーん…、あくまでも天龍って言っちゃうんだ…。さて、どうなるかな。ま、カナリー様が負けるとは思えないけどね。)
リュカはそのまま傍観を続けるのだった。
へイヴベルの住民達は角の龍を天龍と誤認させられています。
言い伝えでは、頭に輪のようなものがあると書かれてあり、
頭の上に輪があるとは言われていない。角が輪のように見えている為、
レオナールの催眠がかかりやすかったという事ですね。
第274話、読んでいただきありがとうございます。




