コード26「大型演習場での計測」
第26話
前回、喫茶店に行ってから
私達は急いで大型演習場へと向かった。
大型演習場では、皆が魔術を使用したり競い合っている。
新入生は新入生組で集められており、あるテストを行うとのことだった。
「私の名前は、レイゼル・シェンス。今回君たちの担当をすることになった。」
レイゼル・シェンスさんは私達の魔人騒動に対応してくれた教員である。
「今回は、君たちの能力値を測りたいと思っている。なに、楽にしてくれたらいい。いつもの君たちを見せてくれるだけで良い。」(カナリー・アステライトさん、マリナ・アステライトさん、君たちの能力を見せてもらうよ。)
レイゼル先生によれば、魔力測定と呼ばれるものをするらしい。
魔力測定では、魔力量、魔力出力などの事をすることになっており、
体力テストのようなものらしい。
カナリーが魔力を全開放すると、辺りが吹っ飛んでしまう。
「では、皆魔力を開放してください。」
学生達が各々、魔力を開放していく。
カナリーも同じく開放した。
「ふむ…カナリー・アステライトさんは他の人より少し多いくらいか…規定量ですね。」
どういうことが起こったかと言うと、マナがカナリーの魔力の出力制限を限界まで抑え込んだ事で、
周りの皆から追及されることはなかった。
演習場へ向かう数分前にマナとカナリー
「マスター、この学園で過ごすにあたり、マスターの魔力量は普通ではありません。マスターが魔力操作を誤ると、大爆発が起きます。なので、演習など魔力を使う場面では、私が魔力制限をかけさせていただきます。ご了承くださいませ。」
場面は今に戻る。
次に、その魔力を纏い、体力検査をすることになった。
魔力を扱った様々な測定することになっている。
測定をしていると離れたところから歓声が聞こえてくる。
「きゃー!ケーシィ様~!こっち見て~!」
ケーシィさんが男女関係なく大人気であり
身体能力が一般的に見てもかなり高く、さすがと言ったところ。
ケーシィさんがこちらに気が付き手を振っていた。
「さて、では皆さん魔力を纏ったまま大型演習場を走ってください。」
一般的に、魔力を纏うというのは力むとほとんど同じ感覚であり、
ずっと纏っていると魔力がすり減っていく。
そして魔力と体力は直結することができ、魔力=体力と捉えれる。
私は魔力を纏いながら大型演習場を何周も回る。
(持久走みたいに走っててあんまり疲れなくていいけど…)
何名も脱落しており、カナリーとマナ、ケーシィは10周を超えていた。
カナリーは尋常なほどの魔力量、マナは緻密な魔力操作によりごくわずかな魔力しか使っていない。
ケーシィは単純な体力で3人とも何周も走っている。
ちなみに、リルフは3周で脱落していた。
15周を超えた段階でケーシィが息を切らし始める。
カナリーとマナは息が切れるどころか汗ひとつかいていなかった。
18周。ケーシィが脱落した。
(マスター、そろそろやめておきましょう。これ以上は怪しまれてしまいます。)
カナリーとマナは20周でやめることにした。
皆が駆け寄ってくる。
「アステライトさん凄いです!魔力も体力もあるんですね!」
「さすが、カナリーさんとマナさんですわね…。わたくしも体力に自信はあったのですが、負けてしまいましたわ。次こそは勝ちますわ!」
レイゼルはカナリーとマナの汗をかいていなかったり息を切らしていない様子から本気ではないのだと推測していた。
それから30分ほどの休憩を挟んだのち、魔力回復薬が支給されそれを飲んだ皆は魔力が全快した。
「では、次!魔力伝導力を見ます。この専用の槍に魔力を込め、あちらの的へ投擲してください。的は何重にも重ねられています。その貫通力で審査します。」
魔力を武器に纏わせた時、魔力の質により武器が大きく強化される。
皆、魔力を纏わせた槍を的へ投擲していく。
通常であれば的を3枚、良くても5枚割ることが出来る。
「きゃー!ケーシィ様~!」
歓声が起こる。
ケーシィは8枚割っていた。
私達の順番がやってくる。
まず初めにマナが槍を投擲する。
他の者よりも硬く頑丈に槍へ魔力を纏わせ、投げた。
マナの投擲した槍は的を15枚破壊していた。
歓声が起こっていた。
レイゼルさんがマナを凝視していた。
そしてカナリーの順番がやってくる。
(こういう操作はあんまり慣れてないから普通に投げちゃいそうだ…というか…なんで抑えてたんだっけ…バレちゃいけないから?でも…)
「マスター、気苦労があるのでしたら全力で大丈夫ですよ。」
マナがそう言ってくれたから、ありったけの魔力を槍に込めた。
風が起こる。槍から魔力の雷が少し出ている。
深呼吸をし、槍を思いっきり投げた。
しかし、投げた槍の軌道が上に上昇し、的に当たらず槍がどこかに飛んで行ってしまった。
「あ~残念ですね。レイゼル先生、もう一度挑戦はどうですか?」
ある生徒が提案してくれたが、
「いや、2度目はない。他の生徒でも地面に突き刺してしまった者に2度目はないように、同じパターンだ。」
レイゼルは的を確認する。
念のために30枚もの的を重ねていた。
見た感じでは的に当たった様子はなかったが、風圧、いや魔力が少しかすっただけで
その全ての的にヒビが入っており、当たっていれば30枚全て破壊されていただろう。
的に手を触れると、ボロボロになって崩れた。
レイゼルは他生徒に囲まれているカナリーを見てにやりと微笑んだ。
(やはり…あの子は…いやマリナさんカナリーさんと同様、何か隠しているのだろう)
レイゼルはカナリーの槍投げ点数をどうするか一瞬迷ったが満点にしていた。
マナがなぜ本気で投げていいと言ったかというと、
槍の軌道が上昇するだろうと演算結果が出ており
こうなることが分かっていたからであった。
ちなみに、カナリーがありったけの魔力を槍に込めていましたが、
マナにより制限がかかっている状態でのありったけの魔力ということになります。
投げた槍は国外まで飛んでいき、オレスティエの湖まで飛んでいき、大きな水柱があがってました。
水底に刺さっています。
第26話、読んでいただきありがとうございます。




