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#31 マジか

 麗美と蘭子は吸血鬼の姉妹である。

 生活の保障と引き換えに国家への協力を要求された2人は、社会に紛れて人を喰らう無法の吸血鬼たちと長年戦ってきた。

 その結果、吸血鬼による犯罪は激減し、姉妹の仕事はもっぱら自宅警備と宅配受取になった。


 この物語は、そんな哀れな吸血鬼姉妹の豊胸願望がある姉、麗美と、

 つるぺたな妹が欲しい妹、蘭子と、

 深夜アニメの前後にやってる地方局のお色気番組にほっこりすることがある対吸血鬼班の刑事であるジローの壮絶な戦いを記した短篇集である。


「ちーっす」

 そう言ってジローが吸血鬼姉妹の部屋に上がる。一種のフラグであった。

「あ、ジロー!」

 麗美が嬉しそうに出迎えるが、その容姿はどこかおかしい。

「……」

 ジローは麗美の胸部を凝視する。洋服の下に大量の詰め物を入れたと思われる偽乳がそこにあった。

「マジか」

 ロリ巨乳(偽)に遭遇し、ジローの頭は混乱しているようだった。

「で、どう、どう?」

 胸を強調しながら麗美が微笑みまくる。

「……」

 ただじっと、服の起伏と皺を見つめるジロー。

「どう?」

「……」

 黙って、見る。

「どう?」

「……」

 見る。


 ――10分後。


「よく考えるとこれ服の下に詰め物してるだけで、おっぱいでも何でも無いな」

「いまさら!?」

 キャラが崩壊しつつあった。



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