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#23 ぬいぐるみの女神

 麗美と蘭子は吸血鬼の姉妹である。

 生活の保障と引き換えに国家への協力を要求された2人は、社会に紛れて人を喰らう無法の吸血鬼たちと長年戦ってきた。

 その結果、吸血鬼による犯罪は激減し、姉妹の仕事はもっぱら自宅警備と宅配受取になった。


 この物語は、そんな哀れな吸血鬼姉妹の睡眠時間は通常12時間な姉、麗美と、

 睡眠時間が自分でもよく分からない妹、蘭子と、

 夜型の隣人のせいで最近睡眠時間が減ってる対吸血鬼班の刑事であるジローの壮絶な戦いを記した短篇集である。


「また来たわね……」

 通販で頼んだらしい宅配物を受け取った麗美が、呆れたように呟く。

「何かマルチ商法にでも引っかかったのか? バカだし」

 ジローの悪態。最近ツンデレ過ぎたのを自覚しているためだろうか。

「そんなわけないでしょ! 蘭子が頼んだのよ」

「蘭子が? つまりやおいゲーか」

「いいえ、パジャマよ」

「パジャマ?」

 ジローが首を傾げていると、蘭子の部屋の引き戸が開き、中から蘭子が現れた。

 ただし、その格好はクマさんを模した着ぐるみパジャマだった。

「……」

 呆気にとられるジローの横を通り過ぎて、蘭子が麗美から宅配物の入ったダンボールを取り上げる。そして、再び自室へと閉じこもる。

「……なんだ、ありゃ」

「あの子、最近服着替えるのが面倒だからって、ああいうパジャマ使い出したのよ」

「…………あの着ぐるみの方が面倒だろ」

「洗濯も意外と大変なのよね……」

「……お前も苦労してるな」

「ありがと♪」

 可愛らしく微笑んだ麗美の鼻を思いっ切り掴むジロー。 

 どう見てもめっちゃ照れ隠しだった。



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