2/4
第二
【辛肚】
「そうですか。水子が──」
意味を掴みかねた。ただ何故か出てきたらしい。
「誰が?」
応えは無い。それが答えなのか。
「どうやって?」
「母が産んだのです。私の知らぬ所で」
【予言】
「何もしてやれなかった」
恨めしそうに男は言った。その通りであると、私も思った。
鰻が店頭にある。
生前に死ねと言い放ったではないか。死ぬ前に死なせたのだ。
私もなのか。
【紅顔】
嬰児である。丸い餅の様な肌。
笑っている、それが心地良い。きっと、この子は善人に育つ。
文字も大きく在る。
──Love & Peace
その通りなら何故、貴様自身が云わぬ。
【野屎】
腹痛に耐えかね、森の中に入った。
啼声、風の音。落ち着かないが仕様が無し。
褌を解き腰を下ろす。雉射ちも言い得て妙だ。
跫音こわい。獣こわい。
足元に蟲。これが一番怖い。




