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304/307

クリスタル・ロード 0304  いずれはここも戦場?

遅くなりました。

最近? スランプのような・・・・・



 朝起きると少し体が痛い。 これはきっと筋肉痛だろう。

普段から鍛えているつもりだったが、最近鈍(なま)っていたようだ。

他の人達もそうに違いない。


「あ痛痛痛痛痛痛っ」


案の定、家の畑の方からそんな声が聞こえた。

あれはジョーイだが、皆似たりよったりだと思う。

きっとリーシャやアイリスもそうなっているだろう。


「おはよ~~~」


リーシャの声がいつもより張りがない。

多分アイリスも・・・ もしや疲れてまだ寝ているのではないか。  

保護者のギルド長が心配していなければいいが。


「昨日の鍛錬(たんれん)、面白かったけど夢中になってたらやりすぎて体が痛~~い」

「そうだね、久々の全開モードになってしまったし」

「アイリス、大丈夫かな?」

「ギルドには治癒師もいるし、心配ないと思うよ。 寝ていれば治るはず」

「あはは、そうか~」


  畑で作業中のレフとグロフが柔軟体操だろうか、体を伸ばしたり捻(ひね)ったりをしながらやってきた。


「おはようさん、昨日は面白かったよな。 久々に暴れられたしスッキリした」

「遠征では戦う機会が少なかったからな、あれは良い施設だ。 ぜひまた行こう!」

「それは良いんですが、領主から聞いた話だと竜王国が本格的に開戦しそうだとか。 今までは小競(こぜ)り合いで済んでいたのが大国同士になると」


 二人ともさほど驚きはしないが、表情が変わった。


「そうなるだろうな。 今のところは遠方だが場合によればこっちに飛び火するぞ」

「戦かよ、やだねえ全く。 あのワガママ王子のせいだろ?」

「それで領主は他の国と連携して対処を考えてますよ、遠征の情報が役に立っているそうです」

「あれが、か?  自分はたいして成果が無かったと思ったが」


報告書をまとめたグロフも、さほどのことはなかったと思っているようだ。


「水の国にドラゴンが現れたのは理由が有るはずとか、その他にも役立つことが有るらしく」

「そうか、 あの人は着眼が違うというか・・色々考えるからな。 多分その通りなんだろう」

「自分なんて考えるのが苦手で、ヒントを貰ってもわかりません」   

「ネビィは剣士の素質があるだろう、自分は体格だけが取り柄だから羨(うらや)ましいぞ」


 剣士の素質・・と言われても暴れるだけで、ろくに考えられないのが自分だし。

あの人のようにできれば良いんだがと、溜息(ためいき)が。


「グロフはまだ良いよ、俺なんか体格もイマイチで剣士としてもだ。  頭はダメだし」


自分以上の溜息をついている人がいる。

リーシャは横で聞いているが何も言わず苦笑していた。


「何ですの、男三人で暗くなって情けないですわね。 しゃんとなさいな!」


と、フレアが元気よくやってきた。


「お前は体が痛くないか、 威勢いいな全く」

「痛いですわよ全身が、 歩くのもつらいほどに!」   

「胸張って言うことかよ」

「プライドの高さが、さすがに元貴族様だな」


 そこにジョーイも来て話に加わる。


「みんな体痛いんだ~~、 私も起きてから体中が痛くってしょうがないよ」


足取りがおぼつかないのが、さもそれらしく痛々しい。

でもつまみ食いは忘れず、イチゴを食べながらだ。


 「あの~皆さん、 よかったらうちの母に回復魔法お願いしましょうか? 私も少しできるし、痛みが和(やわ)らぐと思いますけど」

「それありがたいよね、タダかな?  まともに払うと結構な額でしょ、ねエ」

「多分それでいいですよ、私もですし」   



 半時ほど後にはおかげで楽になっていて、回復魔法は偉大だと皆が感謝感激だ。


 「それで、さっき聞いた事なんだけど・・ 本格開戦になりそうって? この国もなのかな」


ああ、リーシャも気になっていたか。


「すぐにではないけど、いずれは巻き込まれそうだね。 ほっとくわけにはいかないし」

「竜を動かすとなれば小国同士協力しないと、順にやられてしまうしな」

「そうですわね、同盟や裏の協力など政治の駆け引きも盛んになりますわよ」

「やっぱりそうなんだ。 母さんも言ってたし」


 心配なのはもっともだ。 ここもいずれ戦場になるかもと思えば。

あの領主が国王になれば頼りになるし、遺跡の兵器の力もあるとはいえ絶対ではない。   


 「竜の秘密か、水の国に現れた理由な。 それがわかれば他国に有利になるんだな」

「竜の秘密って?」


リーシャは聞いていなかったか、不思議そうな顔をする。

少し説明をすると、やや納得したようだが他の人は今一つらしい。


「水の国の祭りって、あの光る間欠泉だか噴水のことですわね?」

「そうそう、綺麗だったけどあれとドラゴンが何の関係で?  光物が好きとか?」

「竜は金貨を集めるなんて噂があるよね。  習性なのかな」


そうとも言えそうだし、タダの退屈しのぎにも感じたが・・もちろん王子の。


 「それなら自分がまた行って調べてくるか、領主が望めばだが」

「でもあれ、年に一度と言ってなかった?  もう起きないんじゃないの?」   

「そうか、それではダメか・・・ 」


 しかし、その時ふと思い出したことがあった。

あの時の水を、少し持ってきたのじゃなかったっけ?  たしか水筒に入れたような。





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