クリスタル・ロード 0295 真の宝物
「何も・・無いよ」
「こっちも無いが、本当にここなのか」
「ないね~~~」
石棺と宝の罠のあったスペースで、辺りを探るが他には隠していそうなところが無い。
手分けして一時ほど探しているが他には仕掛けも手がかりも見つからないのだ。
「おかしいな、多分近くにあると思ったんだけど」
ミミィが頭を掻きむしって顔をしかめた。
先程の笑顔とは真逆になっている。
「仕方ないから、とりあえずあの宝を回収しよう」
「そうだね。 でもまだ罠の可能性があるから十分注意して」
しかしそこにはもう罠はなく、時間はかかったがそれなりの宝を得られた。
分担して運ぶことになったけれど、それでも重いほどだ。
「ふう、もう良いだろ? これほど得られたんだ、満足しよう。 そうだよな?」
グロフに言われて一同、頷き満足げだ。 しかしミミィ一人は渋い顔をしている。
「う~~~ん、 そうなんだけどね~? 私の推理、当たってると思ったんだけどな~」
自分も実は引っかかる感じはある・が、この成果ならもう終わりにして良いかなと思うのだ。
まだ危険があるならなおさら。
「しょうがないか、これ以上探すあてがないし・・」
ようやくミミィも承諾して戻る事になり、地下道を皆で歩いていく。
「あの分かれ道まで2時間ほどかな、戻ったら食事にしようね」
リーシャが言うと前を歩いていたミミィの頭がピクリと反応をした。
「分かれ道?!」
言うと慌てたように懐からマップを取り出し、開いて立ち止まった。
マジマジと見ていると表情が変わり、笑みが出てくる。
「そうか、”道は自分で切り開くべき” 、そういう意味だったんだ!」
皆がポカンと見つめているといきなり一人で走り出した。
「先に行ってるよ!」
「おい、 一人じゃ危ないぞ!!」
魔法の光があるのはフレアや先生の周りだけなので、その先は暗くて見えないはずなのに。
「あいつ、明かりが無いだろう。 フレア、来てくれ」
言うが早いかグロフも走り出しフレアも続く。
遅れて自分達も追って走り出した。
暫く走ると、その先にミミィ達が立っているのがようやく見える。
「やれやれ、やっと追いついた。 なんだよいったい」
「ホント、何があったんですの? 一人で行っちゃって」
ミミィがマップを見つめて分かれ道の真ん中を指さした。
「ここ、真ん中の道は行き止まりって言ってたよね。 誰だっけ?!」
「ああ、俺が行って確認したぞ。 崩れて塞がってる」
レフが答えて、それがどうしたと言う顔をしている。
「崩れた石はどんなだった? 覚えてる?! ねえ」
笑みの混じった妙な顔でミミィが勢いよく聞くとレフが面食らってのけぞった。
「い、石? こ、こんぐらいの石がゴロゴロと、道を塞いでるぞ。 上までぎっしりとな」
人の頭程度のサイズを両手で示してレフが答える。
「それは尖っていた? 丸かった?! どう?!」
「ええ? ま、丸かったかな。 それが何だよ」
崩れた石がなにか関係あるのかと思うと、他の人もそう考えているようで黙っている。
「運びやすいサイズで丸い石。 やっぱりね、 崩れたんなら尖った岩で、もっと大きくなきゃ変だと思わないかな?」
皆が顔を合わせて、考えながら黙っている。
「そうか、石を持ち込んで塞いだということか」
グロフがようやく口を開いてつぶやいた。
「正解!! さあ皆で開通させよう、 ” 道は自分で切り開くべき ” 行っくよ~~ !!!」
「ええ?!」
「また奥へ行くんですの?」
「ひいい~~」
そんなこんなで、真ん中の道を開通させることになり人力と魔法で石を皆で運び出すことに。
途中の食事は干し肉やパンで手早く済ませ、ひたすら石運びで数時間後にようやく通れるようになり、その先へと進んでいった。
「よ、ようやく着きましたね」
「疲れたよう」
フレア達はぐったりとしているが先頭のミミィは意気揚々と石室の中を探している。
「あった!!」
「え、それが・・ お宝ですの?」
「ええ? 」
「これが、か?」
確かにそこには、それがあった。 とても宝とは思えないような物が・・・・
これはいったいなんなのだ。
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