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クリスタル・ロード 0257  第三の敵


 後は撤退するだけとフレアはリーシャ親子に引きずられるように運ばれ、グロフと自分が前方の敵に備えるが次はどんなのが出てくるか・・ 


別の気配が前方を覆う、 まだどんな相手なのか姿を現さない。

と思いきや、両横からヘビ型とボール型が数体ずつ飛んできた。

今度はグロフがフレアを捕まえていないので両手で槍を振るえ、弾きとばし、突き刺す。


「仕留めていいなら問題なしだな、ネビィ、さっさと突っきるぞ」


こちらも次々に切り落とし、ぼたぼたとヘビ型も屍(しかばね)を晒(さら)していく。

この光景もフレアが見たら叫びそうだが、失神しているのでそれはない・・ 良かった。

そう思ったとき、攻撃がリーシャ達の方へ向かった。


「おっと、そうはいくか」   


グロフが即座に反応して、弾き飛ばしたが反対側からも攻撃が来る。


「コイツラ、タイミングといい狙いといい、知恵があるな。 リーダーがいるのか?」

「たぶん。 それに別なのが来る、次が本命だと思う」

「なに?!」


と、言ってるそばからまた蛇型の攻撃が数を増して来た。

そしてこのタイミングで本命が来たらまずいなと思った途端、やっぱり始まったのだ。


 前方を覆う木々、上の茂みから黒いものが飛び出し翻った。


「来た!!」


黒い塊のように見えたそれは飛び出してすぐに広がり、蛇行し、旋回し、あるいは速度を変え、それぞれが違う速度、タイミングで向かってきた。     

総数はざっと50か?!


「なんだ?!」


まるでコウモリのようだが飛び方が鋭く早い、そして近くまで来ると大きな口を開け鋭い牙を晒し首を狙ってきた。


「うおっつ」


 グロフが素早く槍を振るがひらりとかわし遠ざかり、別のが次々に向かってくる。

それにも槍を向けるが同様に直前で避けて遠ざかる、まるで流れるような動きだ。

当然自分のも向かってくるが同様に避けられてしまうし、蛇型なども攻撃再開されている。

ますますせわしなくなった。


「おいネビィ、これはまずいぞ!」  


言うまでもなく非常に危(あや)うく、速度、タイミング、方向の違う攻撃が続き、さらに下から別のも来るとは二人で対処するには限界がある。

グロフも自分もかろじて避けるが服を噛まれちぎられて、だんだんぼろぼろになっていく。



 「フレア、いつまで寝てんだお前の出番だぞ。 起きろ!!」

「う~~~ん  だめ~~ 、ヘビはいやあ~~~~~~」

「うなされてるよ」

「くぬ野郎め、さんざんけしかけておいて逃げの一手か!」


両側からリーシャ達に支えられたフレアはぐったりとし、引きずられているばかり。

まるで役に立ちそうにない。

と、フレアに気がそれたその時、さらに大きなコウモリ型?がグロフへ向かってきた。  


 「危ない!」


声をかけるとすぐに察して構え、間に合いそうに見えた。

が、それは直前で3分割し、軌道を変えグロフの槍を避け頭と両足を狙いに来る。


「何っつ?」


 3つの影が通り過ぎたとき、グロフの額と片足から血が流れ服は引き裂かれていた。

一つしかよけられなかったようだ。

そして次にはリーシャたちにも飛んできた。

今の動きでは守ろうにも間に合いそうも無いぞ、どうする?!


 「支援・高速化!」


今の声は・・リーシャか? その瞬間、眼の前の光景が凍りついたように止まり、分裂しかけた敵がよく見え体はそこへ飛んでいってすべて切り裂いた。


 「やった!」


心身を高速化する支援魔法か。 またリーシャが新たな技を身につけた。


  だが、 ・・あれ? 体が変な・・ 止まらない? なぜ?  ・・・・

これってもしや勢いが付いている為? え?   

そういえばこれ使うの初めてか  練習してないよな・?  だから?

などと考えている間にも体は進み、木に向かって突進しているらしい。


 らしいというのはかなりゆっくりに感じるからなのだ。

前のめりになったまま、止まらず強く押されているような、引っ張られるような、ゆっくりとだが止まらず木に向かって行く。


直撃は避けたいところだが、どうするかと思っていたらもう目の前まで来ている。  

え? どうしよう。




最後まで読んでいただき、ありがとうございます。

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