表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
クリスタル・ロード ~失われない大国の王を目指して~ 【34000PVを感謝します】  作者: 前田  裕也
2 目覚めの章

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
234/250

クリスタル・ロード 0234  泳ぎ初め

 プール開きの日、やはりお祭り騒ぎである。 


休日の上に天気は上々、穏やかで暖かく水はやや冷たいが澄み切って水路をゆっくりと流れ近くには出店が並び大勢集まり既に賑やかになっている。


 「なかなか良いプールですわね、工事を手伝った甲斐がありますわ、土砂を一気に吹き飛ばしてやりましたのよ」

「俺達だって働いたぞ、腕力でだけどな。 掘ったり削ったり固めたりと魔獣のような働きぶりでな」

「うむ、普通の5人分はやったろうな。 お陰で久しぶりに鍛えられたぞ」

「最近畑仕事が続いたもんね~ 私は体が痛いけど」


レフ達4人も工事を手伝っていたので少し日に焼け、疲れもあるようだが元気一杯だ。

皆水着持参で準備万端とのことで開会式が始まるのを心待ちにしている。

そしてリーシャやアイリスも当然来ている・既に水着姿でだ。


 「まだかな~ もう入っちゃおうか、私達だけでも。 アイリス~~」

「まだだめ、領主様のお話が済むまで入っちゃだめと叔父さんに言われてる」


叔父さん=ギルド長に釘を刺されているらしい。 そのおじさんは領主の傍らで控えて話が始まるのを待っているが、チラチラとこちらを見ているのはアイリスを心配してだろう。 アイリスに付いているようにとリーシャも自分も言われているのだ。


 その領主がやっと現れて水路脇の壇上に立ち、皆の間に拍手が広がっていく。


「やあみんな、天気が良くてなにより。 私の話などどうでもいいから早く飛び込みたいと思っている人が多いのは見ればわかるがね、いきなり飛び込むのは体に悪いからまず気を落ち着けて聞いてくれ」


 そこかしこから笑い声が上がるが本当にそうなのだ。 飛び込みたくてウズウズしてる人が近くに数名いるが、止める用意もしておかないと危なっかしい。


水路の内側となる高い塀の上には見張りの兵士が数名おきに配置され、安全面も考えられてはいるが・・ あ、ジャンヌさんも上からこちらを見ている。

多分アイリスのためにギルド長が配置したのだろう、念には念をだ。


 「それでは流れるプールを開始します、皆楽しんでくれ!」


歓声が上がりあれほど注意をしたのに飛び込む人がそこいらにいる中、4人組とリーシャ達も声を上げる。


「さあ泳ぎますわよ、見てらっしゃい」  

「ひゃあ、冷た~~い。 少しあったかくして欲しい~」

「何を言うか、この冷たさが良いんじゃないか」

「うむ、身が引き締まるぞ・実に爽快だ」


4人とも服を投げるように脱ぐと下は水着で、手足を濡らすとすぐに水路に入った。

さすがにいきなり飛び込みはしなかったか。


 「ネビィも入ろう、アイリスも!」


リーシャが待ちかねたように足を水につけて振り向いて誘う。

アイリスは肩にかけていたバスタオルを置いて、浮袋を抱えて向かった。

皮の細長い物を並べてくっつけてある小型のマットのような体を乗せられる物で,

あれならずっと漂っていられるだろう。  


 水路のこちら側は子供でも足がつくよう浅いが、泳ぐより浮いていたいようだ。

大人用の方では既にレフとグロフが競争だと泳ぎ始め、遠ざかっていく。


「気が早いですわね二人とも。 私達は優雅に泳ぎたいですわね、流れるように」

「私は泳ぐというより潜水のほうが得意だけど、まあ良いか・さあ泳ぐぞ」

 

 水に入ると少し冷たくはあるが気分がいい、泳ぐのは久しぶりなのでなんだか戸惑うがすぐに慣れるだろう。 息を止めて軽く水を掻くとスイと進んだ。

問題無いようだ。


 「アイリスの浮き袋良いね~ 私も欲しいな、泳ぎちょっと苦手だから」

「これ特別製、叔父さんが買ってくれたオーダーメイド」

「リーシャなら一応泳げるしいらないのではと思うけど、なんなら作ろうか。 父さんが前に考案した浮きベストを少し変えればいいだけだし」


考えたのは父さんだが、自分が試作品も含め何度も作らされたおかげで革細工が上達したのだ。 縫ったり貼ったりと職人並みだ。


 「え、ネビィのお父さんが考案て防具用のじゃない? 革鎧とか・・」

「大丈夫、兵装は無しにするから。 せいぜい緊急用のロープカッター程度で」

「何~? 緊急用て、なんなの~?」


リーシャが怪訝な顔で言うが、何ら心配はいらないのにどうしたというのだろう。


「え? ロープ等が絡まって外せなくなった場合に切るためで、護身用だけど・・」

「浮きに要る? それ 」

「やっぱり、あの父さんの子ね・ 頭の中が武器防具」  


 その時、別の女性の声が近くでした。 誰だ?


「もう始まってたのね~ 師匠が離してくれないから遅れちゃったよ。 トイレに行くふりして逃げてきちゃった、ワタシも混ぜてね」


 ミミィである。 石板の解読でかなり忙しかったはずだがやっと抜けられたか、多分あとで怒られるだろうがそれは言うまい。

あの師匠は多分夢中になって仕事に邁進していることだろう。


「ワタシも水着用意してたんだ~ 、似合うこれ?」


彼女のはシンプルながらもスマートなもので(さま)になっている。


「素敵ですよ、凄く早そうです」

「うん、泳ぎ上手そう。 かっこいい」  

「この辺にナイフを収めるベルトを付けるとなお良いのでは・・」


「「だから武器はいらない・てば」」




最後まで読んでいただき、ありがとうございます。

「面白い」、あるいは「まあまあだな」と感じた方は下の欄の

☆☆☆☆☆への入力、ブックマークに登録などをしていただけると

作者への強化や回復魔法となりますので、ご助力をお願い致します。

             m(__)m

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ