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クリスタル・ロード ~失われない大国の王を目指して~ 【35000PVを感謝します】  作者: 前田  裕也
2 目覚めの章

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228/253

クリスタル・ロード 0228  魔法の起源

 「我らの文明の産物、その半分を君達に受け継いでもらいたい。 我らの半分は文明を捨てるためで、全部を持っていくことには無理があり捨ててしまうには惜しい」


「そしてこれは贖罪(しょくざい)でもあるのだ。 君等へのお詫びの品でもある」


贖罪? お詫び?  なにゆえ・・・・?


悪いことなど何かあったっけ?  記憶にないが。



 「話せば長くなるが聞いてもらえるかな、退屈かもしれんができれば最後まで」


聞きましょうとも。 なかなか面白そうだ。



「君達の使う”魔法”とは、我々が生み出した技術なのだ」


   ・・・・・・・・・・・・・・・・・・



  生み出した? 魔法を?  彼らが・・・・・・    

本当に?


「おそらく遥か昔からあることと思っているだろうが、そうではない。 まだ300年ほどしか経っていない」


 三百年、自分にとっては十分昔だが文明にとっては短いか。

そういえばリーシャの母さんがどれほど昔からあるか不明とか言っていたような? 

太古からあるようなことを・・・・  だよな?  なぜか。


「大昔からあるように感じるのは偽装なのだ。 我々がそう見せたからに過ぎない」


偽装・・・・ それはまた。


「そしてなぜ魔法を与えたか・だが、それは我々の実験だったからだ」



 「魔法とはもともとは兵器の一部だった技術でな、威力の増強、制御、威嚇、防御など様々なことに使われたがそれを民生用に使おうと考えたのが発端だ」  


民生用、 一般人が使うためか。

なるほど戦がなければ不要になるからな。


「しかしもともとは兵器用で、人が直接扱うのは危険があるしどんな副作用が出るかわからない。 ただでさえ激減した人口をこれ以上減らすのは・・ と考えた」



 「故に我々は君達を使って試そうと、そう決めたのだ」


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・



 

 「全くひどい話だ。 我々は危険を君達に押し付けた、同意も無しに」


なるほど・ね、 だから贖罪なのか。

確かにひどい話だが・・・・・ 結果的には悪くもなかったというわけだ。


「幸いにも大きな事故にならず、副作用もこれと言って起きなかった。 そして驚いたことに、飲み込みが良く応用力さえあった・我々より素質があると感じるほど」


 ・・・・・・ 本当に?


 「これには全く驚いた。 君等の文明は我々よりだいぶ遅れているから粗野な民族と思っていたし、すぐに事故を頻発し滅びるのではと心配していたのに事実はまるで反対だった。 失礼と怒らんでくれよ、意外にも次々に技術を吸収し体系付け、応用を始めたのだ。 当時は奇跡が起きたと騒ぎになったそうだ」


まるで獣が火の使い方を覚えたような驚きだったろう。

本当に失礼な奴らだと思うが、怒る相手はもういないのだ。

どこに行ったのかは知らないが。


 「そうして300年ほどで自分達の技術として確立し、生活に溶け込ませた。 これほどの事ができるとは、本当に感服したよ」


褒められているのかこれ? 

聞く人によってはだいぶ怒るぞ・・・・・ リーシャの母さんとか、フレアとか。


「お陰で我々も恩恵を受けた。 その魔法を取り込んで自分達が使えるようになったのだから・・・ すこし改良はしたがね、ほぼ君等が考えた事だ」


 そうか、リーシャが持っている杖・・ 魔法が少し違うと言っていたのは改良版だからなのか、すぐに合わせられたようだが。



 「文明を捨てるという一派も、もしかすると魔法は捨てないのではと期待をしている。  あれなら生活に根ざしていると感じるし、そう望んでいるのだが」


 文明を・・捨てる、ね。  本当にそんな事ができるのか?    

捨てようが自由とは思うが、体に染み付いた事ではないか? 高度な文明ならなおさらだ。


 「そうして我々は旅立つが、魔法と文明の技術を(のこ)していこう。 これを役立てて欲しい、君達の未来の為に」


 ・・・・・・・・・・・


「中には兵器もある。 矛盾するようだがあれは自分達を守るために使ってほしい。お互いを滅ぼすためでなく、暮らしを守るために・だ。  そしてもし我々のように間違いを犯しそうなら、これらのものを消去してくれ。 すべて消去だ」


消去? 消去とは何だ? 

燃やせということか?   


「その方法を君にだけ伝えておく。 そのために私は君を呼ぶことにしたのだ」


 


誤字脱字のご指摘、ありがとうございます。

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