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クリスタル・ロード ~失われない大国の王を目指して~ 【35000PVを感謝します】  作者: 前田  裕也
2 目覚めの章

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227/255

クリスタル・ロード 0227  遺言?

 「呼んだ? 自分を・・・ もしや元の世界から、ここへ?」


 元の世界、


自分が死んだ後、だな、 自分が呼ばれた・・・・・ この世界へ?


「魂だけ、だがな」


 そうだ、この体は別人のものだった。

あまりに馴染んだせいで忘れていたが、これは他人の身体なんだ。

元の魂は、どこへ行っってしまったのか・・・・・・



「これを聞いているとき、我々はもういない。 街は廃墟となっているだろう」


廃墟・・・ 遺跡のことか。

あの遺跡の元住人、なぜ消えてしまったか、いったいどこへ行ったのかと思っていたが。


「どこから話せばいいかな? ゆっくり考えている時間が無くてな」


 声からすると40代以上だろうか、細身で学者風ではあるがどんな人なのか。

顔がよく見えないし、服装や机の上、部屋の様子も同様だ。

少し疲れたような仕草に見えるがそれもはっきりしない。


「既に君達でわかっているとは思うが、我々は高度な文明を有している。 あるいは有していたと言うべきかな? 以前はもっと高度だったのだ、輝くような文明で」


そうだ、凄い技術を持って豊かな暮らしのはずだったのに、なぜ消えた。


「我々は文明の使い方を間違えた。 技術を競い改良を続ける、それ自体は良いのだが他人を疑い妨害し排除し、戦も起こした」  


 やはり戦争か、自分の国もだがあれほど高度な文明でもそうなってしまうのか・・

    

「もう見ただろうが兵器も様々なものを考案し、威力を上げ規模を増し残忍さを求めた、威嚇の意味もあって無用な形態さえ有しそれも競うように行われたのだ」


・・・・・・・・・・・・



「高度な文明がそんなことに使われて、人口が激減することになった。 食料や土地は十分あるのにだ、一体何のための文明なのか・・   人を減らすために使われた。

家は壊され土地は荒れた。 生き残りの我々は元の地を捨てることにした。

皮肉にも戦の途中で生まれた技術で他の世界へ転移する術を得、ここへ来たのだが、それには問題があった。  

既に君等の先祖が住んでいたのだ」


 「故に我らは地下に隠れて次の地を探した。 誰もいない場所で適した土地を、数十年かけて探し続け・・・ それはようやく見つかった」


「だが、また問題が起きた。 考え方の違いが生まれたのだ」


考え方? 一体何のだ。


「新たな地へ向かうにあたって今までの文明を捨てるか、持って行くかの違いだ」


捨てる? 文明を? そんなことを・・・・・ ?


「戦になったのは高度な文明のせいだと不要論が生まれて、その賛同者が増えた」


 「それは一面においては正しい。 様々な兵器が生み出されたのも文明の結果だ。

だが新たな地に敵が現れたらどうするか?  現れぬ保証は無いのだ、文明無しで対抗できるか? 逃げることもできなければ蹂躙されるだけだ」


「それに文明は我々の努力の蓄積だ。 どれほど大勢の苦労の結果か、数百年、数千年の努力を捨ててしまうのか? 私にはそんなこと、とてもできない。」


「私と同じに考える人がいて、その賛同者も増えていった。 その結果、我々は2派に分かれ行き先を変えることに決まった」



 2つに分かれたと、ただでさえ減った人口が更に減るのか・・・・ 

戦になるよりはマシだろうけど、な。


・・・・・・・・・・・


「しかし、我々が正しいとは限らない。 戦に使われることもあり得るし、別の一派も完全に捨てられるかそれも不明だ。 彼らと争いになることも・・・だ」  


「そうならんよう、なるべく離れた地へ向かうがどうなるかわからない」



 「文明が、もしまた戦に使われるなら、私はこの一派を消そうと思う」



・・・・・・ 消す? 


消す・とは?


「文明を捨てない主張を初めたのは私だ。 その責任を取り、間違いならこの一派を無に帰そうと思う。 私の知る限りの方法を使い、殲滅を図るつもりだ」


・・・・・・・・・・・ それは集団自決のよう・な。



「こちらには私の家族もいるし、そんな事にならんのを望む。 切にそう望む」


そう・か。



「そしてそうなったとき、我らの文明は失われる。 それで・・・だが・・・」


?  


なんだか声の調子が変わったが、 ?



 「ここからが本題なのだが、 我らの文明を君等に渡す意味を・だ、 これから説明しようと思う」


少し更新頻度が回復しました

いつも読んでいただきありがとうございます

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