第4話 ハンター大国の刺客
三体目の炎の巨人――ムスペルも同様に、【水魔法】【激流化】【気功打術】のコンボで討伐した。
魔石を拾い上げ〈マジック・ポーチ〉に収納すると、先へ進もうと一歩踏み出す――直後、後方から急接近する魔力を捉えた。
後頭部へ迫るそれを頭を傾けることで躱し、振り返る。
「……やはり、ハンターだったか」
襲撃者は、この国のハンターだった。しかも人数からして、三パーティーはいるようだ。
「国は違えど、こういう輩は一定数いるものだな」
「ハハハ! 今の奇襲を回避するとは、弱小国といえどSランクはSランクか。だが所詮は井の中の蛙。日々大勢のライバルと鎬を削っている俺達の敵じゃねぇ!」(中国語)
「……何を言っているのか、サッパリだな」
「お前ら、懸賞金は早い者勝ちだぞ!」
「「「「「ウォオオオオオ!」」」」」
「なんか盛り上がっているみたいだが、言葉が理解できなくても殺る気満々なのはわかる」
〈マジック・ポーチ〉から〈水龍海戦の短剣〉を取り出し、一気に駆け出す。
すると間を置かず奴等も臨戦態勢に入り、各属性の魔法が雨霰のように降り注いだ。
黒鬼皇帝シリーズで魔法の雨を打ち砕きながら前進し、ある程度距離が縮まったところで【隠密】を発動して姿を消す。
「今だ! アイテムを使え!」
男の号令が飛んだ直後、仲間の一人が〈マジック・ポーチ〉からランタンのような物を取り出し、地面へ設置する。
【火魔法】でランタンに火を灯すと、半径十メートルの範囲が白く照らし出された。
奴等の視線が、【隠密】で身を隠しているはずの俺へと一斉に向けられる。
(マジか……【隠密】を無効化するアイテムがあるとは。流石はハンター大国だな)
【奇襲】が狙えないと判断し、その場で立ち止まって【氷魔法】を行使する。
「氷凍大地」
ピキピキ……パキッ……
炎の海が生む熱気に満ちたフィールドが、みるみる極寒の凍土へと塗り替えられていく。
「クソッ、足が!」
「俺の【火魔法】でも、全然氷が溶けないぞ!」
「落ち着け、お前ら! この環境であれば、氷はいずれ溶ける! 攻撃の手を緩めるな!」
男の怒声で我に返った奴等が火球の雨や落雷を一斉に放つ。
しかし俺は軽やかに跳ねるように弾幕を躱しながら間合いを詰め、【斬撃術】による斬撃を解き放った。
凍土に縫い留められ身動きの取れない奴等は、迫り来る斬撃に恐怖の表情を張り付かせ、絶叫とともに身体を真っ二つにされた。
〜
〜
〜
『魔力が37UPしました』
『筋力が29UPしました』
『頑丈が45UPしました』
『敏捷が29UPしました』
『知力が35UPしました』
『精神が49UPしました』
『器用が31UPしました』
『幸運が49UPしました』
『【魔力回復量増加】Lv.9にUPしました』




