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エセイストのエッセイ  作者: 貴州 育 (きす はぐ)
4/9

月の兎も眠ってゐるでせう






 夕飯を終えたあと


 部屋に入ってくる風を

 急に冷たく感じて

 窓を閉めました


 

 季節の変化に

 早く慣れようとする身体が

 少し疲れを感じていたのか

 

 襲ってきた眠気に

 ウトウトして


 いつの間にか

 うたた寝していました



 家族の誰かが

 冷蔵庫の扉を閉めた物音に

 薄っすらと目が覚めて


 しゃんと起きて

 キッチンの洗い桶に浸けたままの

 食器を洗い片づけ


 ちゃんとお風呂にも入り


 今度はきちんと

 布団に潜って横になったのに

 なかなか寝つけなくって


 深い時間になりました


 ころんころんと

 何度も右に左に寝返りをしたり

 はああぁ… すううぅ… と

 ゆっくりと深呼吸なんかしてみてもダメで


 布団から抜け出して

 レンジで牛乳を温め

 ふうふうしながら飲んでも


 いつもは すぅっと訪れる眠気が

 今夜は効いてくれなくて



 ベランダに出てみると

 空は薄い雲に覆われて

 星も月も隠れていました


 信号のタイミングだったのか

 いつもは夜中でもうるさいほど聞こえる

 車のタイヤの音や

 バイクの排気音や

 病院へ急ぐサイレンの音も無くて


 ただ

 虫の音と

 風が揺らす葉擦れの音


 それだけの

 静かな夜です



 あなたの眠るのは

 あの方角


 夢の中に

 忍んでいっても いいですか



 

 肌を合わせて

 眠りたい夜です










 

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