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虎無双、虎無双。  作者: BB
7章

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94/114

第94話「虎が、二人の連携を磨く」

# 虎無双、虎無双。


## 第94話「虎が、二人の連携を磨く」


---


タクミが、

バトルのルールを、

説明してくれた。


タクミ「明日の試合は、二対二のタッグ形式にしようと思っている」

虎「二対二」

タクミ「都市部と違って、農村部は、連携を重んじる土地柄でな。二人で挑んでくれ」


……………………………………………………………………………………………


ステラが、

少し驚いた顔をした。


ステラ「私も、戦うのですか」

タクミ「ケモンガ乗りが、一人だけとは限らない。あんたと、ハクの空中戦、見てみたいな」


……………………………………………………………………………………………


虎(俺だけの相棒だと思っていたが)


虎(ステラとの、連携か)


タクミが続けた。


タクミ「こちらも、二人一組で応じる。うちの村の若手を、連れてくるつもりだ」

虎「わかった」


……………………………………………………………………………………………


タクミと別れた後、

虎とステラは、

村の外れにある、

広い空き地に向かった。


ステラ「連携を、練習しましょう」

虎「そうだな」


……………………………………………………………………………………………


モチが、

虎の隣で、

すでに戦闘態勢のように、

体を引き締めていた。


ハクは、

ステラの周りを、

ゆっくりと旋回している。


虎「まず、地上と空、どう分担するか、決めるか」


……………………………………………………………………………………………


ステラが、

提案した。


ステラ「私とハクさんで、上から相手の動きを、崩します。虎様は、その隙に、仕留めてください」

虎「役割分担、悪くない」


……………………………………………………………………………………………


実際に、

模擬戦を始めてみた。


ハクが空に舞い上がり、

上空から、

小さな水の球を、

撃ち出した。


虎は、

その動きに合わせて、

地上を、

駆け出した。


……………………………………………………………………………………………


だが、

最初はタイミングが、

うまく合わなかった。


虎の踏み込みが、

少し早すぎて、

ハクの攻撃と、

重なってしまった。


ステラ「……もう少し、遅らせてください」

虎「わかった」


……………………………………………………………………………………………


何度か繰り返すうちに、

少しずつ、

呼吸が合ってきた。


ステラが、

上空から声をかける。


ステラ「今です、虎様!」


……………………………………………………………………………………………


虎が、

その合図に合わせて、

モチと共に、

一気に踏み込んだ。


モチが、

虎の分身を作り出し、

二方向から、

標的に見立てた木を、

挟み撃ちにした。


……………………………………………………………………………………………


虎「これは、いい形だ」

ステラ「はい。空と地上、両方から、圧をかけられます」


虎(一人で戦うのとは、また違う感覚だ)


虎(ステラの目が、上から、状況を見ていてくれる)


……………………………………………………………………………………………


しばらく練習を続けると、

汗ばむ陽気になってきた。


ステラが、

一旦休憩を提案した。


ステラ「少し、休みましょう」

虎「そうだな」


……………………………………………………………………………………………


そこへ、

牛型のケモンガを連れた、

村の少年が、

近づいてきた。


少年「あの、これ、うちの牛が作ったやつです」


少年が差し出したのは、

瓶に入った、

茶色い飲み物だった。


……………………………………………………………………………………………


ステラが、

興味深そうに聞いた。


ステラ「これは」

少年「コーヒー牛乳です。牛型のケモンガは、いい乳を出すやつが多くて。それに、豆の粉を混ぜて、作るんです」


……………………………………………………………………………………………


虎は、

一口飲んだ。


虎「……」


濃厚な乳の甘みに、

香ばしいコーヒーの苦みが、

ちょうどよく重なっていた。

練習で疲れた体に、

その甘さが、

染み渡っていく。

牛型ケモンガの恵みが、

そのまま、

一杯に詰まっているような味だった。


虎「……うまい。甘さと、苦さの、バランスがいいな」

ステラも一口飲んだ。


ステラ「……確かに、疲れが、和らぐ気がします」


……………………………………………………………………………………………


少年が、

嬉しそうに笑った。


少年「うちの牛、自慢なんです」

虎「いい相棒だな」


牛型のケモンガが、

少年の隣で、

穏やかに鳴いていた。


……………………………………………………………………………………………


飲み終えると、

虎とステラは、

練習を再開した。


今度は、

モチとハクを、

同時に動かす、

複雑な連携を、

試してみた。


……………………………………………………………………………………………


ハクが上空から、

相手を追い込むように、

翼で風を起こす。


その風に紛れて、

モチが分身を作り、

地上から、

死角を突く。


……………………………………………………………………………………………


虎「……これは、かなり、いいな」

ステラ「はい。三段構えのように、なっています」


虎(明日の相手には、これで、対応できるはずだ)


……………………………………………………………………………………………


夕方近くまで、

練習を続けた後、

二人はようやく、

腰を下ろした。


ステラが、

汗を拭きながら言った。


ステラ「今日一日で、随分、形になりましたね」

虎「お前と、ハクのおかげだ」


……………………………………………………………………………………………


モチが、

虎の膝の上で、

満足げに丸くなっていた。


ハクも、

ステラの隣で、

翼を休めている。


虎(このチームなら、明日の試合、負ける気がしない)


……………………………………………………………………………………………


タクミが、

遠くから、

様子を見に来ていた。


タクミ「いい動きになってきたな」

虎「見ていたのか」


……………………………………………………………………………………………


タクミが、

少し笑った。


タクミ「うちの若手も、負けないくらい、鍛えてある。明日は、いい試合になりそうだ」

虎「望むところだ」


……………………………………………………………………………………………


夜、

宿に戻ってから、

虎はモチを見つめた。


虎「明日、頼むぞ」


モチが、

虎の顔に、

また少しだけ変化してみせた。


……………………………………………………………………………………………


ステラが、

壁越しに声をかけてきた。


ステラ「虎様、明日、頑張りましょう」

虎「ああ」


虎(連携が、こんなに、面白いものだとは)


……………………………………………………………………………………………


窓の外に、

農村部の、

静かな夜が広がっていた。


星明かりが、

田んぼの水面に、

柔らかく反射している。


虎はエンブレムを、

懐から取り出して、

もう一度見つめた。


……………………………………………………………………………………………


虎(明日、二つ目を、手に入れる)


夜が、

連携を磨いた一日の終わりを、

静かに、

包んでいった。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


ステラ「次回予告です」

虎「ああ」

ステラ「連携、いい形になりましたね」

虎「お前とハクの、動きが鍵だった」

ステラ「コーヒー牛乳、美味しかったです」

虎「甘さと苦さが、絶妙だった」

ステラ「明日は、いよいよ、タッグバトルですね」

虎「タクミさんの若手、楽しみだ」

ステラ「……おおむね、いい仕上がりです」

虎「おおむね、か」

ステラ「おおむね、です」

虎「次の予告をしてくれ」

ステラ「次回、『虎が、農村部リーダーと戦う』」

虎「二人で、勝ち取るぞ」

ステラ「はい。楽しみですね」

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