第93話「虎が、農村部へ向かう」
# 虎無双、虎無双。
## 第93話「虎が、農村部へ向かう」
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翌朝、
宿を出て、
農村部エリアへの道を、
確認した。
ステラが地図を広げながら言った。
ステラ「都市部から、半日ほどの距離だそうです」
虎「歩いていけるか」
ステラ「はい。道も、整備されています」
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モチが、
虎の肩の上で、
小さく跳ねていた。
ハクは、
ステラの隣を、
ゆったりと歩いている。
虎「二人とも、元気だな」
モチが、
虎の顔の形に、
少しだけ変化して、
返事をするように、
揺れた。
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街道を歩いていくと、
少しずつ、
建物が減り、
代わりに、
田畑が広がり始めた。
ステラ「……景色が、変わってきましたね」
虎「都市部とは、また違う空気だ」
虎(この島は、それぞれのエリアで、色が違うんだな)
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昼過ぎ、
道の脇の休憩所で、
一息つくことにした。
そこに、
農村部から来たらしい、
老人が座っていた。
老人「珍しいな。都市部からの、旅人かい」
虎「そうだ」
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老人が、
虎の肩のモチを見て、
目を細めた。
老人「いいケモンガを、連れているな。この辺りじゃ、あまり見ない型だ」
虎「都市部で、選ばれた」
老人が、
興味深そうに頷いた。
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老人「農村部は、また違う雰囲気だぞ。ケモンガも、農作業に使う型が、多くてな」
虎「農作業」
老人「土を耕したり、水を運んだり、色々、役に立ってくれるんだ」
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虎(戦闘だけじゃなく、生活そのものに、溶け込んでいるんだな)
虎(都市部とは、違う関係性が、あるようだ)
ステラが、
老人に聞いた。
ステラ「農村部のリーダーは、どんな方ですか」
老人「優しいが、実力は、確かな人だよ。会えば、わかる」
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休憩を終えて、
再び歩き出した。
しばらくすると、
広々とした田園風景が、
目の前に広がった。
ステラ「……とても、のどかですね」
虎「ああ」
田んぼの中を、
牛のような形をした、
大きなケモンガが、
のんびりと歩いていた。
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農夫が、
そのケモンガに、
指示を出しながら、
畑を耕していた。
虎は、
その光景を、
興味深く眺めた。
虎(力仕事を、代わりにやってくれるのか)
虎(この島の暮らしに、しっかり根付いているんだな)
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農村部の中心にある、
小さな村に、
虎たちは足を踏み入れた。
木造の家々が、
温かみのある雰囲気で、
並んでいる。
村人の一人が、
虎たちに気づいて、
声をかけてきた。
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村人「旅の方かい。珍しいな、こんな遠くまで」
虎「農村部のリーダーに、会いに来た」
村人「ああ、タクミさんのことか。今日は、村の広場で、収穫祭をやってるはずだよ」
虎「収穫祭」
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案内された広場では、
村人たちが、
にぎやかに、
準備をしていた。
大きな鍋から、
湯気が立ち上っている。
ステラ「……いい匂いがしますね」
虎「行ってみるか」
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広場の中央で、
指揮を執っている、
壮年の男性がいた。
隣に、
牛のような姿の、
大柄なケモンガが、
控えている。
村人が教えてくれた。
村人「あれが、タクミさん。農村部のリーダーだよ」
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虎が近づくと、
タクミが振り返った。
タクミ「おや、旅の人かい」
虎「虎という。挑戦しに来た」
タクミが、
少し驚いた顔をしたが、
すぐに、
穏やかな笑みを浮かべた。
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タクミ「今日は、収穫祭でね。バトルは、明日以降になるが、構わないかい」
虎「かまわない」
タクミ「よし。それなら、今日は、うちの村の料理を、楽しんでいってくれ」
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タクミが、
鍋の方を指差した。
タクミ「今年の、収穫を祝う煮込み料理だ。ぜひ、食べていってくれ」
村人が、
お椀に、
その料理をよそって、
渡してくれた。
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虎は一口食べた。
虎「……」
根菜がたっぷり入った、
優しい味わいの煮込みだった。
噛むほどに、
野菜の甘みが、
じんわりと広がってくる。
収穫の喜びが、
そのまま、
味に表れているような、
温かい一皿だった。
虎「……うまい。この島に来て、また、新しい味に出会えたな」
ステラも一口食べた。
ステラ「……確かに、優しい味わいです」
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タクミが、
その様子を見て、
嬉しそうに言った。
タクミ「気に入ってもらえて、何よりだ」
虎「収穫祭は、いつも、こういう料理を作るのか」
タクミ「そうだ。ケモンガたちの、力があってこその、収穫だからな」
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タクミが、
隣の牛型ケモンガの、
頭を撫でた。
タクミ「こいつらがいなければ、この村の暮らしは、成り立たない」
虎(相棒との関係、都市部とは、また違う深さがあるな)
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夕方まで、
収穫祭を楽しんだ後、
虎たちは、
村の宿に、
案内された。
ステラが、
荷物を整理しながら言った。
ステラ「タクミさん、優しい方でしたね」
虎「戦い方は、また明日、わかるだろう」
虎(あの牛型のケモンガ、力強そうだった)
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モチが、
虎の隣で、
静かに丸くなっていた。
虎「明日は、忙しくなりそうだな」
窓の外に、
農村部の、
静かな夜が広がっていた。
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ステラが、
壁越しに声をかけてきた。
ステラ「虎様、明日のバトル、楽しみですね」
虎「ああ」
ステラ「タクミさんと、いい試合になるといいです」
虎(都市部とは、違う戦い方が、見られそうだ)
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夜風が、
田園を、
静かに撫でていった。
虎はエンブレムを、
懐から取り出して、
もう一度確認した。
虎(次で、二つ目だ)
夜が、
農村部の一日を、
静かに、
包んでいった。
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ステラ「次回予告です」
虎「ああ」
ステラ「農村部、のどかな場所でしたね」
虎「タクミさんも、いい人だった」
ステラ「収穫祭の料理も、美味しかったです」
虎「野菜の甘みが、しっかりしていた」
ステラ「明日は、いよいよ、バトルですね」
虎「牛型のケモンガ、力強そうだった」
ステラ「……おおむね、手強い相手になりそうです」
虎「おおむね、か」
ステラ「おおむね、です」
虎「次の予告をしてくれ」
ステラ「次回、『虎が、二人の連携を磨く』」
虎「今度は、お前も一緒に戦うんだったな」
ステラ「はい。楽しみですね」




