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虎無双、虎無双。  作者: BB
7章

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93/112

第93話「虎が、農村部へ向かう」

# 虎無双、虎無双。


## 第93話「虎が、農村部へ向かう」


---


翌朝、

宿を出て、

農村部エリアへの道を、

確認した。


ステラが地図を広げながら言った。


ステラ「都市部から、半日ほどの距離だそうです」

虎「歩いていけるか」

ステラ「はい。道も、整備されています」


……………………………………………………………………………………………


モチが、

虎の肩の上で、

小さく跳ねていた。


ハクは、

ステラの隣を、

ゆったりと歩いている。


虎「二人とも、元気だな」


モチが、

虎の顔の形に、

少しだけ変化して、

返事をするように、

揺れた。


……………………………………………………………………………………………


街道を歩いていくと、

少しずつ、

建物が減り、

代わりに、

田畑が広がり始めた。


ステラ「……景色が、変わってきましたね」

虎「都市部とは、また違う空気だ」


虎(この島は、それぞれのエリアで、色が違うんだな)


……………………………………………………………………………………………


昼過ぎ、

道の脇の休憩所で、

一息つくことにした。


そこに、

農村部から来たらしい、

老人が座っていた。


老人「珍しいな。都市部からの、旅人かい」

虎「そうだ」


……………………………………………………………………………………………


老人が、

虎の肩のモチを見て、

目を細めた。


老人「いいケモンガを、連れているな。この辺りじゃ、あまり見ない型だ」

虎「都市部で、選ばれた」


老人が、

興味深そうに頷いた。


……………………………………………………………………………………………


老人「農村部は、また違う雰囲気だぞ。ケモンガも、農作業に使う型が、多くてな」

虎「農作業」

老人「土を耕したり、水を運んだり、色々、役に立ってくれるんだ」


……………………………………………………………………………………………


虎(戦闘だけじゃなく、生活そのものに、溶け込んでいるんだな)


虎(都市部とは、違う関係性が、あるようだ)


ステラが、

老人に聞いた。


ステラ「農村部のリーダーは、どんな方ですか」

老人「優しいが、実力は、確かな人だよ。会えば、わかる」


……………………………………………………………………………………………


休憩を終えて、

再び歩き出した。


しばらくすると、

広々とした田園風景が、

目の前に広がった。


ステラ「……とても、のどかですね」

虎「ああ」


田んぼの中を、

牛のような形をした、

大きなケモンガが、

のんびりと歩いていた。


……………………………………………………………………………………………


農夫が、

そのケモンガに、

指示を出しながら、

畑を耕していた。


虎は、

その光景を、

興味深く眺めた。


虎(力仕事を、代わりにやってくれるのか)


虎(この島の暮らしに、しっかり根付いているんだな)


……………………………………………………………………………………………


農村部の中心にある、

小さな村に、

虎たちは足を踏み入れた。


木造の家々が、

温かみのある雰囲気で、

並んでいる。


村人の一人が、

虎たちに気づいて、

声をかけてきた。


……………………………………………………………………………………………


村人「旅の方かい。珍しいな、こんな遠くまで」

虎「農村部のリーダーに、会いに来た」


村人「ああ、タクミさんのことか。今日は、村の広場で、収穫祭をやってるはずだよ」

虎「収穫祭」


……………………………………………………………………………………………


案内された広場では、

村人たちが、

にぎやかに、

準備をしていた。


大きな鍋から、

湯気が立ち上っている。


ステラ「……いい匂いがしますね」

虎「行ってみるか」


……………………………………………………………………………………………


広場の中央で、

指揮を執っている、

壮年の男性がいた。


隣に、

牛のような姿の、

大柄なケモンガが、

控えている。


村人が教えてくれた。


村人「あれが、タクミさん。農村部のリーダーだよ」


……………………………………………………………………………………………


虎が近づくと、

タクミが振り返った。


タクミ「おや、旅の人かい」

虎「虎という。挑戦しに来た」


タクミが、

少し驚いた顔をしたが、

すぐに、

穏やかな笑みを浮かべた。


……………………………………………………………………………………………


タクミ「今日は、収穫祭でね。バトルは、明日以降になるが、構わないかい」

虎「かまわない」

タクミ「よし。それなら、今日は、うちの村の料理を、楽しんでいってくれ」


……………………………………………………………………………………………


タクミが、

鍋の方を指差した。


タクミ「今年の、収穫を祝う煮込み料理だ。ぜひ、食べていってくれ」


村人が、

お椀に、

その料理をよそって、

渡してくれた。


……………………………………………………………………………………………


虎は一口食べた。


虎「……」


根菜がたっぷり入った、

優しい味わいの煮込みだった。

噛むほどに、

野菜の甘みが、

じんわりと広がってくる。

収穫の喜びが、

そのまま、

味に表れているような、

温かい一皿だった。


虎「……うまい。この島に来て、また、新しい味に出会えたな」

ステラも一口食べた。


ステラ「……確かに、優しい味わいです」


……………………………………………………………………………………………


タクミが、

その様子を見て、

嬉しそうに言った。


タクミ「気に入ってもらえて、何よりだ」

虎「収穫祭は、いつも、こういう料理を作るのか」

タクミ「そうだ。ケモンガたちの、力があってこその、収穫だからな」


……………………………………………………………………………………………


タクミが、

隣の牛型ケモンガの、

頭を撫でた。


タクミ「こいつらがいなければ、この村の暮らしは、成り立たない」

虎(相棒との関係、都市部とは、また違う深さがあるな)


……………………………………………………………………………………………


夕方まで、

収穫祭を楽しんだ後、

虎たちは、

村の宿に、

案内された。


ステラが、

荷物を整理しながら言った。


ステラ「タクミさん、優しい方でしたね」

虎「戦い方は、また明日、わかるだろう」


虎(あの牛型のケモンガ、力強そうだった)


……………………………………………………………………………………………


モチが、

虎の隣で、

静かに丸くなっていた。


虎「明日は、忙しくなりそうだな」


窓の外に、

農村部の、

静かな夜が広がっていた。


……………………………………………………………………………………………


ステラが、

壁越しに声をかけてきた。


ステラ「虎様、明日のバトル、楽しみですね」

虎「ああ」

ステラ「タクミさんと、いい試合になるといいです」


虎(都市部とは、違う戦い方が、見られそうだ)


……………………………………………………………………………………………


夜風が、

田園を、

静かに撫でていった。


虎はエンブレムを、

懐から取り出して、

もう一度確認した。


虎(次で、二つ目だ)


夜が、

農村部の一日を、

静かに、

包んでいった。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


ステラ「次回予告です」

虎「ああ」

ステラ「農村部、のどかな場所でしたね」

虎「タクミさんも、いい人だった」

ステラ「収穫祭の料理も、美味しかったです」

虎「野菜の甘みが、しっかりしていた」

ステラ「明日は、いよいよ、バトルですね」

虎「牛型のケモンガ、力強そうだった」

ステラ「……おおむね、手強い相手になりそうです」

虎「おおむね、か」

ステラ「おおむね、です」

虎「次の予告をしてくれ」

ステラ「次回、『虎が、二人の連携を磨く』」

虎「今度は、お前も一緒に戦うんだったな」

ステラ「はい。楽しみですね」

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