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88話 神様を生み出すために 2

剣術が完成した日。

俺は早速ドーラ師匠に報告に行った。

そして、俺はそれを見せるために庭に行こうとした。


「待て」


すると、ドーラ師匠に静止された。


「どうしました?」

「明日、組み手をやろうではないか。そこで見せてくれ」

「え?あ、はい」


こうして、組み手をすることになった。






翌日。

俺は朝から木刀を振り、肩を慣らしていた。


「あれ?先生早いですね」


すると、別邸からラーラがあくびをしながらやってきた。


「そういうお前も早いな」

「先生はいつもこの時間に?」

「まぁ、今日は少し早いかな」


話していると、俺の視線がラーラの手元に向いた。

ラーラの手には木刀が握られていたのだ。


「ん?ラーラって剣術できたんだっけ?」

「え?あぁ、この前から興味が出て練習してるんです」


そうか。

ラーラが剣術ね…

あんまりイメージがわかないな。


「今度教えてくださいよ」

「まぁ…俺でいいなら構わないが」


そう言って、俺は再び剣を振る。

すると、横でラーラも降り始めた。


「…ん?レオリオスだけかと思っていたが」


すると、家の中からドーラ師匠も出てきた。


「我も慣らすとしよう」


こうして、今日の朝は前代未聞の3人が素振りをする光景が広がった。

その後、外に出てきたカオルは「何事!?」といって飛び跳ねながら驚いた。






そしてお昼時。

俺達は庭…ではなく村の外にある林にいた。

ここは、この前ニナと野営をした湖がある場所だ。


「ドーラ師匠。今日は庭じゃないんですね」

「あぁ、実戦に近いものにしたくてな」


実戦に近いもの…

つまり、今回はドーラ師匠も戦闘を想定してくるということだ。

これは…


「全力で来い」

「…はい」


今回の組み手は魔術が使用できるらしい。

なので、俺も正真正銘の全力だ。

しかし、それはドーラ師匠も同じだ。

前回やったときのようにうまくは行かないだろう。


「そして、今回はお前達にも手伝ってもらう」


そう言ってドーラ師匠はついてきたみんなの方を向いた。


「え?ドーラ師匠。どういうことですか?」

「俺は今から、林に散らばった全員に襲いかかる。お前はそれを守りながら戦え」

「は!?」


え!?待って!?

それってもう組み手じゃないやん。


「訓練ってことですか!?」

「そういうことになるな」


…ん?

ついてきた全員。

今日ついてきてるのは…


「ニナ、カオル、ナナ師匠、ラーラ、エル、父さん…」


なんと、その場には6人もいた。

つまり、俺はこの6人を守りながら戦うのか?


「…分かりました」


無茶だとは思ったが、流石にそれで師匠に反発したいわけじゃない。

やってやるさ。


「では、全員散れ」


呼びかけた後、ドーラ師匠は宣言した。


「これより、組み手を開始する!」






組み手が始まり、俺は林の中に入った。


「さて…まずはみんなを探すか」


そう言って俺は「影分身」を発動した。


「全員でドーラ師匠とみんなを探せ」


「「「「「「了解」」」」」」



数分後、分身から念話が飛んできた。


「カオルを発見」

「バオスもいたぞ」

「エルもいた」

「ナナ師匠がいたぞ」


4人は見つけることができた。

しかし、ニナとラーラはいないようだ。

分身は林の中央から四方八方にくまなく散開させた。

つまり、2人は同じ方向にいて、俺の進行方向にいる可能性が高い。

そう思っていると、前方に人影が見えた。

見ると、そこには人影が2つあった。

そこにいたのは、ニナとラーラだった。






ーニナ視点ー

林に散った後、私はラーラちゃんと合流した。

そして、周囲を見渡しながら移動した。


「ねぇ、大丈夫?」


歩いていると、ラーラちゃんが話しかけてきた。


「大丈夫って?」

「最近、魔術使えてる?」

「え!?」


私は驚いた。

私は最近、魔術をうまく使えていない。

というのも、なぜか魔力が安定しないのだ。


「前兆かもね」

「え?なんの?」

「それはね…」


ラーラちゃんが何かを言いかけると、


ズンッ!


上から何かが降ってきた。

それは、ドーラさんだった。


「ニナちゃ…!?」


そして、ドーラさんは私に向かって剣を振ってきた。

あ…

まずい…

私は思わず、目を閉じた。


キンッ!!


その瞬間、金属がぶつかる音がした。

そこには、レオが立っていた。


「レオ!?」


「あぶねー…」






ーレオリオス視点ー

俺はニナが切られる寸前で間に入り、剣を受け止めた。


「ほう…よく間に合ったな」

「分かって振ったんでしょう?」


俺はドーラ師匠を前方に飛ばし、体勢を整えた。


「では、始めようか」


そう言うと、ドーラ師匠は低い姿勢となり構えた。

前回戦ったときとは全く違う、基礎的な構えとは打って変わった特殊な体勢だ。

俺も剣を構えた。


スンッ


すると、いつの間にかドーラ師匠は俺の懐に入っていた。


「っ!?」


キンッ!


俺は寸前のところで剣を弾いて避けた。

その剣からは殺意が感じられた。

これは…本当にヤバい。


「影の領域!!」


俺も本格的に臨戦態勢をとった。

もう修行と思わないほうがいい。

さもないと死ぬ。

そう思ったのだ。


「天地一閃!」


俺が魔術を発動すると、空の方からドーラ師匠が突っ込んできた。


これは「天地突き」?


いや、明らかに構えが違う。


間違いなく自作の技だ。


受け止める?

いや、危険すぎる。


かわす?

それだと2人が危ない。


なら…


「影槍!」


俺は展開した影の領域から無数の槍を発生させ、ドーラ師匠に向かって伸ばした。


「…周花・開花(しゅうか・かいか)


すると、ドーラ師匠は技を変え、周りを絶え間なく切りつけ防御した。

ドーラ師匠…何個技あるんだ?

そう考えていると、ドーラ師匠は体勢を整えて、俺の前に立った。

ち、近い…


「どうする?」


ドーラ師匠はそう聞いてきた。


「なら…」


そう言って、俺は土魔術でドーラ師匠の足と腕を固定した。

そして、



「「「「「「月光斬!」」」」」」



影の領域発動時に出しておいた分身が一斉に切りかかった。


「フンッ!」


バラバラバラッ!


しかし、ドーラ師匠を完全に押さえつけることはできず、土魔術は破られ、分身は剣の大振りによって吹っ飛ばされた。

流石竜人。

力も人以上だ。


「まだ…行けるな?」


「もちろんです!」


こうして、俺とドーラ師匠は林の地形を駆使しつつ、長期戦へと突入した。

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