西日暮里・おにぎりはコース
作品内に出てくるお店は全てフィクションとさせていただきます。
似た店舗があってもけっして感想などで名前を出さないでください。
内容と異なる可能性もあるためです。
あくまでフィクションのお店です。
さて本日は、どこに行こうかと考える私の手にはスマホ。
スマホの普及からこんなにお手軽に調べれるのはありがたい。
だが私が開いたのはネットではなくマップアプリ。
数年前から行きたい店や行った店をブックマークしている。
テレビで見たり道行くとき発見したり、マップを眺めながら気になる店など。
今となっては増えすぎて把握できないほどに・・・。
よし決めた。
私が降りたのは『西日暮里駅』。
駅を出ると駅沿いにはラーメンや串カツ、立ち食い寿司など色々あるが目的はここではない。
向かった先は米屋直営のおにぎり屋さん。
最近おにぎり屋と言えば1番目にするのは駅などにあるテイクアウトだろう。
もしくはコンビニにも監修したものがでるほどの有名店などか。
このお店も人気店だが一番の魅力はその場で定食として食べれるということだ。
唯一の難点は昼営業のみというところだろうか。
さてと店に入れば昼過ぎだがそれなりに人がいた。
席に案内されメニューを見る。
ここが一番の悩みどころ。
おにぎりの具は何にするか。
おにぎりをどの順で食べるかと妄想する。
この店は紙にマークして店員さんに渡す方式なのは個人的にありがたい。
記入して紙を渡す。
そして十分ほどで運ばれてきたのは日替わり定食おにぎりセットプラス追加のおにぎり。
この日の日替わりはヒレカツ(現在は日替わりはないみたいで悲しい)。
小鉢に切り干し大根の煮物と漬物、味噌汁。
「いただきます」
一つ目に選んだおにぎりは【とりそぼろ】。
この店のおにぎりはやや小ぶり。しかしそれは私にとってありがたい。
色んな味が食べたいから。
それに具はたっぷり、けれど多すぎない。
寿司同じだがおにぎりもバランスなのだ。
少ないと悲しいし、多すぎると持て余す。
その点この店のおにぎりは満点だ。
握りたてとあって海苔越しの米はあつあつだ。
歯で海苔を噛みちぎるのは快感。
米は粒が立っており、絶妙な固さ。
具のとりそぼろもほんのりしっとりしてやさしい甘さがとても合っている。
時折味噌汁や漬物を挟めば全ての味が完成するマリアージュ。
当然おかずのヒレカツも熱々のサクサク。
味はもちろん美味しい。
けれどやはり主役はお米。
さて二個目は、【梅かつお】。
梅の酸味で口をさっぱりさせる。
私は梅だけだと酸っぱすぎて苦手だ。けれど最近多い甘いのも苦手。
ここまで言うと嫌いなのかと思われるが料理や何かと和えた梅はむしろ好物。
この梅かつおも梅の酸味を鰹節のうまみが合わさって米のうまみを際立たせる。
想像するだけでもよだれが溢れそうだ。
三個目は、【チーズおかか】。
二個目と鰹節かぶりしてしまったがチーズははずせないのだ。
てっぺんには、黄色いチーズが覗いている。
そこをかじればチーズのまろやかさとおかかの甘じょっぱさ。
今日のおにぎりの主役はまさしくこれだろう。
チーズの洋とおにぎりの和をあわせた人はまさしく天才だと思う。
それでいえばシーチキンと迷った。
もちろん美味しさは迷うことがないのだがあれは刺激が強すぎる。
おにぎりをコースと考えたとき全てをかっさらってしまうのだ。
その点チーズおかかはほどよい落ち着きをもっていると思う。
それは祖母が孫の為にすこしだけ背伸びしたかのような。
ついに最後、【ごまたくあん】。
まぁ、これはね。
合わない訳がないのですよ。
細切りたくあんにごま。程よいポリポリ感が歯にも気持ちいい。
そして味噌汁を飲み干せば完璧な〆。
うん、食べ過ぎた。
小ぶりとはいえおにぎり四個はさすがに苦しい。
いつもの事だが適度は未だ掴めず。
お腹を支えつつ今日もよたよたと帰路につく。
苦しくとも後悔はなし。




