第十一 シリアスブレイカー
女はあれから泣き続けた、今は亡き住民達を思いながら。棺の前に土下座をし地べたに頭をこすりつけながら。
半日程経過して女は力付き倒れた。栄養失調、脱水、精神は極限状態だったのであろう。
「はあ。何なんだろうなこのやるせない気持ち、長い知り合いでも無いし、名前すら知らない。だけど何でかなあこいつの気持ちが痛い程伝わってくるんだよ・・・・」
理由はわからん。だけど民を思い、悔やむ姿勢は胸に突き刺さる。
『マスター手から血が出ています。止血してください。この女性の手当は私がやります。』
自分の手を見ると、爪で肉を割いていた。
「ああ、頼むよ」
点滴や経口補水液を出す。医療に関しては知識が乏しいのでとりあえず使えそうで覚えている物を描き、スキルで出した。
「こんな絵はあんまり描きたくなかったな・・・。今後の練習にはなるけどさ」
『ウホッ』
メカゴリ君が俺の肩に手を置き良い顔で頷いてくる。正直何が伝えたいかはさっぱりわからん。
「ナガレ、女は大丈夫か?」
『医療的知識が乏しいので何とも言えませんね』
医療に特化させた訳でもないし、俺も専門的な事はわからん。
「医療的知識か・・・その辺補填する奴が必要かあ・・・うーんどうしよっかなあ」
医療的知識か、確か前に見た資料にAIで動く医療ロボットがあったな。
ガリガリと地面に図案を描いていく
「よしっ! とりあえずこんな形で良いか。」
医療型ロボット、手術から看護まで出来、一通り検査キットを完備し、バイタル計測も出来る優れ物。
ナース服にして薬の調合も出来る様にしよう。ショートカットで二重、茶髪にしよう。明るい性格で産まれて欲しいなあ。一抹の不安は俺に医療知識が少ない事だが、まあなる様になるか。
ぽふっ
『ちょりーっす! 童貞さんこんばんはー!』
「えっ?」
『挨拶できないんすかー? 童貞だから仕方ないか! で患者は⁉︎ やばめじゃん! 治療するから童貞はすっこんでろ』
あっ明るいんだけどハイテンション過ぎるし、今この場に合わないし、不謹慎だし・・・・童貞弄りしてくるしギャルぽいし何なんだ一体
『おい童貞、清潔な布とベッド後は服を出せ』
怖っいきなり無機質な冷たい声になったよ・・・・・。Mなら喜ぶだろうけど俺はMじゃない。
「はっはい!」
俺は急いで指示された物を出す。
『服の趣味は今一だがまあ良い。偉く衰弱してるが奇跡的に感染症や行為症は無さそうだな。おい童貞、この枷はお前の趣味か?』
「ひっ! 違います! この世界、魔法やスキルがあるので、信用出来るまでは封じて『外せ』・・・・・・はい。」
もう嫌だ怖すぎる、逆らえないしナガレ助けて!
マスター頑張れ、シリアスを返せ! って書いた横断幕をメカゴリ君達と振ってやがる! ちっきしょー! シリアスを返して欲しいのは俺だよ!





