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ライバル

突如乱入する者現る。

それは飛雲にとって切っても切れない腐れ縁の女だった。

ビルからこちらへ降りてくる人物は私たちの目の前に姿を現した。


挿絵(By みてみん)


飛雲『フッ、まだ生きていたのか…』

世莉奈『知り合い?』

飛雲『一応。高校時代の腐れ縁といったところだろうか…』

フェイとその人物はそれなりの仲の間柄らしい。

???『呉(ウー)、とっくに引退したかアンデッドに八つ裂きにされたかと思ってたが、しぶとく生きていたんだな。』

飛雲『エルフリーデ、その言葉、そっくりお前に返す。』

その女性の名前は"エルフリーデ"というらしい。

エルフリーデ『くだらない小話は後だ。あのアンデッドは私が殺す。』

飛雲『させるか。』

二人は同時にアンデッドへ攻撃を仕掛ける。


フェイは真正面から斬りかかり、エルフリーデは背後に回って二丁の拳銃を発泡する。

アンデッド『生意気なアンデッドイーターね。私がこの程度で倒されるわけないでしょ!』

アンデッドも反撃を仕掛ける。

頭の角を振り回してフェイとエルフリーデを近付けないようにしている。


エルフリーデ『呉(ウー)、アンデッドを殺せるのはお前だけじゃないことを教えてやる。』

飛雲『…ほう、お前のような奴にもそこまでの力が備わっているのか?』

エルフリーデ『甘く見ないで貰おう。』

アンデッド『ゴチャゴチャ煩いわ。二人まとめて私に食われさない!』

アンデッドが口を大きく開けて迫ってきた時…


挿絵(By みてみん)


拳銃の鈍い発砲音が響き渡る。

エルフリーデ『お前は間もなくものの数秒で灰と化す…』


挿絵(By みてみん)


フェイも同タイミングでアンデッドに斬撃を与えた。

アンデッド『アンデッドってことは、不死ってこと。わかる?私はその程度じゃ死なないのよ。』

血飛沫を上げつつもアンデッドは言う。

飛雲『未能死去的苦命人…(死に損ないめ)』

フェイの決め台詞の直後、アンデッドはみるみるうちに身体が粉々になり始めていく。

アンデッド『ば、馬鹿な…なんなのよこの感触は!?』

エルフリーデ『どうだ?初めて死の感覚を味わう感想は…』

アンデッドは間もなく粒子のような状態となり、死んでいった。

世莉奈『フェイ。』

私はフェイの元へ駆け足で向かう。

フェイは何も言わず私の頬にキスをした。

エルフリーデ『さて、どちらが真の強者か…今こそ証明する時だ。』

飛雲『ふん、結果は見えている。』

二人は突如武器をしまって睨み合い、拳を構え出す。

世莉奈『え、何を始めるの?』

一体何をするのだろうか?まさか、喧嘩?

エルフリーデ『……と、言いたいところだがもう私とお前が拳でぶつかり合うことはもう無い。』

飛雲『ほう?どついうつもりだ?』

エルフリーデ『私にも既に愛する旦那がいる。心配かけさせるような無益な争いはもう卒業した。』

エルフリーデがそういうとフェイは納得したように鼻で笑った。

飛雲『フッ、そうか。』

エルフリーデ『そういえば…』

エルフリーデは何か思い出したかのように私に目を向ける。

エルフリーデ『君は?呉(ウー)とはどういう関係?』

世莉奈『わ、私は世莉奈。フェイとは…』

飛雲『私の彼女だが?』

フェイは直球で言う。

するとエルフリーデは少し驚いたような表情をした後、鼻で笑った。

エルフリーデ『そうか、やはりお前はそちらの人間だったか。』

飛雲『別に悪いことではない。私にとってセリは大切な存在であり、愛する者。』

エルフリーデ『フッ、そうか。』

エルフリーデが納得したような返事をするとそのまま私たちの側から去っていった。

飛雲『セリ、私たちも戻ろう。』

世莉奈『う、うん。』

フェイと私は手を繋いでその場を後にした。


−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−


自宅にて。

世莉奈『フェイ、あのエルフリーデって人右腕に違和感があったんだけど…』

飛雲『奴と私は同じタイミングでアンデッドイーターになった同業者だ。アンデッドイーターになって半年後のことだったかな?奴が油断をした隙に右腕を食われてあの状態だ。』

世莉奈『その時は大変だった?』

飛雲『出血多量で死にかけはしたが、わりと早い回復力で数日後には退院ってところだったかな。それにアイツは死にはしない。』

世莉奈『どういうこと?』

死にはしないとはどういうことなのか、つい聞いてしまった。

飛雲『気付かなかったか?奴も私と同じ、人間とアンデッドの間から生まれた存在だ。奴は悪魔のアンデッドの要素が入っているが…』

どおりで背中に悪魔の羽が生えているわけだ。

世莉奈『フェイはあの人のこと好き?嫌い?』

飛雲『好きとか嫌いとかそういうものは無い。単なる腐れ縁というのか、そうだな…アンデッドイーターになってからは少々啀み合いはする者の同じアンデッドを狩る謂わば同業者程度にしか思ってない。』

どうやら心底嫌っているわけではない様子。

かといって好きとかでもないようだ。

飛雲『私が好きなのは君だけだ。』

その言葉を聞いて安心した。


世莉奈『私もフェイのことが好きだよ。』

私がそういうとフェイは満足そうに笑みを浮かべた。

飛雲が刀を使用する以上、やはり銃がメインのアンデッドイーターも居た方がいいだろうと思って登場させたのが、エルフリーデという人物です。

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