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乳母になりたいので子宝ベーグル片手に婚活した件について。  作者: あゆま3


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私の初めての婚活パーティー~素敵なパーティーはどれです?~

こんにちは。

今回もよろしくお願いします!

~翌朝、役場の掲示板前


おはようございます。只今朝の8時でございます。

私、昨夜は眠れないくらい楽しみにして掲示板前までやってまいりました。

おかげで、夜中までお嬢様たちが仲睦まじい音を聞こえてしまいました。

お嬢様にはまだ乳母の話はしていないのですが、昨日もドレスはお腹が出ていない状態でお願いしますと思わず強めに申し上げてしまいました。

お嬢様は遠い目になって半笑いの顔になってしまい、このお見合いは失敗だったのかもしれないと不安になってしまいました。

けれども、お二人が並ばれると微笑ましいご様子にこちらまで顔が緩んでしまいます。

昨日の夕食はレオン様のお膝の上でお嬢様はお食事されておりましたし、レオン様自らお嬢様のお口に食事を運ばれておりました。

恥ずかしそうなお嬢様でしたが、幸せそうで私も嬉しいのです。


おっといけません。

私は掲示板を見て、条件に合う男性とすぐ結婚できそうな婚活パーティーを探さないといけないのです。

婚活パーティーの案内は全部で3枚ございました。


1枚目 ハイキング♡パーティー

どうやら男女で山にハイキングにいくパーティーのようです。

歩きながら条件を満たす殿方なのか確認もできますし、いいではないのでしょうか。


参加条件:20歳以下の男女


…残念。

私は31歳なので大幅に超えております。

こんな参加条件があるなんて、なんて厳しいのでしょうか。

年齢条件なんてない方が気軽に申し込み出来るのではないでしょうか。

後で役場に提案してもいいのかもしれません。



2枚目 チョコdeパーティー!

これはグループになってチョコの焼き菓子を作るパーティーのようです。

男女数名が協力し合いながらお菓子を作れば仲も深めれるはずです。

条件の生活能力も確認できますし、少人数のグループならば、じっくりお話もできます。

参加してもいいかもしれません。


参加条件:トリティクムに住民登録している男女


またまた残念!

私、まだサザリアに登録しておりますので参加できないのでございます。

お嬢様が嫁がれる際に私も伴わせていただきますので、近い将来には登録する予定でございますが、それでは本日受付してくれないでしょう。

すぐに参加したいので、このパーティーに申し込みできません。


最後の3枚目 立食パーティー

これは、ライラが最初に参加したスタンダードなパーティーのようです。

食事を楽しみながらゆっくり交流を深めれますので、じっくりお話できるかもしれません。

しかし、先ほどの2枚が参加条件で申し込みできませんでしたので、ドキドキしながら参加条件を確認いたしました。


参加条件:1年以内に婚姻を希望される男女


私は、これだ!と思いました。

1年以内ということは、開催日に結婚してもよろしいでのございます。

それに加え、年齢制限もございませんし、参加人数も多く、条件に会う殿方と出会う確率が高いかもしれないのです。


他の2枚は残念ながら参加条件が合いませんでしたが、理想のパーティーがございましたので早速こちらを申し込みましょう。

私は興奮をできる限り抑えながら、申し込みのため役場に入っていきました。


トリティクムの役場はザザリアの役所とは違い、小さいながらも最近建替えしたのかピカピカしたおしゃれな空間となっておりました。

大きなガラス張りの庁舎は光がふんだんに入ってきて、役場と言われなければお店かと思ってしまうような造りになっておりました。

私は、早速申し込み先である窓口に参りました。


窓口には、眼鏡をかけた地味めの若い女性職員が座っておりました。


「すみません、パーティーに参加したいのですが。」


「はい。お知り合いかご兄弟が参加されるのでしょうか?」


職員さんが申込用紙を手元のファイルから探し始めました。

しかし、参加するのは私ですのに、なぜ知り合いか兄弟と尋ねてきたのでしょう。


「いいえ、私が参加したいのです。」


「え?」


私の一言に職員さんの手が止まり、私の顔を驚いたような顔で見つめられました。

それから、慌てたようにファイルから書類を取り出して差し出してくださいました。


「し、失礼しました!こちらに必要事項を書いて、持ってきてもらえますか?

記載台は後ろにありますので、そちらで。記入例もございますので…。」


早口で説明していただきましたが、相当焦っているご様子なのです。

私は参加条件を満たしておりますので、申し込んでもいいはずですのに不思議なのでございます。

差し出された書類を受け取ると背後にある記載台に進みました。


さて、申込書には住所に名前、年齢、職業にそして、趣味や特技など記入しないといけないことが沢山あったのです。

パーティーに参加するだけですのに、不思議に思いながら1つ1つ記入いたしました。


そして私は記入漏れがないかチエックをした後に再び窓口に進み、書類を先ほどの女性職員さんに渡しました。


「あ、ありがとうございます。」


緊張しながら両手で書類を受け取る女性職員さん。

書類を一通り確認した後、すぐに椅子から立ち上がられました。


「確認してまいりますので、少々お待ちください。」


一礼してそう私に告げると、奥に座る男性職員さんのもとに急がれました。

なにやら、お二人でご相談されているご様子。

私の記入ミスでもあったのでしょうか。確認はしましたのに。

私は仕方なく、窓口でそのまま待ちました。

少ししますと、先ほどの女性職員さんとともに相談されていた男性職員さんも窓口に出てこられました。

男性職員が私の目の前に座り、女性職員さんは後ろで控えられておりました。


「カミラさん、私、上司のマルクスと申します。

今日はご自身の婚活パーティーの申し込みに来られたということで、よろしいですか?」


「はい。そうです。」


マルクスさんは先ほどの女性職員さんの上司だったのですね。

しかし、上司の方がわざわざ出てこられたのはなぜでしょうか…。

私は首をかしげました。


「このパーティーは参加者のほとんどの方が20歳前後でして、25歳より年齢が上の方が参加されたことがないんです。」


「そうなのですね。」


随分年下の殿方になってしまいますが、乳母になるためでしたらそんなことは言ってられないのです。

私は何が何でも参加して殿方とすぐ結婚して妊娠しないといけないのです。

マルクスさんは眉間に皴をよせ、苦いお顔をされておりました。


「大変申し上げにくいのですが、参加人数にも限りがございまして。今回の参加は見合わせていただけないでしょうか。」


!!

なんと、婚活パーティーへの参加を断ってこられたのです。

マルクスさんは噴き出しはじめた汗を急いで拭いておられました。

参加を断られると思っておりませんでしたので納得ができません。


「困ります。参加条件を満たしておりますので、参加できるはずです!」


「申し訳ございません。しかし先ほども申し上げましたが…参加者のほとんどは20歳前後ですので…。」


非常に申し訳なさそうにマルクスさんが頭を下げました。

後ろに控える女性職員さんも一緒になって頭を下げました。


「…。」


参加条件には年齢のことを書いていなかったですのに、申し込みできないなんであんまりです。

こちらは使命を果たさないといけなくて朝から役場にまいりましたのに。

こうなるなら、ライラも一言私に言っていただければよかったのです。


「わかりました。どうも、お時間をと取らせて申し訳ございませんでした。」


私はどんな顔でマルクスさんにお詫びしたかわかりませんが、一礼して役場を去りました。


お屋敷への帰り道

私は乳母になる以前に殿方も探せないことが情けなくて、涙がこぼれてまいりました。

今までは、お嬢様や多くの同僚に頼られ、お嬢様の幸せを願い仕事を完璧に進めてまいりました。

どんな困難な仕事でも必ずやり遂げましたのに、今回はなにもできない自分に心がズタズタになってしまいました。

なにがあっても涙だけはこぼさなかったのに、あふれ出した涙を止めたくても、止めれないのです。

すれ違う人々にジロジロ見られて、恥ずかしいのに、31歳になってなにしているのでしょう。


私は涙が枯れて出なくなるまで、回り道してお屋敷に帰りました。

お屋敷の前で空を見上げると、夜空の星が瞬いていてとてもきれいでした。




最後までありがとうございました。

強い女の人が泣いてるとドキッとしますよね。

次回も楽しんでいただけるように頑張ります!

よろしくお願いします!

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