21.どうしたらいいですか?
「せーの!」
羽根を広げて、空へと昇って……いけない。
二階ほどの高さまで飛べたけど、すぐに地面に転がってしまう。
生い茂る草が衝撃を吸収してくれても、かすり傷を何度も作った。
「なんで……」
練習を重ねているのに、だんだん飛べるイメージが消えていく一方だった。この羽根はただの飾りなのかな。
寝転がったまま、ぼーっと空を眺めていると、小鳥が私のお腹の上にやって来た。
「また来てくれたのです!」
トコトコと胸のほうまでやって来る。
今日の瞳は金色だった。
「へへ。このお屋敷が気に入ったのですか?」
首を動かす仕草は返事をしてくれているみたい。
私はおしゃべりを続けた。
「ここはシュトリさまが見つけてきてくれたのです! シュトリさまっていうのはですね……」
優しくて、美しくて、強い。
素敵な方なんだと教える。
「でも、最近は……シュトリさまとどう接していいのか分からないのです。シュトリさまは、私のことをす、す、好きみたいで」
自惚れているみたいで顔が熱くなった。
「鳥さん、どうしたらいいですか?」
「……キィィィーッ!!」
「わあ!?」
おとなしく聞いてくれていた鳥が暴れ始めた。
動きが激しいせいで、蹴られた胸が痛い。
「落ち着いてくださいなのですー! どうしましょう。シュトリさまを呼んでくれば……」
ピタッと、鳥は動きを止めた。
それどころか、こてんっと可愛らしく首を傾げている。
「落ち着きましたか? もう!びっくりしたのです」
意外と凶暴だと知って驚いたけど、そんな姿を見せてくれて、ますます仲良くなれた気がする。
「そうだ。鳥さんが飛び方のお手本を見せてください。いつか一緒にお散歩にいきましょうね」
返事はないけれど、いつか実現したらいいなと思った。




