9.再び
なんと!
ヒューマンドラマでランクインしました!
初ランクインです!
これからも頑張りますので、応援よろしくお願いいたします✨
その日、薫は課題を提出したその足で、藤原家に向かった。
脇目も振らず、いつもより足早で。
いつもなら、門の前で息を整える。呼び鈴を鳴らす。
けれど、今日はーー
「ごめんください!」
勢いよく開けた扉が、パン!と音を立てた。
「……っゴホッ、ゴホッ!」
奥から咽せた真也が姿を現し、胸をドンドン叩きながら言った。
「驚かすなって!」
そして、下駄箱に置いてある時計と薫の顔を交互に見た。
薫は不思議そうに首をかしげた。
だが、真也の顔はみるみる青ざめていった。
(……え、ウソだろ……)
「わ、わ、悪い!!!時間、間違えたか!?15時だと思って、俺!」
時計の針は14時20分を指している。
その事実に今度は薫の顔色が変化した。
耳まで真っ赤になった薫は恥ずかしそうに手で口元を隠し、目を逸らして呟いた。
「いや、……ごめん。俺が早く来すぎた。出直す」
くるっと踵を返しかけた薫の手を、真也はガシっと掴み、いつもの太陽のような笑顔で答えた。
「いいから、上がれって!な?」
まだほんのり赤い顔を手の甲で隠しながら、薫は小さく返事をした。
「……うん……」
今回は可愛いお話しでした。
勝手に動いてくれる2人に感謝です。




