表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
こっち向けの魔法だよ!-君を好きになる魔法-  作者: パーシバル田中
大学編序盤

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
11/28

11.オモイグサ

幕間です。

 りりのことを教えてくれと、この男は言いました。あなたは、りりのことをどこまで知ってるのですか?私の存在さえ……認知していないのに。


『意地悪です!その言い方は、いじわるだと思います!』


 ……そうね。少しだけ、意地悪だったかもしれないわ。でも、知り合ってまだ間もないことは事実だわ。興味本位でそう言っているだけかもしれませんわ。どこから、何を話すべきか……私にはまだ判断できません。


『エリート君、お水さん持ってくれた!りりだけじゃ、できなかった!』


 確かに。あんなに重たいものを持ってくれるのは、たいした男ですわ。その思いも、お水さんくらい重ければ、私も安心できるのですが。


『うまいです!おもい、だけに!』


 ……あなたは黙っていなさい。私は、真剣に悩んでいます。こんなことになったのも、発端はあなたにあること、忘れてないでしょうね?あなたがエリート君、エリート君と、提案ばかりするから。りりが向かってしまうようになってしまったのよ?


 ……分かっているわ。

 一番最初は、ただ資料が気になっただけ。そこにたまたま、あの男がいた。ただそれだけです。それは、わかっています。でも、2回目以降は、どうだったかしら?図書館を除けば、全てあなた発信です。


『ざわざわさん!だーめっ!』


 あらあら。ごめんなさい。

 私としたことが、つい頭に血が上ってしまいましたわ。私が気にしているのは、あの男の覚悟です。興味本位で教えてほしいと言ったのなら、反対します。話すべきではありません。


 ですが、仮に本気でりりのことを知りたいと。理解したいというのなら、一考の余地は……あるかもしれません。


 しかし、忘れてはいけませんわ。

 あの男が、あの時——


 そう、食堂の件です。他にもありますわ。図書館でも、そして、この部屋でも。


 一歩間違えれば、どうなっていたことか。考えるだけで恐ろしいですわ。そして、あのころから、りりが少し不安定になったということも見逃せません。


 壊れかけの橋をあの男は運良く渡っているだけです。


 なぜあなたは、図書館で、私たちの提案を無視したのかが、わかりません。何が見えたというのです。何が、そうさせたのですか?あの子とは違うと、わかっていたのですか?


 結果的には、謝罪し、あなたに向き合うとも言っていました。事実、それ以降、あなたを気遣っているところも、見られるようになりました。


 ……あなたは、どう思いますか?


『私は……いいと思う!きっと、あなたが思うようには、ならないよ!』


 あなたは、どうなの?


『賛成です!エリート君、安全だと思います!』


 これで、賛成が二人ですわね。りり、あなたはどうしたいのかしら?


『エリート君の手、大きかった!腕も、カチカチさんだった!』


 それはそれは。頼りがいがある男だこと。


『りりのこと、知りたいって言ってたよ?なんのことかなー?教えてくれると思ったんだけど』


 ……そうね。なんのことかしら。りり、エリート君のこと、どう思っているの?


『...…』


 分かったわ。折れましょう。思いは、伝わりました。

 りり、伝えられるかしら。そこに座っている男に。そう、エリート君にです。


 私たちは、話すことに……反対しません。あなたに、聞いてほしい。と、伝えられますか?


「……」


 迷いがあるのなら、言わなくてもいいと思いますわ。最後に決めるのは、あなたです。


 私は、あなた。あなたは、私。


 あなたが言ってくれたのよ?



「エリート君!話すんだって!」


 言い方が、他人事になっていますわ。


「話すって!言ってる!」


 ……まあ、構いませんわ。


 あなたは、りりに友人だと思っていると、言いました。りりを心配しているとも。


 その覚悟が本当だと、証明してくださいね。

 もし、裏切ることがあれば、私がりりに代わって……必ず——


 こんなこと、いけませんわね。愛しいりりを怖がらせてはいけません。


 では、心して聞きなさい。


 全てはあの女との出会いから、始まりました。


 星月は、ゆっくり目を開き、白瀬の目を真っすぐ見つめた。


「聞いて。りりの、こと」

「女の子……えと、そこから、始まったんだって」

次回から、第二章:中学生編となります。

※星月りり一人称視点に代わります。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ