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幕引き
嘆いていても何も変わらない。
僕を救えるのは、僕だけだ。
そう気付いた、臆病者は、
恐ろしい姿の飢えた化け物になってしまいました。
決断の日、化け物の姿になった臆病者を見て
村の人々は、悲鳴を上げました。
逃げ惑う村の人々の中で、勇敢な村人が剣を向けて言いました。
「哀れだな、そんな化け物になってしまうとは。」
また、睨みつける目。
恐怖を押し殺して、化け物は、言葉を吐きました。
「助けて」
勇敢な村人は、コクリと頷いて化け物に
剣を振り落としました。
それから、この勇敢な村人は、村を救った英雄として語られるのであった。
終わりの音だ。
観客席には、誰もいない。
変わりにあるのは、非難のラクガキだけ。
もう随分と長く使われていなかった
ショーステージの上で一人きり。
人殺しの男は、静かに崩れ落ちた。
かつての勇敢な姿は、もう腐り落ちた。
「なぁ、お前もそうだったのか?」
俺にはいるだろうか?
救ってくれる人殺しが。
男は、音を吸い込んだ。
夏蝉が耳の奥に響いている。
読んで下さってありがとうございます。
僕を救えるのは、僕だけだ。
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