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エピソード62 門のそばの印章

雨は夜明け前に止んだ。


下の詰所とラリオンを結ぶ道は、昨日よりも暗く見えた。車輪は古い轍を濡れた土の奥へ押し込み、蹄は道端の水たまりを砕き、水はまだ石の隙間に残っていた。


ユスト・ロメイは急いでいなかった。


彼は先頭を進んでいなかった。


前には、レヴェンガルドの者とひと目で分かる二人が歩いていた。槍を掲げてはいない。叫びもない。挑発と呼べる旗もない。


一人は腰に短剣を帯びていた。もう一人は、縁を補強した道中用の丸盾を持っていた。


ユスト自身は、暗い毛色の馬に乗ってその後ろを進んでいた。


灰色の上着は完全には濡れていなかった。ただ外套の端だけが雨で暗くなっていた。腰のそばの小さな蝋の箱が、何度か彼の腿に触れた。


彼はそれを直さなかった。


まだ、その時ではなかった。


後ろには誰もいなかった。


少なくとも、そう見えるはずだった。


下の詰所で、ヤルヴァ・ネルは見張りが庇の下から出てくるより早く馬を止めた。


彼女は左の手袋をしていなかった。


指はもう冷えていなかったが、それでも彼女は手袋をはめていなかった。


見張りは彼女の手を見て、それから彼女の背後の道を見た。


「書状は出たのか?」


「出た」


「誰と?」


「ユスト・ロメイと」


見張りは低く口笛を吹いた。


「それなら、もうただの書状じゃないな」


「だから、よく聞いて」


ヤルヴァは鞍の上でさらに身を低くした。


「噂を広めない。レヴェンガルドが恐れていると言わない。ラリオンのほうが強いと言わない。オルヴェンは死んだと言わない」


見張りは目を細めた。


「じゃあ、何を言えばいい?」


「何も」


彼女は濡れた道を見た。


「鐘の後で黙る者を数えて」


見張りが頷き終える前に、ヤルヴァは続けた。


「それと、道だけじゃない」


彼女が指したのは前ではなかった。


横だった。


古い境界石に沿って、乾いた溝が伸びている場所だった。


見張りは顔を向けた。


一見、そこには何もなかった。雨上がりの草、低い茂み、そして土の暗い染みだけだった。


それから彼は跡を見つけた。


広くはない。


新しい蹄跡でもない。


道を歩きたがらなかった人間の足跡だった。


「こちらの者か?」


「分からない」


ヤルヴァは左の手袋を握った。


「だから言っているの。顔を数えないで。方向を数えて」


見張りは、今度はゆっくりと頷いた。


その間、ユストは振り返らなかった。


ヤルヴァが止まったことを知っていたとしても、それを見せなかった。


ラリオンへ向かう道は、緩やかな坂を上っていた。


雨の後、その道は濡れた石と馬の毛の匂いがした。何か所かでは、水が細い流れとなって道を横切っていた。


ユストは馬にそれを自分で越えさせた。


革の筒に入った書状は、鞍に置いた彼の手の下にあった。


レヴェンガルドの『見える手』は、門へ向かっていた。


もう一方の手は、道を通る必要すらなかった。


ラリオンの東門で、最初に道の上の二人を見つけたのはデランだった。


彼は鐘を鳴らさなかった。


すぐには。


まず城壁の狭間から身を乗り出し、濡れた道を長く見た。


それから合図を二つ送った。


一つは下へ。


もう一つは広場へ。


階段のそばの見張りが駆け出した。


デランは、その見張りが最初の曲がり角まで走るのを待ち、それからようやく木の槌で鐘に触れた。


一度だけ。


短い音が門の上を渡り、町へ落ちた。


広場でサルマが顔を上げた。


彼女はすでに秩序の板のそばに立っていた。隣には朝の記録の写しを持つケルトがいて、少し離れた場所ではエンナが、夜の印が板に残っていることを確かめていた。


サルマはすぐには門へ向かわなかった。


「誰?」


見張りは息を整えきれないまま、彼女の前で止まった。


「姿を見せている者が二人。後ろに三人目。印章か、書状の筒らしきものを持っています」


ケルトが目を上げた。


「レヴェンガルド」


サルマは彼を見た。


「推測を事実として書かないで」


エンナは顔すら上げなかった。


「彼はまだ書いていません」


「もう手が先に動きかけていたわ」


ケルトはペン先を板に押し当てたが、腹は立てなかった。


サルマは見張りへ向き直った。


「広場に人を集めない。捕虜は動かさない。証人は出さない。記録の原本には触れない」


エンナが一度だけ頷いた。


「写しなら出せます」


「写しを門へ」


ケルトはすでに、書き写した行が並ぶ薄い板を取っていた。


「もし原本を求められたら?」


サルマは東の通りへ向かった。


「その時は、声を荒らげずに拒むとはどういうことか、見せるわ」


パン屋の上の屋根では、セイガがすでにしゃがんでいた。


彼の姿は見えていた。


それは意図的だった。


濡れた瓦のあいだにいる暗い影。


片手は膝の上。視線は道ではなく、道を見張る者が身を置きそうな場所へ向いていた。


靴職人の工房の上の窓。


空のバルコニー。


倉庫の低い屋根。


老いた勘定係の家の裏にある、曲がった煙突。


東門では、ランゼが最初に立った。


盾は高く掲げられていなかった。その縁は胴を守っていたが、顔までは隠していなかった。


数拍遅れて、ショーンゴがその後ろに来た。


右手は昨日よりも言うことを聞いていた。


完全にではない。


だが、もう骨の中に異物が埋まっているような重さはなかった。


ランゼは、彼が右手の指をわずかに握り直したことに気づいた。


「まだ痛むのか?」


「レヴェンガルドに見せるほどではない」


「ならいい」


ランゼは道を見た。


「奴らは目だけで見ているわけじゃないからな」


ショーンゴは門の前の濡れた石を見た。


「今日は皆、そうしている」


ユストは、矢も届きうるが、言葉もはっきり届く距離で馬を止めた。


『見える手』である二人の随行者は前に立ったが、彼を隠しはしなかった。


それも意図的だった。


印章を持つ者は、隠れているように見えてはならなかった。


ユストは小さな蝋の箱に手を置いた。


今度はそれを開けた。


「かつて道の書にオルヴェンとして記されていた町へ」


サルマは門へ出て、ランゼの少し右に立った。


盾の後ろではない。


その前でもない。


彼女の姿が見える位置だった。


「ラリオンは聞いている」


ユストは彼女をより注意深く見た。


「では、その名を公式な返答として受け取ってよいのか?」


サルマは答えなかった。


代わりにショーンゴが言った。


「書状は門が受け取る。町は聞く。返答は読み終えた後だ」


ユストは視線を彼へ移した。


その目はショーンゴの右手に留まらなかった。


あまりにも意識的に、そこを見なかった。


「ならば、責任ある者へ書状を渡すため、私を中へ通すよう求める」


ランゼは盾を少し動かした。


前へではない。


横へ。


サルマの姿を隠さず、通路だけを塞ぐように。


「責任ある者はお前の声を聞いている」


ユストは口元だけで笑った。


「ラリオンでは、盾が町の代わりに話すようになったとは知らなかった」


ランゼは静かに答えた。


「書状が人を連れて来る時、盾も読む」


屋根の上でセイガが二本の指を上げた。


ショーンゴはそれを視界の端で見た。


門ではない。


右だ。


塩倉庫と緑の鎧戸の家のあいだにある細い通り。


そこに動きがあるはずはなかった。


セイガはもう一つの合図を出した。


襲撃ではない。


位置。


ショーンゴは顔を向けなかった。


「サルマ」


「分かっている」


彼女には、セイガが見たものまでは見えていなかった。


だが、ショーンゴの声の変化を聞いていた。


「デラン」


デランは門の低い段から飛び降りた。


「俺はまだ何もしてないぞ」


「だから行くのよ」


サルマは彼を見ていなかった。


「塩倉庫へ。走らないで。そして、向かう先を見ないで」


デランは口を開いた。


それから閉じた。


「それはもう、かなり難しいな」


「だからあなたなの」


彼は内壁沿いに歩き出した。足元の石にしか聞こえないほど小さく口笛を吹きながら。


ユストは、門のそばの動きが静まるのを待った。


彼はその短い空白を見逃さないほど賢かった。


そして、それについて先に問わないほど慎重だった。


「書状は、町の代表、記録を担う者、そして道の所有物を保持している者たちの前で読まれねばならない」


ケルトが写しの板を上げた。


「記録はここにあります」


エンナは門のそばにいなかった。


その不在は、彼女の存在よりも重要だった。


ユストは写しを見た。


「原本のほうが効力を持つ」


ケルトはすぐには答えなかった。


サルマを見た。


サルマは彼に言葉を渡さなかった。


「原本にこそ意味がある。だからこそ、門へは出さない」


ユストは指で印章に触れた。


「拒否か?」


「秩序だ」


ショーンゴは声を上げずに言った。


塩倉庫のそばの通りでは、デランがゆっくり歩いていた。


彼は本当に、向かっている先を見ていなかった。


左側の濡れた壁を見ていた。


蓋のない樽を見ていた。


窓辺の下にある小さな水たまりを見ていた。


だからこそ、足音を聞くより早く、その水たまりが震えたのを見た。


誰かが角の向こうに立っていた。


デランはあくびをした。


大きく。


ただ倉庫のそばを通る人間にしては、大きすぎた。


角の向こうの誰かは動かなかった。


それはよくなかった。


偶然隠れている人間なら、音に反応する。


待っている人間は、音を数える。


デランは樽へ身をかがめ、まるで中を覗き込むようにした。


濡れた樽板の上に、細い灰色の糸があった。


縄ではない。


髪の毛でもない。


扉に仕掛けるためではない。


注意を引くための糸だった。


デランはそれに触れなかった。


彼は低く言った。


「ほらな。今日は退屈な日になると思ってたのに」


頭上の屋根で、瓦がかすかにずれた。


セイガはもう近くにいた。


記録の部屋のそばでは、エンナが一人で立っていた。


扉は閉じられていた。


固く施錠されていたわけではない。


扉に錠をかければ、中に壊す価値のあるものがあると示すことになる。開いた扉も同じことを示す。


扉は、普段どおりの状態にしてあった。


彼女の前には、重い石で押さえられた記録の原本があった。


彼女には鐘が聞こえていた。


門のそばの遠い声も聞こえていた。


ケルトが自分の代わりに答え、余計なことを言わずにいるのも分かっていた。


それから、別の音を聞いた。


足音ではない。


叩く音でもない。


敷居のあたりで何かが擦れる音だった。


細い蝋の筒が、扉の下からゆっくり押し込まれてきた。


短かった。


灰色だった。


印章はなかった。


エンナが取ったのは、それではなかった。


彼女は硯を取り、それを筒の上に置いた。


筒はほとんど音もなく割れた。


割れた蝋の中から、灰色の粉がこぼれた。


それは燃え上がらなかった。


まだ。


エンナは息を止めた。


それから、昨日のサルマの命令を受けて扉のそばに置いていた、砂の入った土器を取り、中の砂を敷居へ流した。


灰色の粉が砂に触れ、音を立てた。


乾いた音だった。


悪意のある音だった。


原本の一枚の白い端に、黒い点が現れた。


エンナは濡れた布をかぶせ、その上から掌で叩いた。


鋭い痛みが指に走った。


彼女は手を引かなかった。


「ケルト」


門にいる彼には聞こえない。


だが、その言葉は彼のためのものではなかった。


扉の向こうにいる者のためだった。


敷居の向こうで、誰かが退いた。


走ったのではない。


退いた。


エンナは目を上げた。


「あなたは、どの紙が重要なのかを知らない」


沈黙。


「だから端を焼く」


外側で、何かが静かに木に触れた。


二度目。


もっと上。


鎧戸のそば。


門では、ユストが書状を読み始めた。


その声は平らだった。


大きくはない。


聞く者のほうから、言葉を拾いに身を乗り出させるような声だった。


「レヴェンガルドは、かつてオルヴェンとして記されていた町が不法に保持している道の所有物の返還を要求する」


ランゼの表情は変わらなかった。


サルマは聞いていた。


ショーンゴが見ていたのはユストではなかった。


彼の後ろにいる者たちだった。


『見える手』の二人は、立ち方が整いすぎていた。


ただの随行者にしては。


彼らは目で門の弱い場所を探していなかった。


それがどこにあるべきかを知っていた。


「所有物には、荷車、馬具、道の印、印章のある品、そして手続きに関わる記録が含まれる」


ケルトは『記録』という言葉で顔を上げた。


サルマの視線が、彼の一歩を止めた。


「拘束された二名は、その行為の合法性を確認するため、レヴェンガルドの代表へ引き渡されるものとする」


レルタは門のそばにはいなかった。


捕虜を留めている庭に立っていた。


最初の鐘の後も、彼女は捕虜たちを広場へ連れていかなかった。


サルマの命令どおり、壁の近くに立たせたまま、扉からは離していた。


捕虜の一人は、遠くのユストの声を聞きながら、呼吸を乱していた。


もう一人は地面を見ていた。


レルタが気づいたのは彼らではなかった。


裏口のそばに立っているはずの見張りだった。


そこにいなかった。


レルタは捕虜たちに一言も言わなかった。


井戸桶のそばにいる若い女の見張りに向けて、二本の指を上げた。


彼女は見た。


青ざめた。


だが走らなかった。


よかった。


レルタは槍を普段より短く持ち直した。


突くためではない。


扉のためだった。


命令もなく人が持ち場から消えた時、扉はその人間より重要になるからだった。


屋根の上で、セイガは記録の部屋のそばの影が窓へ移るのを見た。


彼はまっすぐには飛び込まなかった。


まっすぐな道は最も速い。


そして最も分かりやすい。


セイガは低い屋根へ跳び、濡れた瓦の上を滑り、古い布干し台を支えていた木の板を足で蹴った。


板は人の上には落ちなかった。


人の前に落ちた。


鎧戸のそばにいた者が、半歩下がった。


それで十分だった。


デランが塩倉庫の陰から飛び出し、その者のほうへ樽の蓋を投げた。


蓋の飛び方はひどかった。


高すぎた。


うるさすぎた。


まさに狙いどおりだった。


窓のそばの人間が蓋を見た。


セイガはすでに壁にいた。


喉には届かなかった。


手にも届かなかった。


外套の端を掴んだ。


布は簡単に裂けた。


あまりにも簡単に。


外套の下には暗い布帯が巻かれており、表の布だけが身体から離れて裂けるよう仕込まれていた。


セイガの手には、抜け殻のような布切れだけが残った。


その者は小さな包みを下へ投げた。


それが地面に触れるより早く、デランが足で蹴った。


包みは石にぶつかって割れた。


灰色の粉が濡れた石畳に散り、記録の部屋の扉のそばで響いたものより、弱い音を立てた。


雨が通りの半分を救った。


全部ではない。


少し乾いていた場所の石が黒くなった。


セイガはその跡を見た。


それから家々のあいだの細い通路を見た。


人影はもうなかった。


「生きてるぞ」


下からデランが言った。


セイガは布切れを彼に投げた。


「だから悪い」


門では、ユストが書状を読み上げ終えようとしていた。


「古い道の手続きに関わる証人は、レヴェンガルドの代表による聴取のために提供されるものとする」


サルマが言った。


「証人は生きている」


ユストは止まった。


「それが返答か?」


「事実よ」


「事実は記録されるべきだ」


ケルトが写しを上げた。


「もう記録されています」


ユストは彼の手にある板を見た。


「写しか」


「はい」


サルマが一歩前へ出た。


ランゼは盾を少し上げたが、彼女を遮りはしなかった。


「荷車は監視下にある。馬も監視下にある。拘束された二名は生きている。証人も生きている。記録の原本は町の内側に残す。レヴェンガルドの代表は、ラリオンの書面による返答を受け取ることができる」


ユストは親指を蝋の箱に置いた。


「君がラリオンの代わりに話しているのか?」


「私はラリオンの秩序を声にしている」


「彼は?」


ユストはショーンゴを見た。


その瞬間、記録の部屋のほうから短い音が届いた。


叫びではない。


鐘でもない。


蝋の筒が硯の下で割れる音だった。


ショーンゴは振り返らなかった。


「俺は、一通の書状に何本の手が付いてきたのかを聞いている」


ユストの顔は変わらなかった。


それはほとんど返答だった。


ランゼは、一歩前へ出たい衝動が自分の内に湧くのを感じた。


出なかった。


広場では、すでに人々が動いていた。


群衆としてではない。


線に沿って。


ミルサは子供たちを門からパン屋へ連れていっていたが、彼女自身が見ていたのはユストではなかった。


窓だった。


一人の少年が、門のそばから響く声を振り返ろうとした。


ミルサはその頭に手を置いた。


「見るのは後」


「じゃあ今は?」


「今は足が目の代わりに働くの」


少年は分かっていないまま頷いた。


それで十分だった。


ヴェイラは門のそばには立っていなかった。


道から見えない内側の通路の陰に座っていた。


『証人』という言葉の後、彼女は指が白くなるほど長椅子の端を握った。


そばにいたパン屋の年かさの女が、静かに言った。


「立たないで」


ヴェイラは答えた。


「立っていないわ」


「もう考えたでしょう」


ヴェイラは目を閉じた。


そしてその場に残った。


庭では、レルタが持ち場から消えていた見張りを、裏口の向こうで見つけた。


生きていた。


地面に座り、背を壁につけていた。


目は開いていた。


息もあった。


首には小さな赤い点があった。


刃ではない。


針だった。


レルタはしゃがんだ。


「聞こえる?」


彼は唇を動かした。


声はなかった。


レルタは扉を見た。


外側の掛け金に、細い針金がかけられていた。


開けるためではない。


急いで開ける必要が生じた時に、扉が素早く開かないようにするためだった。


レルタは低く悪態をついた。


それから針金を腰の刃物では切らなかった。


槍の穂先で断ち切った。


扉が震えた。


向こう側で、誰かが取っ手を離した。


レルタは肩を扉にぶつけた。


扉が開いた。


細い通路には、もう誰もいなかった。


濡れた地面に、小さな木の楔だけが落ちていた。


殺すためのものではない。


扉が開くのを遅らせるためのものだった。


レルタはそれを槍の穂先で持ち上げた。


「捕虜へ向かうためじゃない」


彼女は囁いた。


「私たちを捕虜から離すためだ」


二人目の捕虜が顔を上げた。


「何?」


レルタは彼へ向いた。


「奴らは、あなたたちを連れ出したかったんじゃない」


彼は青ざめた。


一人目が囁いた。


「なら、何を?」


レルタは裏口を見た。


「何かが始まった時、私たちがあなたたちを外へ出せないようにするためだ」


門では、ユストが書状を閉じた。


「今日中に返答を受け取らねばならない」


サルマは答えた。


「受け取れるわ」


「日没前に」


「日没前に」


「印章付きで」


サルマは笑わなかった。


「ラリオンにはまだ、あなたのようにあらゆる恐怖を蝋で封じる癖はない」


ユストは初めて、彼女を単なる障害として見るのをやめた。


覚えておく価値のある人間として見た。


「ならば、印章のない返答はただの言葉にすぎない」


ショーンゴが言った。


「言葉はもう、お前を門まで連れてきた」


ユストは彼へ顔を向けた。


「言葉だけではない」


「そうだ」


ショーンゴは彼の向こうにある道を見た。


「そして、お前だけでもない」


『見える手』である二人の随行者は動かなかった。


一人は、剣に手をかける姿勢があまりにも整いすぎていた。


もう一人が見ていたのはショーンゴではなかった。


屋根だった。


誰も予想していなかった場所に、セイガが現れた。


門の端だった。


手には裂けた布切れと、灰色の包みの欠片を持っていた。


それを下へ投げなかった。


ただ見せた。


ユストは目を上げた。


「それにはレヴェンガルドの印章がない」


エンナが記録の部屋へ続く通りから出てきた。


掌には、暗い染みのついた濡れた布があった。


指は赤くなっていた。


彼女は、交渉に割って入らない程度に門から離れた場所で止まった。


そして、声が届くほどには近かった。


「だからこそ、それが印章と一緒に来たことが興味深いのです」


ユストはすぐには答えなかった。


今度は、蝋の箱に触れなかった。


「ラリオンはレヴェンガルドの代表を非難するのか?」


サルマが言った。


「ラリオンは手を数えている」


ケルトはそれを写しに記録した。


それから顔を上げた。


「これも事実ですか?」


エンナが答えた。


「今はまだ観察です」


ショーンゴの表情はほとんど変わらなかった。


だがケルトは、ペンが板に触れる前に言葉を直した。


ユストはそれを見た。


そして、ラリオンでは記録にも歯があると理解した。


彼は書状を畳んだ。


「私は東門のそばで書面の返答を待つ」


ランゼが答えた。


「石の境界の外で」


「私に入る許可はないのか?」


「お前の印章が俺たちの扉に届かない場所なら、立つことを許す」


ユストはわずかに頭を傾けた。


「賢い境界だ」


「昨日、古い井戸を見つけた」


ランゼが言った。


「今日は新しい扉を見つけた」


ユストは視線をショーンゴへ移した。


「君たちは学ぶのが早い」


ショーンゴが答えた。


「違う」


間が張り詰めた。


「俺たちは高い代償を払って学んでいる」


ユストは何も言わなかった。


馬首を荒々しく返しはしなかった。


追い払われた人間のようには。


机の上に何かを置き、誰が最初に触れてはならないものへ手を伸ばすかを待つ人間のようだった。


門の外で、レヴェンガルドの『見える手』である二人も、彼と共に退いた。


後ずさりではなく。


急ぎもせず。


セイガは彼らを目で追った。


それから道の北側を見た。


「一人逃げた」


ショーンゴは目を上げた。


「どこへ?」


「道ではない」


「詰所へか?」


「かもしれない」


ランゼは盾の縁を握った。


「追うか?」


セイガは答えなかった。


ショーンゴを待っていた。


ショーンゴはエンナを見た。


それから、庭のほうから小さな木の楔を槍の穂先に乗せて出てきたレルタを見た。


次にサルマを見た。


「いや」


ランゼは鋭く息を吐いた。


「また、いやか?」


「そうだ」


ショーンゴは、ユストがすでに石の境界の外で止まっている道を見た。


「今は、逃げる者より、残って見ている者のほうが重要だ」


最初に理解したのはサルマだった。


「窓ね」


「そして門のそばの人々だ」


セイガはすでに屋根の端から消えていた。


デランは、灰色の糸が貼りついた樽板の欠片を手に、塩倉庫から戻ってきた。


「いい知らせがある」


サルマは彼を見た。


「今じゃない」


「じゃあ悪い知らせなら?」


「短く」


デランは樽板の欠片を上げた。


「誰かが俺に、これを後で見つけさせたかった」


ショーンゴは樽板の欠片を手で受け取らなかった。


視線だけで置き場所を求めた。


ケルトが空の小板を差し出した。


デランはその上に樽板の欠片を置いた。


灰色の糸は濡れた木に貼りついていた。


張られてはいなかった。


光ってもいなかった。


単純なものだった。


だからこそ、不快だった。


エンナはそれを見た。


「扉のためではありません」


「注意を引くためだ」


ショーンゴが言った。


サルマは広場へ向き直った。


「最初に定めた秩序は、そのまま維持する」


彼女の声は、叫びとしてではなく広場を進んだ。


命令として。


「記録の原本は動かさない」


「捕虜は外へ出さない」


「証人は見せない」


「すべての裏口を確かめる」


「門から離れた場所で見知らぬ者を見た者は、一番近い番人に話す」


「番人は二方向へ伝える」


ケルトはもう書いていた。


エンナはその隣に立っていた。


手は痛んでいた。


それを見せなかった。


レルタは木の楔を持ってきた。


デランは灰色の糸がついた樽板を持ってきた。


セイガは屋根の上から見えたものを集めていた。


そして東門のそばでは、ユスト・ロメイが封蝋された書状を持って待っていた。


彼は叫んでいなかった。


脅していなかった。


攻撃していなかった。


だが彼が来た後、ラリオンにはすでに、焦げ跡の残った記録の部屋の敷居、針を打たれた見張り、そして必要な瞬間に開かないよう細工された扉があった。


ショーンゴは門の内側から、それらすべてを見ていた。


印章は町の前に立っていた。


そしてもう一つの手は、すでにその扉に触れていた。

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