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俺と異世界とチャットアプリ  作者: 山田 武
【祭りの始まり】面倒事対処 その06【無数の戦付き】

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136/138

スレ136 任せるからには報酬を

皆さん、大変お待たせしました!



 正直、騎士たちと戦う理由は無い。

 どうせ迷宮には魔物たちが蔓延っている、彼らがそれらを突破できるとは思えないし。


 もちろん、この階層まで来れたことに関しては称賛しよう。

 だが五十層以降は出てくる魔物の強さが変わり、普通はそこに対応できなくなる。


 つまり俺がやっていることは、そんな無謀な行為を止める──要するに慈善事業だ。


「よし、これでお仕舞いっと」


「ぐふぉっ!」


 騎士たちを全員気絶させ、山のように積んでおいた。

 その頂上に一番偉そうにしていた奴を載せて……ようやく、一息吐ける。


「──なあ、聞こえているんだろう? ここの迷宮の主」


 邪魔なオブジェクトを片付けるため、この迷宮の管理者へ呼びかける。

 返事は無いかもしれない……が、アヤさんが呼ばれている以上、観ているはず。


≪アサマサ君!≫


「ん? アヤさんか……無事でよかった。俺の予想だと、代理で出ろって言われたんだと思うけど、合っているか?」


≪う、うん、当たっているよ≫


「じゃあ、よかった。ここにある山はまだ生きていて、ポイントを絞れるだろうからどこかに隔離してほしいって言っておいてくれ」


 それから数秒もせずに、気絶した騎士たちはどこかに消えた。

 敵対者が居ないならば、迷宮はほぼ自在に操れるからな。


≪ほ、本当に人が消えちゃった……≫


「隔離されているだけだよ。そっちの方が迷宮運用に必要なポイントが貰えるんだ」


≪──えっ? うん、分かった……あのね、アサマサ君。どうしてそこまで知っているのか知りたいって言ってるよ≫


 どうやら会話をしてくれるらしい迷宮の主は、アヤさんを橋渡しにしているようだ。

 本人も嫌そうな声音ではないし、せっかくの機会なので続けてみる。


「知り合いが迷宮を持っているんだ。そこでいろいろと話を聞いたから、システムについてもだいたい把握している」


≪……凄い交友関係だね、アサマサ君って。えっと、それを知って何をするかだって?≫


「別に。何もしないから教えてもらったことだし、教わっても何もできないんだよ。そっちで俺のステータスを[解析]できることは知っているんだ、適性が皆無なのも視ればすぐに分かるだろう?」


≪──す、凄いね、アサマサ君って≫


 俺の勘では、迷宮の機能でも本来のステータスは表示されていないと思う。

 ……さすがに分かっている、俺がいつも見ているステータスと本来のものは違うと。


 だがまあ、迷宮に関する適性は少なくとも魔力だけでは決まらない。

 情報提供者曰く、精神性なども加味して決定するとのことだし。


「顔を合わせないなら別にそれでもいい。ただ一つ言っておくなら、アヤさんは返してくれ。もし一時間以内に返さないなら、迷宮を破壊してでも奪い返すからな」


 そう言って、魔石を取りだす。

 そこには“空間退出(イグジット)”の魔法が籠められており、使用すれば迷宮の中から脱出することができる。


 まあ、一部の場所ではできないが……そういう場所はなかなか遭遇しないので、普通に魔法は起動した。


「忘れるなよ……」


 視界は切り替わり、俺の居る場所は五十層から入口へ。

 突然現れた俺を見てくる学園迷宮祭のお客さんたちから離れ、再び移動を始めた。


 虚無魔法を使う気になれば、迷宮を破壊する程度すぐにできる。

 一度行った場所なので、最下層であれば向かうことも可能だし。


 ……それより何より、俺には頼もしい味方がいるのだ。

 たとえ策を弄していようと、すべてを突っ切ってみせよう。


「となると、ただ魔法をぶっ放つだけじゃあ脳筋とやることが大して変わらなくなっちゃいそうだし……多少の犠牲は払うべきか」


 背に腹は代えられない。

 もっともこのことに冠して頼れるアイツに連絡して、協力してもらおう。 


「何を要求されるか……先に資料作りを済ませておこうか」


 とりあえず──スマホの録画を終了して、動画編集アプリを起動させるのだった。




===============================


参加者:朝政/迷宮


 ・

 ・

 ・


朝政:ヘルプミー


迷宮:報酬はどうなる


朝政:そこから訊くのかよ

それも関係する話だから見てくれ

報酬ように撮っておいたヤツだ


[迷宮に潜ってからを撮った映像]


迷宮:何をしてほしいと?


朝政:緊急時のハッキングだな

前に情報を渡した迷宮だから、できるってことは分かっている

もしものときは、コアルームとやらに行けるようにしてほしい


迷宮:報酬次第だな

もちろん、これはお前自身が支払うべきだ


朝政:具体的に例が欲しいんですけど


迷宮:私に従属

私の言うことを何でも聞く

私の──


朝政:三つ目が分からないんだけど


迷宮:誤字だ


朝政:……えっ、本当か?


迷宮:しつこい

従属か言うことを聞くか選べ


朝政:選択肢がほぼ一つしかないな

だから、言うことを聞くのも一回にしてくれないか

それ以上は要求しないから


迷宮:良いだろう

これはやるやらないに問わず、実行してもらうことになる


朝政:ええ……いやまあ、普段は恩返しさせてもくれないから別に良いんだけど


迷宮:────


朝政:おーい、急にどうかしたのか?


迷宮:なんでもない

いいか、絶対に忘れるな


朝政:まあ、いいけど……了解


===============================



 これで、最悪の展開は避けられるだろう。


 ……さて、少し待つ時間ができた。

 少しだけ休んで、それから考えよう。



それでは、また一月後に!

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