04.キーノ村へ…01
銀色の髪の女性「そういえば、自己紹介がまだでしたね。
私はアリシア・フォーレット。
聖都エルクレムの大聖堂にて、聖女を務めています。」
キーノ村へ向かう途中、その女性が改めて私に挨拶をした。
ひなた「あ、ひなたです。よろしくお願いします。」
アリシアに合わせるように挨拶し、ぺこりとお辞儀をする。
アリシア「ひなたさんですね。はい、よろしくお願いいたします。」
にこりと微笑む。
アリシア「先ほどは、アラタさんと勘違いをしてすみませんでした。」
聖堂でのことを思い出し、苦笑いを浮かべるアリシア。
ひなた「いえ、全然。」
首を横に振る。
アリシア「はぁ…心配ですね。
キーノ村…あの場所はとても小さなギルドしかなく、
普段も、常駐する冒険者はほとんどいないんです…。」
歩きながら、街道のずっと先を不安げに見つめる。
アリシア「そこに魔物の大量発生。もし、アラタさんがいたとしたら…。」
ひなた(巻き込まれてるかもしれない。でも…。)
ひなた「まだ、ユーザー掲示板に書き込んでた人の、
冒険者仲間がいるかもしれないですよ。」
アリシア「あ…そうでしたね。そう書かれてましたよね。
…みなさん、なんとか無事でいるといいのですが…。」
そして、アリシアとしばらく街道を歩くと、
ずっと先の方に、村らしきものが見え始めた。
…が、それとともに大量の動くものも見えた。
ひなた「魔物…すごい数いますね。」
アリシア「…どうかみなさん、無事で。」
不安そうに、アリシアが胸の前で手を組む。
空にも、陸にも…こんな遠くからでも見える魔物の大群。
ひなた「キーノ村に戦える人って…。」
アリシア「…はい。いても…恐らくは、
あの掲示板での話の冒険者仲間の方、1人かと…。」
かなり絶望的な状況だと、すぐ分かった。
現状の情報だと、あの小さな村に、戦力になる人は1人だけ。
あのアラタって人も、ユーザー掲示板に書かれていた話が本当であれば、
あれだけ死に戻っていることを考えると、
この戦況では、どれくらい耐えられるか分からない。
ひなた「急ぎましょう、アリシア様。」
アリシア「はい!」
2人でキーノ村へと走り出す。




