61.5話 茶会
迅雷蜂シア=フリージアは待機していた。
「ん、『デート』の内容が浮かんでこないらしいから、差し当たって本編と無関係シリーズ。」
「間延びだな」
「塩は読まなくてもいい回増やすのアリだなと思ってきた。合法間延び。亮の『日常』ってちゃんと間延び感タイトルに入れてるからいいの。」
「あれそういう意味じゃないとは思うんだが・・・まぁいいや茶会だ茶会。今日はゲストが料理を運んでくれるぞ。まず一人目は・・・」
俺とシアが白いテーブルクロスの長机に腰掛けると、執務室のドアが開く。
ブラン教官「なはは、お馴染みのブラン教官でちゅよー。」
塩川「ようこそようこそ。」
紳士服のブラン教官は、ハシビロコウが紅茶を飲んでいるデザインのティーポットを持ってきた。
教官「食前のハーブティーをどうぞ」
シア「なんか良さそうなのが来た」
教官「これはレモングラスを使用していてどうこう」
塩川「食欲増進って事だな、うまい」
シア「ん、おいしい。」
教官「それじゃあ僕は失礼するねー目立つから、なははははは」
シア「一昨日くるといいかも。・・・続いて、二人目。」
執務室を貸してくれたブラン教官は、そのまま窓から出て行った。紅茶のティーカップを机に置くと、次の給仕が現れる。
佐藤天智「・・・俺だ。」
塩川「ようこそようこそ。」
佐藤は金属のアレに入れた状態で料理を運んできた。ちなみにアレの名前は『クローシュ』というらしい。
佐藤「・・・ブロッコリーだ。」
シア「寡黙キャラ。・・・被ってる?」
塩川「『・・・』の使用頻度が多くなって怒られたらやだな、便利なんだこの『・・・』。ま今はいいか、頂きもーす。」
佐藤「塩ゆでだがカロテンの接種効率がどうこう」
塩川「マヨネーズをかけるのは合法ってことだな、うまい」
シア「ん、おいしい。」
佐藤「・・・それじゃあな。アディオス」
塩川「お前たまにネジ飛ぶのはなに」
佐藤は天井に空いた穴に飛び込んでいった。マヨネーズの瓶なんていうおしゃれなモノを残して。三度扉が開く。
1話で出てきた副隊長「よぉ新入り俺だ」
塩川「ようこそようこそ。」
シア「だれ」
塩川「ポンコツで文句っぽい囃し立て係」
副隊長「泣こうかな俺」
副隊長は体育座りに顔を埋め、ポケットから出したパッケージを投げて寄越した。
副隊長「歯に優しいタイプの携帯食料だ。別に新入りに貰ったから好きになったわけじゃないんだからな。」
塩川「ここに来て全く要らないな、だがうまい」
シア「ん、おいしい。けど要らない」
塩川「というかあんた今副隊長じゃなくて下っ端だろ、ジニアの。」
副隊長「泣いた」
副隊長は体育座りのまま塵になった。また扉が開く。
サンドイッチの人「サンドイッチの人です」
塩川「ようこそようこそ。サンドイッチの人じゃん」
シア「でも一流シェフ、楽しみ」
キャリアウーマンの嫁がいる三ツ星シェフだ。赤いスカーフとコックコート、クローシュへの期待は実に大きかったんだが。
シェフ「召し上がボナッペ」
塩川「おおう掛け声ひどいな」
シア「んん・・・びちゃびちゃのサンドイッチ」
シェフ「無縁せきのハムがどうこう」
塩川「確かに肉っぽくて好きだな、うまい」
シア「ん、おいしい。もう一度出番をくれてやるかも」
シェフ「ありがたき幸せ、っと電話だ。」
シェフは着信音のなった机の中に吸い込まれていった。そして、また扉が開く。最後に出てきたのは、アイツだった。
インドとかの人「カレー美味いネとってもヘルシーネ万病に効くネ」
塩川「ようこ、うん誰すぎるな」
シア「スパイスを狂信してる類の人」
塩川「いや依然として誰だよ」
マンゴラッシュ「マンゴラッシュね。油を入れマース。カレー喰え?」
塩川「突然の命令形、だがうまい」
シア「ん、おいしい。」
ラッシュ「ナマステ!」
カレー屋は虚空に消えていった。扉は、もう開かない。
塩川「ごちそうでした」
シア「ん、ごちそうさま。」
塩川「また食べような、まぁまだ、仲良くなる前なんだけど。」
カトラリーを置いて、俺たちは食事を終えたのだった。




