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生徒会戦と聖人 その4











納得がいかない…………



勢いに任せて殴られたのも納得いかないし、美鈴先生が聖人というのも納得出来ない。





頭をグーで殴られて涙目になっている夜々木は八つ当たりする様に先生に向かって言った。




「だって聖人が今も生きてるなんておかしいもん!」



「先生が本当に聖人だったら、今おいくつなんですか?」



春臣……


いきなり核心を突く様な質問だな。


女性に年齢の話をしてはいけないだとかあるけど、実際…………美鈴先生はとても綺麗だ。



パッと見た感じだと二十代半ばって感じだ。



けど本当に聖人ならそれに100歳ほど上乗せされる…





ありえるか?




色々な可能性を考えていたが、先生の回答はシンプルなものだった……




「まぁ……その辺は色々あったのよ」




真っ赤な髪をいじり、苦笑いしながら答えた。




いったい何があったんだよ……



夜々木と春臣も全く納得していない。


当然だ……こんな突拍子もない話を信じろっていう方が無理な話ってやつだ。





だけど…………嘘をついている様に見えない。




というよりか、嘘をついていないのがわかる……


どうしたんだ……俺?




「僕はね」




不意に会長が声をあげた…………俺たちの視線が会長に集まる。



そして会長は淡々と、まるで何事も無いかの様に話始めた。





「美鈴以外の()()()()()()()()1()()()()知っている」






「………………え?」





「こいつだ」




会長はそういうと1枚の写真を取り出した。


かなり古い写真で薄汚い、オマケに画質も良く無い。



けど何が写っているかはハッキリわかる。




女の人だ…………


それも息を飲むほど綺麗な……日本人。



写真越しでもわかる艶やかな黒髪を腰までのびしている。


凛々しくて大きな瞳と長いまつげ………右目には泣きぼくろついている。


スレンダーでモデルの様なスタイルをしており、身長は俺と同じかちょい下くらいだ。



着物の様なものを着ているがとても似合っている……まさに大和撫子のお手本の様な人だと思う。




こんな人が街を歩いていたらすれ違った人は皆振り返ると思う。


なんというか………それくらい目を惹いてしまう。







俺達3人が食い入る様に写真を見ていると、それを取り上げる様にして会長は写真を懐に収めた。




すると会長は「言い忘れたがもう1つ知っている事があるんだ」と言うと、今度は紙を渡してきた。




これもまた古い品物で強く握ると崩れ落ちそうだ。



その風化した紙切れには絵がかいてあった。




絵……なのか?



何かのシンボルの様だが…………見たことのない形をしている。





蛇が描いてある……そしてその蛇が何かに巻き付いている様なそんな絵だ。




不気味な絵だ………なんとなくそう思った。


これは一体なんだ?



疑問を会長に投げかけようとしたが、春臣の方が早かった。



「あの会長…………コレはいったい?」



「聖人のシンボルだ…………聖人には身体のどこかにこのタトゥーの様なものが入っている」





聖人のシンボル………だって?





俺達の考えは一緒だった。


お互いに顔を見合わせると…………そのまま美鈴先生の方に、ゆっくりと顔を向けた。




先生は蠱惑的な笑みを浮かべて舌をペロッと出した。





そして()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()






「なっ!!」




俺達は驚愕していた。



さっきのシンボルと同じマークだ!!


むしろ紙切れに書いてあったものよりも鮮明だ!




蛇の様なものが………何だろう……多分リンゴの様なものに巻き付いている。



様なものだらけだが、あの絵と一致している。


何を言えばいいのかわからない俺を尻目に、春臣はニヤニヤと笑っている会長に向かって






「でも…………だから何なんですか?確かに美鈴先生にも絵と同じタトゥーが入っていますけど、それだけで聖人認定は気が早いのでは?」





「さっきも言ったが…………僕は聖人の内1人の名前を知っている。そして初めて会った時にその名前が美鈴の口から出て来たんだ」





…………美鈴先生には聖人のタトゥーが入っている、しかも他の聖人の名前を知っていた……か。



ちょっと真実味を帯びてきたな……



でも春臣はまだ食い下がる



「でも…………いくら何でも先生が聖人なんて」




「僕だって最初は半信半疑だったさ!でもね、美鈴のアーツを見て確信したよ………」





「先生のアーツ?治癒系の魔法が使えるだけじゃないんですか?」





俺は思わず話に割って入ってしまった。




治癒魔法が使えるのは極々少数の人だけ。



だって治癒系の魔法っていうのは使える人が本当に努力してやっと実用化に持っていけるものだ。




治癒系の魔法の才能がない人間がいくら努力しても使えるようなるなんて事は絶対に無い。






それ故に、治癒魔法は使えるだけでも特別なものだ。





それに加えてアーツまで使えるのだとしたら、確かに聖人と呼ぶにふさわしいだろう。






だが会長の答えは意外なものだった。




「美鈴は治癒魔法なんて使えないよ。」



「え……どういう事ですか?」



治癒系の魔法が使えない?




「美鈴のアーツの話はまた今度にしないか?話す事がまだあるんだよ……」





「………………はい」






じゃあ………




どうやって…………俺の怪我をいったいどうやって治療したんだ?





会長は俺の事など気にもせず話を再開した。




「僕がこの話をした理由は、君達に協力してほしい事があるからだ」




「私達にですか?」




夜々木は露骨に嫌そうな顔をしたが、俺もあんまり気乗りしない。



無理難題を吹っかけられそうだからだ…………





「僕の手伝いをして欲しい…………聖人を見つけ出す手伝いをね」









目指せ聖人コンプリートってか…………






なるほどな…………うん。



「無理です」



「やるんだよ」




「無理です」



「決定事項だ!」





会長と俺が押し問答をしていると



「おい…………聖人の話はもういいだろ、そんな事より来週の生徒会戦の話をしろよ。」




今まで黙っていた副会長がメンドくさそうに言った





ていうか、そんな事よりって言ったか?


聖人の話を?


ワールドクラスの話なのに?


今後の俺らの人生を左右する難題を?




それよりも来週の話ですか?












「まぁ、そうだな」


会長の返事はそれだけだった



それだけですか………



なんか釈然としないなぁ……












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