↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
39/62

七夕スペシャル 『願い事は計画的に』

七月七日。


 農民の里。


 レインたちは竹を用意していた。


 フィオが首を傾げる。


「七夕ってなに?」


 レインが説明する。


「願い事を書く日だ」


「叶うの?」


「たぶん」


 その瞬間。


 世界ちゃん。


「叶うよ」


 全員。


「え?」


 世界ちゃんは笑顔だった。


「今日は特別だから」


 嫌な予感しかしない。


◇


 短冊を書くことになった。


フィオ


レインとずっと一緒にいたい


 全員。


「おおー」


 フィオ真っ赤。


「み、見るな!」


リゼ


レインに毎日告白されたい


 レイン。


「却下」


「まだ願ってるだけだから!」


ソレア


静かな余生が欲しい


 全員。


「無理だな」


『ワシもそう思う』


ゼル


 紙が長い。


 異常に長い。


 巻物レベル。


「なんだこれ」


 ゼルが胸を張る。


「願い事だ」


 内容。


世界最高の魔法使いになって

七つの世界を救って

歴史書に名前が残って

身長が10センチ伸びて

モテて

金持ちになって

ドラゴンに乗って

伝説になって

(以下三百行)


 全員。


「欲張りすぎ」


レイン


 少し悩む。


 そして書く。


平和に畑をやりたい


 静かになる。


 世界ちゃんだけが少し泣きそうだった。


◇


 夜。


 突然空が光る。


 短冊が輝く。


 世界ちゃん。


「叶えてみた」


 全員。


「は?」


◇


 翌朝。


 フィオ。


 レインの隣で寝ている。


「え?」


 願い叶った。


 フィオ大混乱。


リゼ


 起きた瞬間。


 レインが言う。


「好きだ」


 リゼ。


「え?」


 レイン。


「好きだ」


 リゼ。


「え?」


 レイン。


「好きだ」


 呪いだった。


 一日中告白し続ける。


「助けて」


ソレア


 静かな森にいる。


 一人。


 誰もいない。


 平和。


 最高。


 三十分後。


 寂しくなった。


『帰りたい』


ゼル


 全部叶った。


 世界最高の魔法使い。


 伝説。


 金持ち。


 超モテる。


 ドラゴン騎士。


 だが。


 詠唱がさらに長くなった。


 一つの魔法を唱えるのに三日かかる。


「誰が使うんだ!」


◇


 最後。


 世界ちゃんが聞く。


「どうだった?」


 レインはため息を吐く。


「願いはほどほどがいいな」


 全員頷く。


 その時。


 世界ちゃんがレインの短冊を見せる。


平和に畑をやりたい


 そして小さく言う。


「それだけは」


「絶対叶えるから」


 レインは少し照れながら。


「気長に頼む」


 夜空には大きな天の川。


 願い事を乗せた短冊が揺れていた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。