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恋のライバル、みづきは宇宙人?

怪しい女占い師に、何故か恋愛運を占ってもらった御堂カレン、彼女の運命の人は意外と近くに居るらしい…そして「ライバル多く、道のりは困難!」と言われた彼女は、急にみきお君を意識してしまう。

調査を放り出して帰宅したカレンの気持ちを理解できないみきおは、スッキリしないままエマ邸に帰るのだった。

カレンとは駅で別れて、エマの屋敷に帰宅したみきお…

するとまるで待ち構えたようにメイド服のルナが出迎えた。

みきお「ただいま、ルナさん!」

ルナ「お帰りなさいませ!みきお様、居間でエマ様がお待ちです。」うやうやしく頭を下げるルナに恐縮しつつ。

みきお「エマさんが?何か話しでもあるのかな?」

ルナ「そうですね…きっと色々と聞きたい事がおありかと?」

みきお「聞きたい事?…なんだろう?」

そんな事を呟きながら、居間に向かうルナとみきお。


居間に入った途端にエマが抱きついて来た。

みきお「え、エマさん…どうしたんですか?」

エマ「もう…土曜日なのに朝から出かけて居ないから…私、寂しかったのよ!」そう言ってイタズラっぽい微笑を浮かべながらみきおを居間に招き入れる。

すると居間の中に居たもう一人の人物が驚きの声を上げた。

女の子「み、みきお君?」

挿絵(By みてみん)

みきおが声の方を見ると、銀髪を丁寧に編んで纏めた少し小柄な女の子が立っていた。

みきお「アレ?みづきちゃん?」

みづき「う…い…生きてたんですねぇ〜?」そう言って涙ぐみ、みきおに抱きつく。

みきお「み、みづきちゃん…?(む、胸が…)」みづきの大きくて柔らかな胸が密着して、みきおは固まってしまった。

ルナ「お二人ともお知り合いだったのですか?」声をかけられた二人は我に返り離れると…

みきお「はい、前に住んでいたお隣さんなんですよ!」

みづき「そうなんです…アパートが火事になった時…みきお君の姿がなかったので…もしかして焼け死んだのかと…」

みきお「あの夜は…僕はバイトで遅くなってしまったんだよ、帰る途中でアニキから連絡があったからとりあえず兄の家に泊めてもらったんだ…!」

みづき「そ、そうだったんですね…ワタシ…早とちりしちゃって…」そう言ってうなだれる、みづき…

そしてその二人を見ていたエマの顔は…何とも言えない複雑な表情だった。

エマ「みきお君は、その後ウチに住む事になったのよ!」

みづき「そう…なんですね?」

ルナ「みづきちゃんは今日からこの屋敷で、住み込みのメイドとして働く事になったのです!」ルナがテキパキと説明する。

みきお「ええっ?みづきちゃんが?」

みづき「はい!ワタシ…牧野さんの事務所に寝泊まりさせてもらっていたんですけど…」

エマ「探偵なんて仕事は逆恨みされたりする事もあるから…彼女を巻き込まないようにウチで預かる事になったのよ!」

出来る限り平静を装っているが…何か動揺しているエマ。

みきお「そうなんですね?…うん、確かに…でも牧野さんって…牧野真希奈さん?」

みづき「は、はい!…知ってるんですか?」

みきお「まあね…今日も偶然出会ったよ。」

エマ「あら?そうなの〜?」

ルナ「朝から出かけたのは事件の調査ですか?」

みきお「ええ…まぁ…でもカレンとゲームセンターに行ったり、昼にハンバーガーを奢ってもらったり…」

みきおの話しにエマの眉毛がピクッと動く。

みきお「…屋台のおばあちゃんのラーメン食べて、モグリの占い師を探して…」

みづき「ふんふん?」

みきお「女の占い師にカレンは恋愛運を…」

ルナ「…聞いていると、まるでデートですね?」

その一言でエマの顔がひきつる!

みきお「やだなぁ、そんなんじゃないですよ〜!」

彼は冗談はやめてと言わんばかりに首を振って否定する。

みづき「…それじゃ、ワタシと…あ…いえ…なんでもない…です…」

みづきの言ってる事はみきおには聞こえなかったようだが…エマはテーブルの上に置いてあるカップを取り、紅茶を一口飲んでから無言で居間から出て行ってしまった。

ルナ「分かりました!それではみづきちゃんはお部屋に案内しましょう…明日から一緒に働いてもらいますからね。」

みづき「は、はい!よろしくお願いしますぅ!」

思い切り頭を下げながら挨拶するみづき。

そしてルナとみづきは居間を出て行った、すると入れ違いでエマが戻ってきた。

みきお「そういえばエマさん、僕に何か聞きたい事があるとか?」

エマ「さっき聞いたからもう良いのよ…随分と楽しい調査だったみたいだけどね?」何となくトゲのある言い方だが、みきお君は全く気がついていなかった。

みきお「まぁゲームセンターでは"じいかわ"のぬいぐるみをクレーンゲームで取ったりして、カレンも凄い喜んでいたんですけど…」

エマ「そ、そう?(じいかわ?何なのかしら…?)」

みきお「ペアのキャラクターの"ばあかわ"も取るんだって言って、そこから五千円も注ぎ込んで…それでも取れないから僕が代わりにやって…一発で取っちゃいました!」みきお自身は自慢するつもりも、カレンと仲の良いところをアピールする気も無かったが…何故かエマは不機嫌そうになった。

エマ「……」

みきお「アレ?どうしたんですか…?」

そこへルナが戻ってきた。

ルナ「みきお様はクレーンゲームがお得意なのですね?」

みきお「いやぁまぐれですよ!ゲームなんか、ほとんどやらないから…」

エマ「みきお君は運が良いのね?」

みきお「そうですね?アパートが火事になってしまった時はなんでこんな不幸なんだ!って思ってましたけど…」

ルナ「けど?」

みきお「この屋敷で暮らすようになったら、なんてラッキーなんだろう?って感じました。」

エマ「フフ…それは良かったわ!」

少しだけ、エマの機嫌が戻ってきたようです。

ルナ「みきお様はモテると思ってましたが…カレンさんとはお付き合いされている訳ではないのですね?」

みきお「いつも付き合わされるから…誤解する人もいるみたいですけど…僕が好きな人は…」そう言ってチラチラとエマの方を見るみきお。

エマはその視線に気がついているが、目を逸らして気がつかないフリをしていた。

みきお「まだ決まった人がいる訳じゃないけど…落ち着きがあって、上品で優しくて…包み込んでくれるような人かな?」そう照れながら言うみきお。

エマ「そ、そう?(これって私の事を言ってるのかしら?まぁ無理もないわね?なにせ貴族の生まれだから上品なのは当然よ!)」本人は気づいていなかったがエマはニヤニヤしていた。


翌日の朝、屋敷のキッチンでは早朝から朝ごはんの支度でルナと新人メイドのみづきが忙しく動いていた。

みづきは胸元が開いたメイド服なのでその胸がより強調されている。

みづき「うーん…今日はワタシにメニューは任せるって言われたけど…何が良いのでしょう?」

挿絵(By みてみん)

今朝の当番をいきなり任された彼女は、朝ごはんの献立で悩んでるところだった。

ルナ「みづきちゃんの得意な料理で良いんですよ!フォローは私がしますから!」そう優しく声をかけるルナ。

みづき「は、はい!ありがとうございますぅ!」


彼女は宇宙人だが、地球に来て日本料理を覚えたので今朝の献立は和食になった。

みきおが食堂に来ると、いつものパンではなく白米のご飯と焼いた鮭、厚焼き玉子と味噌汁という定番の朝食が並んでいた。

みきお「わぁ!今朝は和食なんですね?久しぶりだなぁ…」

ルナ「今朝はみづきちゃんにお任せしたのですが…いかがでしょう?」

みきお「うん!塩加減が丁度良いし、この卵焼きも優しい甘さが口に広がって…うーん…幸せ〜!」

彼は本当に美味しそうに食べていた。

エマ「みづきちゃんは和食が上手みたいだから…和食担当に決まりね!」エマもなんだか上機嫌だった。

ルナ「みきお様、本日も調査に行くのですか?」

みきお「…それが…占いの後カレンの奴…なんか変で…」

エマ「あらら?喧嘩でもしたの?」

みきお「いえ…でも今日は調査はイイって断って来たんです…」少し残念そうに言うみきおだが、それを聞いたエマがさらに上機嫌になった事は気がついていなかった。

みづき「みきお君、おかわりはどうですか?」

みきお「うん!お願いします!相変わらずみづきちゃんは料理が上手だね?」

みづき「えへへ…ワタシってこれくらいしか能が無いから…」

エマ「あら?アパートに住んでた頃から仲良しなのね?」そう言ってるエマの顔は少し引きつっていた。

みきお「ええ!時々差し入れをくれたりして…僕もお返しに…」

みづき「お団子くれたりしましたよ!」

みきお「そうそう!あの団子美味かったでしょ?僕も大好きなんだ〜!」

屈託なく話してる二人を見てると、エマの胸には何とも言えないモヤモヤが発生するのだった。



朝食の片付けを終えて、みづきは洗濯物を干していた。

みづき「はわわ!こ、コレはエマ様の…こんなセクシーな下着を着けてるんですねぇ…?」

挿絵(By みてみん)

ルナ「エマ様は一流品しか身につけませんから。」

みづき「こんなの見たら…みきお君が誘惑されるのでは…?」

ルナ「みきお様はそれほど単純ではありませんが…みづきちゃん、もしかして…みきお様の事を…?」

みづき「わ、ワタシ…そんな…みきお君は…優しくて…だから…」真っ赤になってしまうみづきを見て、ルナは優しく言った。

ルナ「人を好きになるのは悪い事ではありません、ただ…エマ様の前では控えてくださいね!」そう言って微笑むのだった。

みづき「あ…ありがとうございますぅ!」

ルナ「ところでみづきちゃんは何処の星の出身なのですか?私とエマ様はブリタニア星から来たのですが…」

みづき「ブリタニア?凄い!それじゃエマ様はブリタニア星の貴族なんですか?」

ルナ「はい!エマ様の本当の名前はエマ・ブリジット・ローレライ。」

みづき「ローレライの…魔女…?」

ルナ「しーっ!その名前は出してはダメ!あくまでもココでは諸星エマですよ。」

みづき「は、はい…!あ…ワタシの星は…フリン星です…今はもう…存在しませんが…」

ルナ「…検索完了、10年ほど前に爆発してしまった星、内戦が酷く、その果ての結果と言われている。」

みづき「そ、そうです…ワタシは疎開して地球に来ていたから…でも、両親も妹も…うぅ…」

ルナ「ごめんなさい、辛いよね…?」

みづき「…グス…でも、地球人のおばあちゃんがワタシを拾ってくれて…料理もおばあちゃんに教わったんです…」

ルナ「そう?あの料理はおばあちゃんの味なんですね?」ルナは淡々と話すが、その瞳は優しさに満ちていた。

みづき「おばあちゃんが死んでから…ワタシは一人暮らしを…そのアパートで、みきお君に出会ったんです…」

ルナ「ちょっと羨ましいです…昨夜話したように、私はアンドロイドなので…恋する気持ちは分かりません、ですがみづきちゃんが恋してるのは分かりますよ!」

みづき「…ルナさん…」


そんな事を話してる二人が同じ屋根の下に居るとは全く知らないみきお君は、部屋で勉強をしていたが昨夜の女占い師が気になっていた。

みきお「あの占い師…なんか怪しいんだよな?」

カレンの恋愛運についての結果は全く聞いていなかったが、あの占い師の怪しさには薄々気がついていたのだ。

みきお「カレンがいきなり帰ってしまったから…カードの事もちゃんと聞けなかったし…」カレンが占いで言われた運命の人が、自分に当てはまるとは思っていない彼は彼女が動揺した理由も理解していなかった…


一方その頃、御堂カレンは自室で悶々としていた…ベッドに寝転んでブツブツと独り言を言っている。

カレン「運命の人…やっぱアイツなの…?」

いつもは強気な彼女だが、占いのせいで急にみきおを意識するようになってしまったのだ。

カレン「それに…ライバル多く道のりは困難!…なんて言ってたわね?」

彼女はみきおの周りに居る女性を思い出している…

カレン「真希奈さん…結構美人よね…あのメイドさんも…同じメガネっ娘だけど長身でテキパキした感じで素敵…あのエマさんというお姉さん…大人の魅力があるわね?」

考えてみると、三人もの魅力的な女性がいる!これだけでも十分すぎるほど強敵なのだが……実は彼のそばにもう一人の女の子がやって来た事を彼女はまだ知らなかった。

カレン「な、何よこのハーレム物みたいなラインナップ?それぞれ個性も違って…まるでギャルゲーじゃない。」

なんだか知らないが勝手に腹を立ててるカレンだった。


一方、女占い師を調べる為に、みきおは再び紅華町に向かおうとしていたのだが…エマに捕まってお茶に付き合わされていた。

ソファに並んで腰掛けてスマホの操作をエマに教えているみきお。

みきお「…で、ココをタップすると…こうなるから…」

エマ「さすがね、みきお君は教え上手だから…先生に向いてるかもね?」

みきお「え〜?そうですかぁ?」

照れるみきおだが、その鼻をエマの香水の香りがくすぐる。

みきお(…なんかエマさん…いい匂いだなぁ…それに胸の谷間が見えて、ドキドキしてくるよ…)

エマは自分の胸に彼の視線が集まっている事に気がついていたが、それをむしろ嬉しがっていたのだ。

エマ(フフ…やっぱり見てる、男の子って可愛いわね?)

そんな様子を、影からルナとみづきが静かに見守っていた。

みづき「はわわ!みきお君…エマ様とあんなに近くに…もしかして…みきお君はエマ様の事…」

ルナ「…しーっ!まだ確定はしていませんよ!」

みづき「そ、そうですか…?」

なんていう会話をしていたのだが…もっとも、ルナ自身は誰か一人を応援しているわけではなかった。


そして、カレンは意を決して昨夜の女占い師に再び会う事を決意して、紅華町に向かうのだった。


つづく

エマ邸に新しい風が吹き込みましたね?しかもみきお君とはすでに知り合いだったという運命のイタズラ…そして恋のライバルとなるのでしょうか?

一方、御堂カレンは謎の女占い師に会うべく紅華町に…カレンに危機が迫ります。

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