カウントダウン・後編
その数日間、僕はますます多くの疑問を抱くようになった。学べば学ぶほど、何かがおかしいのだと気づくようになった。ヒルダは二度とその話題に触れなかったし、いずれにせよ、僕には何と言えばいいのか分からなかった。
(どうしてあんなに早く理解できたんだろう?)
(そして、どうして僕にはまだマナが発現していないんだろう?)
通常、大半の人は三歳頃にマナを操る能力を発現させる。すべての人がその力を発現させるわけではないが、僕の知る限り、アイゼンハルト家でこんな事例は今まで一度もなかった。そしておそらく、父上があんなにも冷淡になったのは、まさにそれが理由だったのだろう。
もう一つ奇妙なのは、あの痛みだった。以前、シラード叔父上と何時間も勉強した時には、あんなことは一度もなかった。
(じゃあ、何が変わったんだ? もしかして、これも僕にマナがないことと何か関係があるのかな?)
最初は何度も答えを探そうとしたが、時が経つにつれて、どうしてかと考えるのをやめた。あの痛みは、ほとんど慣れっこになってしまったものだった。無意識のうちに、この状況は僕の物事の捉え方や判断の仕方にも影響を与え始めていた。
第二週の四日目、ヒルダはまた姿を消した。その朝は、いつもの食事さえ運んでこなかった。普段なら毎日のように午後に出かけ、夕方になってようやく戻ってくる。だが、今回は違った。
ただ仕事の量が増えただけかもしれないと考えた。なにしろ、彼女は多くのメイドを束ねる責任ある立場だったからだ。
自室にいた時、再び兄弟たちの声が聞こえた。しかし今回は、気のせいではなかった。窓から顔を出すと、プライベートな庭園にいる彼らが見えた。声をかけて、何をしているのか聞きたい衝動に駆られたが、口を開くことはできなかった。
彼らはシラード叔父上の後ろを歩いていた。ロワンとダリアンは、どちらもかなり重そうな背嚢を背負っていた。
(行ってしまうのかな?)
すぐにその疑問が浮かんだ。
僕はため息をついた。今まで顔を見せなかったのなら、彼らのことだから何か理由があるはずだ。絶対に。特にロワンはそうだ。彼らしくない。僕を大切に思ってくれていることは分かっていたし、いつもそれを示してくれていた。それでも、この状況はなんというか……悲しかった。
少しして、誰かがドアを開ける音がした。僕はビクッとした。ヒルダだった。彼女は封をされた羊皮紙の巻物を手に持って部屋に入ってきた。すぐには僕に話しかけず、視線を下に向けたままでいた。書類を広げる彼女の顔はこわばっていた。
「坊ちゃん……」
(何? ……父上だ)
父上は、勅令の文言をそのまま適用したのだ。僕からシュタールの名を奪ったのと同じ勅令により、僕が私室にいられるのは、第三週の終わりまでと定められていた。残された時間は、あと一週間半しかなかった。
その期限が切れれば、僕は内壁の外、城塞の向こうへと連行され、紅蓮騎士団の団長であるゾルタンという人物の直接の監視下に置かれることになる。
そこで僕は戦い方を学び、高リスクの任務に派遣されるための訓練を受けなければならない。勅令は明確だった。二度とシュタール家の名を取り戻すことはできず、高い地位を望むこともできない。アイゼンハルトの名は残っても、シュタール家の一員ではなくなる。奴隷として扱われることを免れる代わりに、最前線で血を流すためだけの存在になるのだ。
一週間半。
まるで死刑宣告のように、その期間を頭の中で何度も繰り返した。僕にはもっと何か、本当に役立つ知識が必要だった。だから数日後の夜、ヒルダがいない隙を突いて、再び彼女の部屋に忍び込んだ。
本を頼んだ時、彼女は時々そこから持ってきていた。彼女個人の小さな蔵書か、少なくとも本をしまっておく棚があるはずだ。
ちょうど正午になった頃、ヒルダは扉の敷居を跨ぎ、背後でそれを閉めた。何かの理由で引き返してくるかもしれないと思い、数分間待った。すぐに戻ってくることはなく、辺りが完全に静かであることを確信すると、僕は彼女の部屋へと向かった。
貴族の歴史や政治に関する本は無視して、彼女の書棚の高い段を漁り、ついに役立ちそうなものを見つけた。暗い色の革で装丁された、分厚い本だった。
何よりも僕の好奇心を惹きつけたのは、その表紙だった。革の装丁は他の本とは全く異なり、暗い表面には細い線や奇妙な記号が手作業で彫り込まれ、所々経年で擦り減っていた。
だが、僕の目を釘付けにしたのは中央の絵だった。それは人の後ろ姿を描いたものだった。その体には、全身に沿って交差する無数の小さな点や線が描かれていた。中には、まるで傷跡のように深く刻み込まれているものもあった。見つめれば見つめるほど、ゆっくりと背筋に悪寒が滑り落ちていくのを感じた。
僕はすぐに自室に戻り、ドアの取っ手の下に椅子を差し込んで鍵をかけた。息を弾ませながらベッドにうつ伏せに飛び込み、すぐにその本を開いた。
分厚くて重い本だったが、ページはかなり大きく、行間には十分な余白が取られていた。紙は厚く、指に触れるとざらざらとしており、大部分のページが挿絵で占められていた。
それらは人体を様々な角度から描いたもので、首、胸、腕、そして脚に沿って小さな点や線が引かれていた。それぞれの図の横には、短い説明文が添えられていた。
(これは分かりやすい……)
僕は読み進めた。
『呼吸の点:首の付け根に位置する。突発的な圧迫は痛みを引き起こし、一時的に呼吸のリズムを遮断する。過度な力を加えてはならない』
ページをめくる。
『脈の点:前腕の内側に位置する。正確な圧迫により、手の握力を一時的に低下させ、指の動きを困難にすることができる』
別の挿絵は脚を側面から描いていた。
『歩みの点:膝の少し上に位置する。持続的な圧迫は痺れを引き起こし、一時的に平衡感覚を失わせる』
僕は少しの間、動きを止めた。
(じゃあ、正しい点を圧迫するだけで……)
読み進めるほどに、それらの点が明確な意味を持ち始めた。正しい場所を圧迫すれば痛みを引き起こし、別の場所なら手足が痺れ、さらに別の場所なら体の動きを狂わせたり、意識を失わせたりすることができる。逆に、身体の状態を整えるための手技も記されていた。
気づけば、本の半分まで読み進めていた。その時だった。再びあの痛みを感じた。読み続けたが、少しずつその感覚は強まり、同時に微かな熱がこめかみへと広がり始めた。僕は動きを止め、少しの間目を強く閉じた。
(今日はいつもより少し痛いな……)
小さく頭を振り、再びページに目を戻した。
挿絵のおかげで、すべてが驚くほど簡単に理解できた。長く読み返す必要はなかった。図を見て、線をたどり、説明と照らし合わせるだけで十分だった。
その直後、頭の中で鈍い衝撃が弾けた。
痛みのせいで、僕は動きを止めざるを得なかった。手を動かそうとしたが、奇妙に遠く感じられ、まるで本当は自分の手ではないかのようだった。体の他の部分も、コントロールするのがますます難しくなっていくようだった。
(何が……僕に起きてるの?)
立ち上がろうとしたが、足の力が抜けた。一瞬、自分の中にある何かが、自分自身から離れようとしているような感覚に襲われた。背筋に悪寒が走った。
(僕、死ぬの?)
その考えが頭に浮かび、振り払うことができなかった。僕は横に倒れ込み、本を道連れに床へ落ちた。部屋が回り始め、軽い吐き気が胃から込み上げてきた。目の前のものにピントを合わせようとしたが、物体の輪郭がぼやけ始めた。
目を開けていようとした。光がどんどん弱くなっていった。
そして、消えた。
目を開けた。窓の隙間から、弱々しい灰色の光が差し込んでいた。僕はベッドに横たわっていた。体が重く、まるで何日も動かしていなかったかのように筋肉がこわばり、空っぽになったような気がした。喉がひどく乾燥していて、唾を飲み込むのさえ痛かった。
辺りを見回し始めると、ドアのそばに立っているヒルダが見えた。彼女の目元にはくっきりと黒い隈があり、顔はいつもより青ざめていた。
「どうしてあの本に触れたのですか?」
彼女の声は低かったが、ひび割れていた。
「お休みになるようにと言ったはずです。しばらく本を読むのはやめるべきでした」
彼女はまだ僕のそばにある本に視線を落とし、それから再び僕を見つめた。
「六日間も眠っておられたのですよ」
彼女は息を詰まらせた。
「今日で第三週が終わります。起こそうとしましたけれど……」
彼女は少しの間黙り込み、わずかに震える声で言った。
「心配させないでくださいませ」
(六日間? そんなことあり得るの?)
僕は顔に手をやり、額に当てた。
(なに……何が起きたの?)
僕は呆然とした。何も覚えていなかった。
(ベッドの上であの本を読んでいて、それから……)
自分の服に視線を落とした。清潔で、嫌な匂いはしなかった。ヒルダを見て、あの深い隈の理由をすぐに悟った。
(六日間。)
胸が締め付けられた。
口を開いたが、声は喉の奥で詰まった。一言も発することができなかった。何と言えばいいのか分からなかった。
(ヒルダをこんなに長い間、一人にしておくつもりなんてなかったのに)
痛む膝と肘に鞭打って、僕はなんとか上体を起こし、シーツに目を落とした。
ヒルダはベッドに近づいてきた。その手には粗い布の小さな包みが握られており、彼女はそれを僕の足元に置いた。そして、予想もしていなかった素早い動きで、僕の左手首を掴んだ。
驚いて身をすくませたが、彼女は手を離さなかった。彼女は袖の中に手を滑り込ませ、そこから暗い金属と革でできた腕輪を取り出した。彼女はそれを僕の手首にはめ、固定した。金属は滑らかで、肌に触れると驚くほど冷たかった。
少しして、彼女と視線が交差した。一瞬だけ、彼女の指に微かに力がこもるのを感じた。
そして、彼女は手を離した。
「絶対に外さないでください。あと一時間もすれば、護衛たちがあなたを迎えに来て……」
彼女は、僕がようやく聞き取れるほどの低い声で囁いた。
僕は両手を伸ばし、彼女の手を包み込んだ。
「ありがとう、ヒルダ……この数日間、ずっと……」
僕は彼女のほうへ向き直って座った。僕の手のひらの下で、彼女の手が震えているのを感じた。
やがて彼女は僕の前に膝をつき、今度は彼女が僕の手を両手で包み込み、ゆっくりと自分の頬に当てた。
「坊ちゃん……」
目が熱くなるのを感じ、僕は彼女を見下ろした。
「今まで言わなかったけど、言いたかったんだ。ありがとう。僕を見捨てないでくれてありがとう。そして何より、ここにいてくれてありがとう」
彼女は僕の手を握る力を強めたが、少しして手を離した。
「生き延びてください……外の世界は……過酷です」
彼女は勢いよく立ち上がり、涙を拭った。僕が答える前に、そしてその贈り物の理由を尋ねる前に、彼女は踵を返し、一度も振り返ることなく早足で部屋を出て、背後で扉を閉めた。
(ヒルダ……)
窓から顔を出すと、遠くに馬車と、護衛たちと話している一人の老人が見えた。時間はもう尽きようとしていた。テーブルの上にパンが置かれているのが見えた。僕はそれを急いで口に詰め込み、身支度を整えた。




