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北へ  作者: 多手ててと


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7/9

Day7

今日はバスツアーに参加。これも5時間以上ある。デナリに来て3日目でようやく本格的に国立公園内に入る。だがあいにく目覚めた時から激しい雨の音が聞こえる。


メインのデナリは見えないかもしれない。


デナリはかつてマッキンリーと呼ばれていた北米最高峰の山で標高は6200mに少し足りないぐらい。ただ山裾の高さが600mしかないので、山単体では世界一高いとも言える。


エベレストはチベット高原からだと3700mだからね。でもこれは人が見える場合。ハワイのマウナケアは海底が山裾なので、そこからカウントすると1万mを超える。


そう昨日教わった。単位がフィートなので数字は調べた。登頂するには1カ月ぐらいかかるとも聞いた。希代の冒険家、植村直己氏が消息を絶った山でもある。


朝ごはんはいつものようにベーグルとミカン。宿の朝食は昨日のピザ屋とほぼ同じ値段が必要、デナリ自体物価が高いけと宿はもっと高い。泊まっているのは高級ホテルに付属するロッジ。飯代は高級ホテル基準。


バスツアーの出発時刻は4時半から11時半までのどこかで2日前に伝えられる。天候などを考慮して決まるらしいが4時半だと乗客は大変だろう。


今日は10時45分と遅めの出発になる。それまでに天候が回復したら良いのだけれど。


かといって外に出る気もしないので部屋でまったりする。


20分ほど早めに部屋を出てフロントにお願いと確認をする。ひとつはタオルを替えてほしい、もうひとつは明日のアラスカ鉄道に乗せる荷物をどうするのか、ということだ。キャリーケースを持ちながらピクニックは無料。


両方ともOKでした。このフェアバンクスと書かれたタグを付けて明日の9時に部屋のドアの前に置いてとのこと。これで明日の自由度が増えた。土砂降りだったらどうしよう。


ほぼ時間通りにバスが来たので乗り込む。植生がタイガ(昨日のトレッキングでもそう聞いた)からツンドラに変わる過程を見ることができる。


結論から書くとデナリは見えなかった。今日も空は雲で覆われ所々で雨が降ったり陽がさしたりした。特にデナリ山周辺の雲はぶ厚い。実は去年マッキンリーに正式名称が戻っているそうでガイドは馬鹿げたことだと言う。


デナリ→ロシア領の時はロシア語→デナリ→マッキンリー→デナリ→マッキンリー


バスを降りるのがトイレタイムだけなので荒野を走る風を感じることもできなかった。昼メシはカロリーメイト。後何も出ないと聞いていたけどちょっとしたお菓子と水が配られた。菓子箱に国立公園の地図が描かれているのも良い。


でもツンドラの雄大な自然を見た。赤、黄色、黒、焦げ茶、灰色等で構成されるカラフルな世界。所々日が当たるスポットは一際目を引く。


そして野生のムースは近くで見れたし、クマもブラックベアとグリズリーを合わせて3頭見た。羊は数え切れない。これ以上を望むのは贅沢だろう。


宿に帰って洗濯をする。おそらくアンカレッジにあったのと同じマシンだが金額が5ドル。アンカレッジは1.5ドルだから3倍以上ですよ。乾燥機もかけたら10ドルやん。洗濯すら観光地価格なんですね。


でも仕方がないのでクォーターを入れたがそのまま出てくる。あれ? 1ドルコインとかあるのかな? 私はあまり考えずに両替機に20ドル札を入れた。崩したかったからね。するとコインが4枚出てきた。5ドル硬貨?


もちろんそんなものはなくてここの洗濯機と乾燥機用のコインだ。


乾燥機を待っている間に部屋に戻って夕ご飯。余っているパンに蜂蜜、日本から持ってきた豆のパック、そしてミカンを頂いた。乾燥機は5ドルでは半乾きにも至らなかったのでさらにコインをつぎ込んだ1洗濯1回で15ドル、2400円か⋯⋯


そして余った1枚のコインを5ドルに戻してもらおうと思ったら戻せないと言われた。もうここで洗濯することはない、と伝えると見かねたのかカウンター内にいたおじさんが、替えてやれ、みたいに指示してくれた。


評判を落としているかもしれない。


明日の移動は夕方からなので、天候が良ければどこかのハイキングコースに行く予定。


おやすみなさい。

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